表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/125

魚類の使徒VS神速達の集合場

 準決勝第2回戦【魚類の使徒】VS【神速達の集合場】


 待機室


「彼は大丈夫なのかね?」

「うーん?翔君は虫が大の苦手ですからね。昔に毛虫が頭に乗った時は1日気絶してましたが、今では震えるだけに留まっているので、成長していますね」

「そ、そうか。そうかぁ」

「でも、こんなに震えていると次の試合に支障が出そうですね。ーーーーそい」


 楓はチョプする様に手を伸ばして、振り下ろす時に俺と当たる部分の反対側に爆弾を設置して、爆破。

 小規模な爆破が起こるが、その衝撃を利用して、俺の頭に強烈なチョプが決められ、暫しの間ー1分程意識を失い、目覚めたら震えが止まっていた。


「前にお婆さんにこの方法が1番手っ取り早いと」


 なんともまぁ、怖いこと。

 ま、でもそれでも震えが止まっているので文句は言えなかった。

 そしてそろそろ第2回戦が始まる。

 槍がメインの魚類の使徒、短剣がメインの神速達の集合場。

 しかし、魚類の使徒パーティリーダーは大規模な召喚者魔法が使える。

 巨大なサメだが、その本来の実力や制限時間等のペナルティは未だに分からない。

 本当にあんなレーザーだけ、なんてのはあまり考えていない。

 まだ、まだなにかある筈なのだ。

 司会者の掛け声と共に、画面が切り替わる。

 最初の視点は魚類の使徒パーティリーダーの人だった。

 画面の右上にはミニマップが付いており、現在地が分かるようになっていた。

 フィールドは北極を思わせる島だった。

 周りは海に囲まれている。

 前回までのフィールドと比べるとかなり小規模に見えてしまう。

 ミニマップを確認すると、リーダーの近くに敵のマーカーが載っていた。

 そして数分後に接敵する。

 先に仕掛けたのは短剣の人で、スピードで翻弄するタイプの人だった。

 召喚獣以外の物を見せられていないので、どのような戦い方をするかは分からなかった。

 魔法か、普通に槍での攻防か。

 すると、リーダーの方は冷静に槍の反対の手ー左手の平を上にして、目を瞑り何かを喋る。

 そして、手の平に魔法陣が出来て、そこから多数のタコが現れる。

 それを無視して短剣使いが襲い掛かるが、槍での見事な受け流しで躱す。

 とても見事で洗礼された受け流し。

 対してタコは何もしないでプカプカ浮いている。

 全く何がーーーまじかよ。

 タコが急に停止したかと思うと、タコを点にして点と点を結ぶかのように水色の線が伸びる。

 それは楓の小型爆弾と連鎖爆破のコンボを彷彿とさせる。

 しかし、あのリーダーは召喚系の魔法な筈だ。

 つまりはあれも召喚獣を召喚するための魔法陣だと予想がつく。

 そして、全ての点と点が繋ぎ終わった時には、リーダーと短剣使いの上空にかなりの大きさを誇る水色の魔法陣が広がっていた。

 そして、その魔法陣から巨大な口が飛び出して、短剣使いを食らう。

 文字通り『食らう』だ。

 ログアウトの音がテレビ越しに聞こえる。

 一体あのリーダーには召喚魔法が幾つあると言うのか。

 あれは対人戦用の召喚魔法かもしれない。

 しかし、それを作りながら短剣使いの高速の短剣を槍の棒の部分のみで受け流す、という高等テクニックを見せられた。

 槍を無駄なく動かし、短剣を逸らしていたのだ。

 それから画面が切り替わり、槍の1人と相手の近距離で躱して戦う戦闘スタイルを誇っていた人が戦っている。

 槍の刀身での突きをしたり、槍のした部分での突きをして、相手を近寄らせないようにしていた。

 それでも短剣使いは無駄な動きはしないで、きちんとステップを踏んで回避している。

 ただ、こうして観ていると、左足を軸にしているように見て取れる。

 それに気づいたかは知らないが屈んで横に一閃する。

 跳躍で躱した短剣使いに地を蹴って、即座に肉薄する。

 そのまま、槍の刀身を上に向けて、振り上げる。

 短剣使いはまたもや左足を軸にして躱すと、短剣を槍使いに目掛けて投擲するが、首をちょいと動かされ躱される。

 相変わらずあの短剣使いとの人とは戦闘が長引きそうだ。

 それを見越してか、画面が神速達の集合場パーティリーダーの画面になった。

 そこには既に槍使いとの戦闘を開始していた。

 相手が炎の斬撃を放とうとも水魔法によってかき消される。

 短剣による接近戦に持ち込もうとしたが、簡単に受け流される。

 槍を縦にして、短剣を横にずらしてから、がら空きにの腹に向かって蹴りを入れる。

 後ろに飛ばされたリーダーに向かって、槍の先端を相手に向けて水魔法を放つ。

 炎の斬撃を2本飛ばして相殺するが、その隙に槍使いが肉薄する。

 短剣使いは即座に刀身を上に向けて振り上げるが、青色の結界魔法陣の防御魔法で防いだようだ。

 リーダーの方は驚愕とこれまでかと言う清々しさを感じた。

 それでも、なお、その目には諦めなんてのは見えなかった。

 まだ、希望がある炎に満ちた目をしていた。

 槍がリーダーの胸に刺さる寸前に、槍使いの体が、何部から爆発する。

 きっと、炎の斬撃を相殺している内に、 1つは忍ばせることが出来たらしい。

 しかし、目の前に現れた()()()によって、炎の目が消え去った。

 諦めや絶望すらもない、本当に仕方がないという目をしていた。



 そう。現れたのは巨大な水竜だった。

 先程の短剣使いを食らった顔と完璧に一致する顔。

 何億年前に絶滅したと言われている恐竜のモササウルスを彷彿とさせる見た目。

 それが、目の前まで飛んで来たら、そりゃあ感情なんて怒りや絶望を通り越して『無』になるよ。

 そして、モササウルスは口をガバァ、と大きく開けて、神速達の集合場パーティリーダーを食べた。

 そして、ひたすらに回避していた短剣使いはリーダーのログアウトを聞いた瞬間に少し動きが固まる。

 その隙、微かな隙。

 それでも、今の状況では命取りだった。

 水魔法で生み出された水が斬撃のように横に長い。

 その水の斬撃が短剣使いの首を刎ねる。

 そして、ログアウトの音が響き、ゲームの終了を告げる音が鳴り響いた。


『準決勝第2回戦【魚類の使徒(クラスハブ)】VS【神速達の集合場(スピードラインド)】は魚類の使徒の勝利で終わった。よって、決勝戦は【白銀の翼(シルバーウィング)】VS【魚類の使徒(クラスハブ)】に決定だぁぁぁ。10分後にスタートだぁぁぁぁ』


 会場は熱狂によって包まれた。

 そして、最後の俺達の相手【魚類の使徒】に決定した瞬間だった。

 理不尽を地で行くような召喚獣相手に何処までやれるかな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ