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昆虫の使者VSブレイカーギルド

虫好きな人は見ないでね。

 第2回戦【昆虫の使者】VS【ブレイカーギルド】

 俺達は待機室に設置されているテレビで見ることができるので、試合を観戦するのだった。

 俺的にはブレイカーギルドに勝って欲しいところだ。

 昆虫の使者なんて絶対『虫』に関するスキルを使うに決まっている。

 虫なんて無視できないレベルだ。

 ミミズやムカデみたいにうにょうにょ動くのキモいし、蜘蛛みたいに色んな所にいる奴もキモいのだ。

 本当、無視できない。無視したいのに。


「なんか、さっきから寒気を感じるんだけど」

「楓も?実は私も少し寒気が。毛布貰って来ようかな?」


『さあ、皆さん。これより第2回戦の始まりだぁぁ』


 テレビの司会者の声に伴って、皆テレビに意識を集中させる。

 奏さんは空間転移を利用して毛布を貰ったようだ。

 それを楓にも渡していた。本当に寒かったのかな?

 テレビではまず、昆虫の使者の代表メンバーが映っていた。

 テレビ越しだとアーティファクトなのかが分からない。

 リーダーと思わしき男が突撃槍ランスを持っていて、小柄な男は2本の鎌をクロスさせながら背中に担いでいて、残りの背筋がスラッとしている女性は何も武器を持っていなかった。

 それからブレイカーギルドに視点が変わり、リーダーと思わしき男は鉄棍棒、アサシンのようにマントをまとっている男の武器は見えなかった。暗殺に特化している可能性がある。

 最後の大柄な男は大盾を背中に担いでいた。

 近接火力のアタッカー担当の棍棒、瞬時にサポートに回れるマサシン、アタッカーをカバーするであろう大盾。

 概ねこんなところだろうと予想できる。

 それからまた昆虫の使者に画面が切り替わる。

 すると、何も武器を持っていなかった女の背中からうにょうにょと触手が生えてきた。

 左右4本の合計8本の触手だ。

 いや、違う。これは、ミミズだ!


『な、なんと!背中からミミズを思い浮かぶ触手をうにょうにょと生やしているぞ!これはどうゆうことだ?』


 司会者も気づいたらようだ。

 かなり目がいいのかもしれないな。

 言っちゃ悪いけど滅茶苦茶キモい。

 なんで背中からミミズが出てくんだよ。

 しかもそのミミズには血管があり、あまつさえその血管が見えるのだ。

 心臓が鼓動するかのように揺れて、血管が動いているではないか。まじで見たくないレベルのキモさ。

 お願いします。こいつらは俺の天敵だ。精神的な意味で。

 体をふるふる震わせている俺に気づいたのか、楓がそっと肩に手を置く。


「まだ、虫苦手だったんだね」

「だってキモいし、なれないよ」


 そして、突撃槍を持っていたリーダーらしき男は触手ミミズに掴まれて浮遊している。

 鎌が武器であろう人は召喚魔法なるものを使って昆虫を召喚していた。

 見た目はカマキリだが、大きさが尋常ではなく、人1人乗れる大きさだったのだ。

 それから移動する。

 フィールドは荒野になっていて見渡しがよく、障害物が少ないステージだった。

 1人は走って、1人は触手に掴まれて、もう1人はカマキリに乗って。

 なぜ、走っている巨大カマキリに追いついているのかと思ったら、触手ミミズで地面を蹴って加速しているらしかった。

 ブレイカーギルドにカメラが切り替わると、メンバー達は警戒しながら集団行動していた。

 棍棒をすぐにでも守れる体制を取っている大盾が印象深い。

 武器が不明な人は何処かに行ってしまったようだ。

 それから数分で2つのギルドが衝突しる。

 先に動いたのは昆虫の使者の触手ミミズ使いだった。

 触手を上手く使い、相手の攻撃をガードしているのだ。

 なんて便利な。

 触手の硬さや長さは調節可能なようで、短く太い方が強いらしい。

 触手で連撃の打撃を与えているが、全て大盾にガードされている。

 アサシンみたいな人が背後に周り、懐から短剣を両手に出した。

 そこを、鎌を持っていた人がカバーをして、巨大カマキリに追撃させるが、返り討ちにあう。

 棍棒も迫っていたが、突撃槍を持ったリーダーらしき人が受け流す。

 音が聞こえないのが本当に悔やまれる。

 大盾と棍棒はペアになって戦い、触手の人と突撃槍の人とペアで戦っている。

 鎌を担いでいた人は短剣使いのアサシンと戦っていた。

 鎌の人は瞬時に召喚魔法を使ったのか、虚空から大量の蜂の群れが出てくる。

 1匹だと対して怖くない蜂だが、数が多いので苦労しそうだ。

 そう思って見てみたが、アサシンは魔法を使って火の玉を生み出し蜂の群れに向かって放つ。

 一瞬にして蜂の群れは炭になるのだが、魔法を放つ時にはちょうど隙が生まれるのだ。

 その隙に鎌を使って首を落とす。

 触手突撃槍では棍棒大盾と互角の勝負をしていた。

 触手の連撃は大盾によって防がれ、棍棒持ちが迫って来るが突撃槍の人が棍棒の相手を引き付けた。

 それから当分時間が掛かると思っていたが、8本の触手をクルクル渦巻き状にしながら合体させたのだ。

 今、背中から生えている触手は1本だけになっていた。

 その渾身の一撃を大盾で防ごうとしたが、大盾が破損してしまった。

 その勢いのまま、大盾所有者の腹を貫通させて、触手を開く。

 内部から分散するように大盾使いがログアウトした。

 残りは棍棒だけだが、突撃槍の突きを見事な手さばきで受け流し、頭上に棍棒を振り下ろす。

 頭が潰れてログアウト。

 それから触手と棍棒が相手になるのだが、今度は触手を細く裂いたのだ。

 触手が裂かれて数が16本になっていた。

 多分、一つ一つの威力が落ちるが、手数が増えるので、単純な手数での勝負に出たと見ていいだろう。

 それから、触手の人は体を倒し、両手を地面に置いて、四足歩行の猫が威嚇するような体型になりながら触手での連撃を繰り出す。

 棍棒でもガードしているから威力は弱まっているが、速くなり、手数が増えた事によって棍棒では防ぎ切れていなかった。

 棍棒使いの体に些細な切り傷ができて、それがどんどん数を増やし、深くなっていく。

 やがて、棍棒使いはログアウトすることになった。

 今回の勝者は昆虫の使者で、俺達の次なる対戦相手は昆虫の使者になった。


『勝者わぁぁ、昆虫の使者(クラスヒブ)だぁぁぁ!これにより、準決勝戦第1回戦は白銀の翼(シルバウィング)VS昆虫の使者に決定だぁぁぁぁぁぁ』


 司会者の叫びと共に、会場が喝采に包まれる音がテレビ越しに聞こえた。

 次の相手は虫か、突撃槍の人は虫にあまり精通していないので、俺が戦いたい。

 もしそれがハズレて、虫を使ってきたら楓に任せよう。

 そう心に誓った。

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