鬼王戦 前編
日向「私の出番少な過ぎない?」
作者「気のせいさ」キリッ
日向「私の最後の登場キャラ紹介なんだけど」
作者「( ˙-˙ )・・・」
日向「(^ω^#)」
作者「S級ダンジョンが終わったら出します」汗汗
日向「(。_。`)コク」
ーーーー4層ーーーー
4層は特に魔物が居ないらしい。
先程から道を進んでもう2時間は経つだろう。
それなのに魔物の『魔』の字すら見当たらないレベルでない。
トラップや別れ道もなく、ただの1本道が奥までずっとあるだけだ。
無駄に走る必要もないのでひたすらに歩いているが一項に奥にいけない。
万能眼がある俺はかなり視力が良くなっているのに奥が見えないのだ。
流石に飽きてきたのである方法で解決しようと思う。
先程のフロリア鬼龍との戦いでラプラスとウリエルを混ぜ合わせて使うと最大質量が上がることに気づいたのだ。
なのでラプラス・ウリエルを上手い具合に混ぜ合わせて車椅子を作る。
後は脳から指令を出してラプラス・ウリエルのタイヤに当たる部分を動かす。
細かい動き等が出来ないので、こういった1本道にしか使えないのが難点だ。
それでも今の状況ならかなり使える。
足を動かす必要もないし、体力も回復できるという一石二鳥の優れものだ。
さらに、歩くよりもかなり速い。全力疾走の俺よりかは遅い。
ただ、座る部分が硬いけどね。
それから1本道を進むこと1時間。ようやく奥に着いたと思ったらボス部屋の大扉だった。
今は4層だ。
こんなにも早く見つかるのはおかしいが、現実は見ての通り大扉が目の前にある。
手を当てると自動で開かれ中が見える。
闘技場のような場所に、奥には階段があり上を見ると玉座がある。
玉座には右手を額に当てて此方を見ている青年がいることが分かった。
その青年は青い髪に額には立派な2本の角が生えている。
見るからにこのダンジョンのボス的な存在だ。
実際にボスなのだろうがな。
パチパチパチ、と青年が拍手しながら階段を降りてくる。
「やぁ、挑戦者よ。俺は全ての鬼を束ねる王だ。いつぶりだろうか挑戦者が来るなんて。きちんと言葉を覚えているから話は通じるよね」
「お、お前、喋るのか」
「まあね。練習しているからこのくらいは余裕だよ」
「それよりもお前はここのダンジョンボスであってるよな」
「ダンジョン?人間は俺の領地をそんな呼び方しているのか。別にいいけどね」
「領地?それにしては小さくないか?」
「それは俺の部下が少ないからな。気にしてるから言わないで。それよりも、だ。俺は鬼王。挑戦者よ全力でこい」
そう言って拳を構える鬼王。
名前が安直過ぎて笑いそうになるのはグット我慢する。
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鬼王 S級
全ての鬼の頂点に当たる。
かなりの努力家。
戦闘が何よりも大好きだがルールはきちんと守る。
なので外には出ない。
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迷宮崩壊が起こっているのに、外に出ないのは何かのルールがあるみたいだな。
相手が拳で戦うなら俺もそれに答える!それが俺のやり方だ。
流石に素手だと力を負けするのでラプラス・ウリエルをモードチェンジする。
「ラプラス・ウリエルガントレットモード!」こう言うのはノリだ。
ラプラス・ウリエルを拳と腕に纏わせてガントレットにして装備する。
さぁ、行くぞ。
鬼王が地を蹴って急速に迫って正拳突きを繰り出してくる。
小さな動きでそれを躱してカウンターとして腹に右拳を決める。
「グゥ」
「なんて奴だよ」
完全な隙を付いてパンチを決めたのに左手でガードしてきたのだ。
鬼王は後ろに後退しながらコミカルにステップを踏み、また地を蹴って迫ってくる。
今度は回転して蹴りを噛ますが、腕でカードするが勢いは止まらない。
すぐさま鬼王を蹴っていた足の膝を曲げて気を使い上に避難する。
そのままクルクル回転して鬼王の背後に移動する。
鬼王が連撃を高速で繰り出してくる。まさに残像だ。
それを思考能力がラプラスのお陰で上がっているがさらに60パーセントにして全てをギリギリで躱す。
「やるじゃん」
「魔物に褒められても、ね」
思考能力を元の30パーセントに戻す。
なんて速さだよ。
やり返しに俺も連撃繰り出す。
口を三日月の形にしながら余裕な顔で軽々躱されていく。
タイミングを見て、腹に向かって蹴りを入れるがその時に気を足に集中させる。
「グゥ、これはかなり効くね」
「嘘下手すぎだな、お前」
気を足に集中させて蹴りが入る瞬間に鬼王は腹の蹴られる部分に気を集中させガードしたのだ。
人狼やら鬼王やら人形はどうせこんなにも気を使うのか。
それとも魔力か?
魔力の扱い方がとても上手くて細かい操作をしているのではないか?
「お前は魔力を操るのか?」
「違うよ。体内のエネルギーを使っているんだよ。魔力は魔法にしか使えない。使い過ぎると生命力を使うけどね」
「つまりは『気』か」
「君たち人間がどんな風に呼んでいるかは分からないが多分そうだろうね」
話ながらも連撃を繰り出す鬼王にギリギリで対応している。
今は50パーセントでやっている。
50パーセントでも充分に慣れたので無理に上げる必要はない。
相手の拳を捌きながら隙を伺い、反撃に出れるタイミングを見る。
バランスを崩してしまって鬼王の拳が俺の顔面に来るのを見てから2段ジャンプを後ろに向かって使う。
何とか後退することに成功したので万が一がなかったことにホットする。
ラプラス・ウリエルを右手に絡ませながら纏わせる。
次に決めると感じ取ったのか、鬼王も右手に気を集める。
俺も気を右手に集める。
気を風のように細く、速く、徐々に気が右手に集まるのを感じた。
地を蹴って空中に飛び立つと鬼王に体を向けて2段ジャンプを使う。
鬼王は腰を中腰にして俺をその両目できちんと見ていた。
2段ジャンプの加速と落下の加速を利用して右手を繰り出す。
鬼王もそれに対応するように右手を俺に突き出してくる。
「神風琉。風鈴拳」
「鬼殺凛樹」
風が俺の右手に纏わせて、鬼王は赤い気を纏わせて、拳が交わる。
風と気に隙間ができて拳と拳が触れることなくジリジリと火花を出している。
「グゥ」
鬼王が苦悶に満ちた声を出して壁に吹き飛ばされる。
壁が少し崩れる。
鬼王も腹を抑えながら俺のことを見ている。
その顔はニヤニヤしている。
獲物を見ている目ではなく、最高の好敵手でも見ているような目だ。
「来い。我が愛刀。血気丸」
刀身が赤い禍々しい刀のような見た目の剣を虚空から取り出す。
もはや刀だ。
「血気丸。急速自己再生」
体の傷がすぐに再生する。
まさに第2ラウンドだ。




