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爆VS空

 仮想空間フルダイブ型ダンジョンバトルフィールド

 俺は今、KDFに来ている。

 今回は楓の入団試験を兼ねた楓VS奏さんのバトルだ。

 ダンジョンが出現してから冒険者同士のガチンコ勝負を安全にやるために作られた所だ。

 前にニュースでやっていたギルド戦もKDFでやると予想している。

 冒険者がそのまま仮想の肉体になって用意された仮想フィールドで戦うのだ。

 勿論、ステータスやスキルも扱える。

 人を殺す気で戦うことができるのだ。

 本来の実力を観るにはもってこいの場所と言えるだろう。

 入場手続きを済ませ、観戦席に向かい、椅子に腰掛ける。

「皆さんお集まりありがとうございます。今回は白銀の翼ギルドに所属するための入団試験の勝負です。楽しんでください。選手の紹介に入ります!

 ギルドに入りたいと申し出た楓さん。

 対するは最強パーティ名高い白銀の剣のリーダー奏さんだ!」

 楓と奏さんが闘技場みたいなフィールドで対面している。

「両者共に不正なく全力で戦ってください。それでは、初め!」

 この勝負はアーティファクトの使用もOKとされている。

 楓は攻撃型は持っていない。

 奏さんは攻撃型を持っていて階級も楓より高い。

 楓が勝つのはかなり難しいだろう。

 先に動いたのは奏さんだった。

空間エリア展開」

 闘技場全体にドーム型の空間が広がる。

 聞いた事がある。

 奏さんのユニークスキルは空間魔法。

 空間操るスキルはとても強いが扱い難い。

 そもそも空間魔法を使えるのは今の所奏さんだけなんだけどね。

「重量倍加」

 空間エリア内の重量が重くなり使用者奏さん以外がその効果を受ける。

 楓が地面に膝をつく。

 奏さんが地面を蹴って警戒しながら楓に迫る。

 そして楓は皆が驚く破壊力を見せつけるのだった。

「【空間爆破ハクゼツ】」

 楓を中心に大爆発が起こり、空間エリアを破壊していった。

 これには奏さんや観戦者の人達が目を見開いた。

 俺も驚いた。

 ◇◇◇◇楓目線

 アレ程度で私を止められるとでも思ったのかしら?

 舐められたものね。

 確かに私には防御型、攻撃型、寄生型と戦闘に役立つアーティファクトなんかは持っていない。

 なので己の技量とスキルで戦うしかない。

 それでも、負ける気はない。勝って翔君と同じギルドに入るんだ。

 こんな壁なんて打ち砕く!

蛇行爆弾スネイクボム

「な、なんと蛇のような物を放ち、それに当たるとその箇所が爆発するという凄い技を放ってキター」

 実況がうるさい。

 奏さんは蛇行爆弾を攻撃型アーティファクトの剣で一度わざと防御してから斬った。

 威力を確認したかったのだろう。

「【瞬間空間移動魔法テレポート】」

 瞬間、私の後ろに人の気配がすることに気づいた。

 足に小型爆弾を入れて、爆破の威力と衝撃で上に避難する。

 キラン、と輝いた奏さんの白銀の剣がすり抜けていた。

 やはり厄介だ。

 気を練って肉弾戦闘の体制を取りながら薄い爆弾を拳に張っていく。

 蛇行爆弾と同じ原理のを拳に付けた、とでも言えば分かり易いだろうか。

 奏さんはその危険性を察知したのか如く躱してきた。

 剣が迫って来るが、爆弾の盾を作ってそれを防御する。

 普通はの盾ではアーティファクトにすぐに斬られるだろう。しかもかなりの高ランクなのだから尚更。

 だが、私の盾は爆弾、爆発の威力と衝撃で相手の攻撃力を弱らせることができるのだ。

 それに、相手はMPを使うが私は基本使わない。

 長期戦になれば圧倒的に私が有利だ。

 奏さんが剣を両手で握り、先端を上に掲げ振り下げる。技名を言いながら。

「【空間切断】」

 ヤバい、すぐに回避行動に移ろうとするが、遅かった。

「ガッハ」

 左腕が切断され、使い物にならなくなる。

 なんだよそんなの、チートにも程があるだろ、遠距離攻撃持ちとか、まじないわ。

 左腕から爆弾で左腕と左手を作り擬似的に左腕を作り上げる。

 相手も私が相手だとやりにくいだろう。

 四肢を斬った所で爆弾で代用ができるのだから、さらにはそれに触れるだけでも爆発する。

 それでも、まさか空間を無視して斬撃を与えるとかまじでないわ。

 小さな爆弾を作成し、辺りに適当にぶちまける。

 相手に当たっても当たらなくてもどっちでもいい、本命は違うのだから。

「空間ーーッ」

 振り下げる前に適当に爆弾を生成して投げつける。

 かなりバラバラに散らばった小型爆弾達は空中にぷかぷか浮遊している。

「【連鎖爆破サウレントバブ】」

 線状の爆弾が小型爆弾を繋いでいく。

 まさに点と点が繋がって行くかのように、実際その通りなんだけどね。

「空間展開」

 奏さんが再び、空間を広げていく。

 また、重力操作をするが、今回は自分の重力を軽くするものだった。

 直線状で空へと避難していくが、関係ない。

 点と点を結んで出来たのは魔法陣だ。

 基本私は魔法陣を構築しないが、この魔法は土台となる魔法陣がないと使えない。

「【絶滅壊滅破滅崩壊プロメテウス】」

 爆音と共に天にまで届く全てを焼き付くし滅ぼす爆破の閃光。

 こんな大技を数秒で使えて、MPを消費しないのだから私も人のこと言えないぐらいチートかもしれなかった。

「【神隠し】」

 それすらも躱すことの出来る奏もまたチートなのだ。

「嘘でしょ、全く」

 神隠し、奏のとっておきの一つ。

 3秒間だけ、存在そのものを隠すことが出来る。

 存在を隠しているのでいくら広範囲攻撃も効かないし、その間に空間転移をすればいいのでどんな攻撃も躱せるのだ。

 その分MPの消費が激しいが如何なる攻撃も躱すことのできるメリットがあるのでデメリットが霞んでしまう。

 奏さんが綺麗な足取りで地面に着地して空間転移使い、真上に移動する。

「空間切断!」

 楓の真上から距離を無視した斬撃を与える。

 距離が遠い程MPの消費が多い。

 首が切断される楓。

 だが、ログアウトにはならない。

 誰もがザワザワ騒ぎたてる。

「なぜログアウトしないんだ?」「あの嬢ちゃん凄かったな、あそこまで奏さんとやりあれるとは」「どうなってんだ?」

 皆が奏の勝ちを確信する。奏すら確信する。その油断が仇となる。

 ここで負けていないことを、勝てることを、確信しているのは思考能力が上がった翔と本人、楓のみだった。

「【広範囲爆裂魔法エクスプロージョン】」

 大爆発が起き、奏のログアウトを告げる音がなり、後には静粛が訪れるのだった。

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