神聖円卓会議
世界No.5の神々が集まる神界の管理者達が揃う、神聖円卓会議の場にて。
「この円卓会議やる意味あるノー」
だるそうな見た目のーー実際だるいーー神、アルトス。
「ある、あるのだよアルトス。月に1度開かれるこの場では、唯一生命が誕生した世界4号の崩壊を止める為にダンジョンを生成してシステムを作り保ったのだ。そして、システムに入れ込むユニークスキル。ユニークスキルをどんな風に入れたかをここで話すのだから重要だ」
「それよりもさ、誰かSS級の秘宝作れた神いる?」
「いや、いないはずだ。そもそも悪魔系や天使系と最高峰の能力で作ってもS級が限界なのだから」
「おかしいな、SS級すら超える秘宝の反応を感知したと思ったけどな。気のせいか」
ここ、円卓会議には最高責任者つまり、管理者の5神が揃っていた。
何時もだるそうな顔のアルトス。仕事は真面目。
キリッと引き締まったシワを持つおじさん顔ラシテ。
誰もが美女と呼ぶ、アキサキ。
独特の趣味を持ち、全く女性にモテないナケラシ。
眠たげな顔のサミネ。
この世界No.5の最高責任者の神々だ。
「ラシテ、君は召喚系のユニークスキルを作るのが好きだよね。なにか作った?」
ナケラシがラシテに問う。
「今の所何も思いつかない。やはり難しいなユニークスキル作りは」
アルトス、アキサキ、サミネが同時にナケラシに問う。
「「「そっちこそ、また、変なスキル作ったんでしょ」」」
ナケラシの趣味はハズレスキルを作ることだがそのハズレスキルも使い道によっては普通に使えるようなスキルを作ることだ。
「君たち失礼じゃないかな。僕だってカッコよくて強いスキルを作ったんだよ」
そして、この場の全員が心を一つにした。
(また、くだらないスキルを作ったな)
「また、くだらないスキルを作ったな。とでも思ったでしょ。ちぃちぃちぃ君たちは甘いね。そう、それは砂糖よりも甘い考えだよ」
イライラ
「それよりも速く言いなさいよ。焦れったい」
アキサキが急かしてくる。
「アキサキこそ、新しいユニークスキルでも作ったんじゃないかな?君は魔法が好きだったよね」
「ええ、そうよ。私が最近システムに組み込んだのは【爆裂魔法】よ」
爆裂魔法の説明をして、皆一同驚きの表情をしていた。
「わ、妾だって、やりすぎたと思ってるわよ」
「そ、それよりもそろそろ僕の作ったスキルを言おうではないか」
やっと、本題か。皆が思った。
「僕が作ったスキルは【取得時ランクアップ】ダンジョン物資を拾った時に発動して性能を上げてくれる物だよ。限界まで性能を上げてくれる。勿論、上がる上下差はそのアイテムによって変わる。交換や購入では発動しないスキルさ。戦闘やサポートには一切使えないがなね」
「結局、ハズレじゃないの」
アキサキが突っ込む。
皆賛同する。
居た堪れない気持ちのナケラシ。
「確かに、戦闘等では一切使えない。ただね、名前にもあった通りランクを上げてくれるんだよ。限界まで性能を上げられたアイテムはランクアップすることがあるのさ」
「それでも、ハズレだな」
キッパリと言い放つラシテ。
「フ、だ・か・ら、君たちは甘いんだよ。それはもう砂糖より甘すぎる」
イライライライラ
「そんなにカリカリしないでよ。悲しい」
「じゃあ、一体どんな凄い性能を持っているんだよ」
アルトスが問う。サミネは既に寝ている。
「じ・つ・はこれね、我々最高責任者達が作り上げた秘宝にも適応されるんだよ」
ザワザワ
混乱が場を埋め尽くす。サミネは寝ている。
「ひ、秘宝にも適応される。だと」
「そうそう、いやー僕もビックリしたよ。まさか秘宝にも適応されるなんて驚いてさ。さらにその使用者がもっっっの凄く強くてPSてきに。すぐにダンジョンをクリアしたんだよ。たった1日で完全攻略。お陰でデータが取れたよ。こんなに速くね」
「プレイヤースキルてきに?」
「そうそう、その人ね防御力は紙だわ、攻撃力はゲームで勇者鉄の剣を手に入れたレベルなんだけど、素早さが異常に育ちが良くて思考能力も高いのよ。面白くて時たま覗き込んだらその人よりも強い人がいてビックリしたよ」
それはどうでもいいでしょ、が皆の本心だった。
「その人は運が良くてね、限界値の限界突破してくれる秘宝は手に入れるは、秘宝が2個貰えるようになる水晶を手に入れるはで運が相当いいんだよね。しかもそれを使ったのはE級が迷宮崩壊を起こした時なんだよ。それでS級だよ。凄いよね」
サミネが起きて、開口1番に突っ込みを入れる。
「その場合、その秘宝は限界まで上げられたせいでボロボロなはずだ。限界突破をさせるにしてもそれだとS級秘宝が壊れる。さらに2個に増やせばどんな影響が出ることやら」
シーーン
場が静粛に満ちていく。
そこには誰も気づくことのなかった絶対的な正論が言われたのだ。
それがあのさぼり癖のあるサミネなのだから驚きも隠そうとしても無理なことだ。
「なんか皆、失礼じゃない」
そこでの静まりを、円卓会議の会場のドアをドカーンと開けられて、皆の視線がそこに移る。
「今は円卓会議中だぞ、そんなに重要なことか?」
ラシテが迫力満点な顔で言うと、中に入ってきた工作員の神が一瞬たじろいた。
それでも気を保ち、ビッシ、と敬礼してから言葉を続けた。
「はい、実はS級秘宝の悪魔系ラプラスと天使系ウリエルが突如として消えたことの報告にと」
そう、そんなトンデモ爆弾発言を放った。
管理者達は速かった。
その言葉の真意を探るために。
秘宝宝物庫S級
秘宝宝物庫には各階級があるのだがS級は特別で悪魔系、天使系、その他で別けられる。
悪魔系の場所に入りラプラスが保存してあった所を見ると、確かにそこにはもぬけの殻になった秘宝保管用の半透明なガラスの筒が置いてあった。
周りを見るが、確かに秘宝はある。
ラプラスだけ、消えたのか?まてよ確かウリエルも。
誰もがすぐにその考えにいたり、天使系の場所に行き、ウリエルが保管してあった所に目を向ける。
勿論、そこにはもぬけの殻になった秘宝保管用の半透明な筒が置いてあったのだ。
どうしてこうなった?
「一体どうなってるのよぉぉぉ。私が世界4号にシステムとダンジョンを入れると100年前に言われてから、3年間手間暇賭けて、仕事すら放置して、愛情を込めて作ったウリエルを取ったのは何処のどいつだー」
アキサキが号泣する。
ラシテは仕事をサボっていたのかと後で叱ることを心に決めた。
そして、心当たりがあるナケラシは目を泳がせた。




