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絶望の始まりー中編

 小さな爆弾を足に付けて爆発の威力と衝撃を利用した急速な加速で走りながら魔物を蹴散らし翔の元へ向かう。

 どこにいるかも定かではないが、それでも諦める訳にはいかなかった。

 自分に初めての希望と光、友情や愛情をくれた恩人を死なせる訳にはいかないのだ。

 迫り来る多種多様の大量な魔物。

「邪魔をするなーー。【広範囲大爆発魔法エクスプロージョン】」

 轟、大爆音と衝撃が辺り一帯を埋め尽くす大爆発が起きる。

 そこにミサイルが落とされたようなクレーターができ、そこには魔物は存在しなかった。

 殲滅魔法の一つエクスプロージョン。

 威力が高すぎるのと範囲が広すぎてダンジョンではあまり使い物にはななかったが、ここは広い空間なので問題はなかった。

 進む、今度は道で大量の魔物と遭遇する。

 先程と違い開けた空間ではないので広範囲大爆発魔法は行使することができない。

 なので違う技を使うことにした。

「邪魔だ。【爆烈横一文字斬ソードマリー】」

 手を刀のように伸ばし手刀を作り、それを横薙でスライドさせると、その動作に合わせて爆裂のカッターのような形のものが現れ魔物を一網打尽に斬り裂いていく。

 いくら強力されようがこの程度の魔物では楓の進行は止めることができない。

 前に一度情報を見たことがあるので、その記憶を辿り道を進んでいく。

 またもや開けた空間に出て、四方八方から魔物が迫る。

「だから、邪魔だと言っているだろ」

 足の爆弾を強めに設定して高く跳躍する。

 身を捻り下を見下ろす。

 両手の付け根の下部分をひっつけて90度に曲げる。

「くらえ。【殲滅爆発光線プロントノビウス】」

 刹那、手から破滅を起こす爆発の光線が魔物共を殲滅していく。

 大きなクレーターが出来たが別に問題はないだろう。

 そもそもこのダンジョンは攻略しないといけないのだ。

 先を急ぐ。

「はぁ、はぁ。翔君、まっ・・・・・て、てね」

 既にかなりの体力を消耗している。

 爆裂魔法は体力を消費しない。

 そして今までMPを使って威力を上げてないのでMP切れも起こしていない。

 ただ単に楓の体力不足なだけなのだ。

 普段からこんなに急いでダンジョンを攻略するために走っていないのでそこまで基礎体力はついていなかったのだ。

 確かに楓のスキルは強力でしかも完璧に使いこなしている。

 本当に些細なことだが楓が普段から体力作りをしっかりしていたらこんなことにはなっていないだろう。

 そのことを一番後悔しているのは、他の誰でもなく楓で自身だ。

 帰ったら体力作りの為の運動を毎日しようと心に誓う楓であった。

 ◇◇◇◇

 時を同じくして翔はボス部屋の入口に到着することができたのだった。

 迷宮崩壊ダンジョンフロンティアが起きたら魔物の目の色が赤になるので少し怖かったのは言うまでもない。

 ボス部屋前の大扉に手を当てる。

 自動で開き、中に入ると閉じる。

 そしてボスに目を向けると、鑑定する必要がないレベルの圧倒的なプレッシャーを感じた。

 まさに絶望がふさわしい威圧だ。

 ミノタウロスみたいに下半身は馬だが、背丈は俺に近い。

 顔はライオンを思わせる顔立ちで、筋肉がムキムキの両手には長剣が握られていた。

 鑑定を使用する。

ーーーーーーーーーーーーーーー

 キメラ S級

 自我を確立し、意識を持って迷宮崩壊を起こした魔物。

 元はE級だがS級に成り上がった凄い魔物。

ーーーーーーーーーーーーーーー

 短い説明だが、理解できる。

 それでも希望があるとするなら相手がE級から成り上がった点だろう。

 多分だが限界値を意図的に無理やり上げたのだろ。

 元はE級だからS級の中でも弱い部類に入る筈だ。

 そもそも入ってくれなかった困るがな。

 んでもってキメラは話すことができるらしい。

「よう、人間。多分だが異例の自体が起きているだろう。それはな意図的に俺様がやったのよ。限界値って言っても分かんないと思うがそれの限界を無理矢理上げたのよ。さすが俺様。そして、それが出来た理由だが、ここは運が良かったのか大量の魔物がいてな。その魔物が死ねば魔力が迷宮に還元されその魔力が俺様に送られるわけよ。その魔力をあの秘宝に送り込んで限界突破さてたのよ」

 聞いてもないのに分かり易く説明をしてくれたものだな。

 問会えず刀を構えて、キメラに集中する。

 負ける訳にはいかないのだ。

「はん、一丁前に俺様に武器を向けるとは、命知らずめ」

 勝算があるとしたらやはりアレしかない。

 キメラが下半身馬の足で迫ってくる。

「速い!」

 そう、速かったのだ。

 目で追えないレベルのスピードだったのだ。

 修行して俺も強くなったがあれはそれすらも超えていくスピードを持っている。

 勝てる気がしないが、頑張るしかないのだ。

 俺は諦めない。

 キメラの右手にある跳躍を振り下ろして来るが、横にズレてそれを回避する。

 ドゴーン

 長剣の先端が当たった部分から亀裂が入って少し割れているのが見て取れた。

 なんて威力をしてやがる。

 早速、俺の流派を使う時がきたみたいだ。

 キメラの左長剣が横薙で俺に襲いかかってくる。

 跳躍してそれを回避すると体を空中で回転させてキメラの方へ体ごと向ける。

 今回は2段ジャンプが使えるのでそれを使おうと思う。

 2段ジャンプのスキルを使って、空気の塊を蹴りキメラに迫る。

 狙いは左腕だ。

 気を刀に流し威力を上げていく。

「神風琉。真空斬」

 落下と空気の塊を蹴って迫った威力が相乗効果を発揮して威力が上がる。

 空気すら残さぬ連撃をキメラの左腕に集中して与える。

 連撃数は12回ぐらいだが、あまりダメージがないように思えてしまう。

 実際にそんなにはダメージを追っていないのだろう。

 それでも、空気すら逃さない高速斬撃を耐えるとは、伊達にS級認定されているわけか。

 それでも諦めるというのは存在しない言葉なのだ。

 さてと、頑張りますか。

 「キメラ、俺はお前を倒す」

 「やれるものならな」

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