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修行〜短剣〜

 今日の晩御飯時に爺ちゃんが言ってきた。

「刀はだいぶ慣れただろう。次は短剣だ。刀と短剣が慣れたら長剣もすぐ慣れるだろう。短剣は矢ではなくビー玉でやるからな。」

 そう言ってビー玉を示してくる。

 かなり小さいのであのスピードで投げてくるなら躱すことは難しいだろう。

 そもそも斬ることや弾くこともできるのか怪しいレベルに思ってしまう。

 今日の修行は結論から言えば成功だった。

 矢を斬りおとして足首を捻って跳び躱してまた斬り落とすの繰り返しで何とか対応できた。

 そのお陰で刀の癖などに慣れることには成功できたのだ。

 それでも片手で扱うには刀身が長すぎるので二刀流の時は少し短くする必要があるな。

 明日からは短剣だ。

 短剣術があるとはいえ、それはあくまでも補助に過ぎない。

 そして元々短剣を使ってこなかったからビー玉を短剣で弾くなどの行為は難しいな。

 まあ、結局は明日からの修行で分かることだからな。

 それよりも今日婆ちゃんと楓は一緒にダンジョンに行ったらしいけどどうなったんだ。

「そういえば楓、ダンジョンはどうだった?」

「ん、かなり順調だったよ。元々攻略が目的ではなかったからそんなに奥には進んでないよ。確か蟻のような頭をして外骨格の鎧に包まれたひ·····」

「やっぱりいいよ。言わなくて。そうだよ、ご飯中に話す事じゃないよね。ハハハハハ」

「相変わらず翔君は虫が苦手なんだから」

「べ、別にそんな、んじゃないし」

「翔、相変わらずわかりやすいな」

「爺ちゃんも変なこと言うなよ」

 そんなこんなで楽しい晩御飯の時間を過ごすことができたのだった。

 翌日

 早速、訓練用の短剣を借りて庭に出てきた。

「さて早速ビー玉を飛ばすぞ」

 コク

 人差し指と中指の間にビー玉をはめて手の甲を空に向ける。

 そして指を少し動かす動作をするとなんと俺のすねが滅茶苦茶痛いではありませんか。

「うぎゃあああああああ」

 矢はゴム製だったがビー玉はガラス製だったのだ。

「あ、しまった。最初はゴムで覆ってから飛ばす予定だったのに忘れてたわ。すまんすまん」

 全然反省の色を見せない爺ちゃんが謝ってくる。少々腹立つな。

「少し休憩するか」

 まだ初めてから数秒しか経っていないのに休憩だよ全く。

 仕方ないけど、だって立てないもん。

 いやまじで立つことが出来ない。

 こんなんじゃ修行などと言っている場合ではなくなっているのだ。

 家に入りーー爺ちゃんの肩を貸してもらってーーコーヒーを入れてもらい飲む。

 はぁ〜この苦味が染み渡る。

「相変わらず翔君はブラックだね。子供の頃から飲んでいるからカフェイン中毒になってるんじゃない?」

「そんなわけないだろう。そもそも飲み始めたのは10歳の頃だっての。・・・全然子供だったわ」

 自分で言って恥ずかしくなってしまった。きっと俺は赤面しているだろうな。

「それにしても随分痛そうね。見るからに骨折しているし」

「あんな速度でビー玉撃たれたらね」

「アイテムボックスオープン」

 楓が言うと楓の手の上が歪み、1個のポーションと思われる瓶が出現する。

「楓はアイテムボックスを獲得していたんだね」

「便利だしね。200SPを貯めるのもそんなに苦にはならなかったからね」

 羨ましい。

 俺ももう少しで貯まるから別にいいけどね。

 ボスとか大群じゃないとなかなかレベルが上がらないからね。

「これは中級回復ポーションだから骨折も治ると思うよ」

「いいのか?そんないい物貰って」

「別にいいよ。ストックもあるし何も問題はないから。それに翔君が強くなのは私にとっても嬉しいから」

「そう言ってくれるとありがたいよ。では、言葉に甘えていただきます」

 中級回復ポーションを受けてり、瓶の蓋を開けてゴクゴク、と飲み干す。

 すぐに効果が現れた。

 すねの痛みが引いていき骨折もどんどん治っていく。

 立ち上がり数回ジャンプして、すねの具合を確かめてみる。

 うむ、なんの不自由もなく完璧に動作することが分かった。

「ありがとう。これなら続行出来そうだよ」

「なら良かった」

 とても爽やかな晴れ晴れとした慈愛に満ちた笑みを浮かべて言ってくる。

 玄関に行き扉を開けて爺ちゃんに声をかける。

「爺ちゃん再開しよ」

「すまん。足助達から連絡きてな。散歩しないかって誘われたんだ。だから行ってくる。好きに遊んでおいてくれ」

 マジかよおい。せっかく楓のおかげですねが治ったのに。

 仕方ないな。

 下の町にも冒険者用のショッピングモールはある筈だし行ってみるかな。

 楓にその旨を伝えると「なら私もついて行く」と申してきたがランクが違うので丁重に断っておいた。

 スーパーダージュ

 現在居るのは冒険者用のショッピングモールだ。

 いい品が見つかるといいな。···············一回家に帰るか。

 財布を忘れたので戻ることにした。

 ◇◇◇◇

 翔君、めっちゃ速いな。

 素早さの数値どんだけあるんだろう。

 私じゃ目視出来ないスピードだったのだ。まさに神速。

 残るのは風だけだったのである。

 元々私自身素早さの数値は低いレベルだが防御力とMPは高い方だ。

 私のユニークスキルは基本MPを使わないがMPを使えば威力が上がるのだ。

 基本攻撃魔法でも威力は十分強いので全く問題はないけどね。

「あれ?なんか奥から土煙が出ているような」

 あれは先程の翔が走った後のような感じの土煙だった。

 それが徐々に此方に近づいているような。絶対に近づいているな。

 数秒後目の前には翔君がいた。

 ◇◇◇◇

「楓どうしたんだこんなとこれで突っ立て」

「いやなんか土煙がしたから」

 なるほどそういうことか。俺も力調整しないと周りに迷惑をかけるな。

「てか、なんで戻って来たのよ」

「いやね、財布を忘れてしまって」

 数秒の沈黙がその場を支配した。

 最初に沈黙を突破したのは楓の「忘れ物の確認は誰でもやるよ普通」という言葉だった。

 凄く呆れた声音でそう言い放った。

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