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空爆VS少年ボス

 時は遡り楓と奏の空爆パーティA級ダンジョンボス戦をお送りします。


「さて、どんなボスがくるのっかな〜」

「今まで出てきたフロアボスや2重ダンジョンボス達が召喚されたりして」

「⋯⋯」

「どうしたの楓?」

「いや、と〜っても嫌な予感がしたから」


 それはとてつもないフラグな気がしてならない楓。

 しかし、答えはこの前の扉を開かないと分からないと考えを直して、2人同時に扉に手を当てる。

 後は勝手に開いてくれる扉。


 扉を潜り中に入ると何時ものボスが居るような広い空間だった。

 さらに踏み入るとボスが行動するのでその前に空間を展開する奏。

 広間の中央には体操座りをしている1人の少年が居た。

 しかし、それは魔物出会って召喚では無いのだ。

 完全に見た目が少年で下を向いており、目は完璧に虚ろだった。

 2人共、見た事はないが親の虐待を受けて追い出されている少年のような雰囲気をかもし出していた。

 2人が広間に入ると、扉が自動で閉まり、体操座りをしていた少年が顔をそーっと上げて楓、奏の2人に顔を向ける。

 そして、ニッと口の端を上げて笑う少年に2人は後退る。

 その怖さに、その気味悪さに、そして少年はなにかに吊るされるように空に飛んでいく。

 奏が空間の重力を操作して落とそうとするが、その少年は全く意に介さず高度20メートル程飛んだところで右手を天に掲げ、振り下ろす。

 そして、地面が輝いたと思うと5、10、15、20、2重ダンジョンのボス達が召喚された。

 オーク、オーガ、巨大蜘蛛、サイクロプス、グリフォン。


「はは、だよね〜」

「ここは私がやるね。楓、時間稼いで」

「お、珍しいね。何やるの?」

「引力が強大な重力空間を生成する」

「それってまさか、────奏のユニークスキルって空間魔法だよね?」

「重力は空間に由来する」

「ほっほう。なるほど分かった」


 そう言って拳をギッと握る楓は時間稼ぎをする為にヘイトを自分に向ける事をした。


 小さな爆弾を設置して奏に行くのを妨害したり、鞭の爆弾で攻撃したり、爆弾の弾丸を飛ばしたりと妨害らしからぬ攻撃力で妨害していた。

 あくまで妨害なのでボス達は少し傷が付いた程度であり、グリフォンに関してダメージすら負っていない。

 しかし、空中をホバリングするだけで攻撃を一切してこない。


「記憶も引き継いでいたり⋯⋯なんてね」


 そう言って様々な攻撃を爆弾を生成し即座に爆発させてその衝撃を利用した奇妙な動きをしながら躱していく。


「そろそろ」

「了解」


 足に小型爆弾を生成し、それを踏みしめて爆弾を爆発させて爆弾の爆発の衝撃を利用して奏の元へ一気に戻る。

 かなり細かい陣を形成している奏に少々驚く楓。


「ここに求は光をも吸収する空間 全てを取り込み その全てを無へと返せ 【吸引重力小空間ブラックホール】!」


 突如、奏の細かな魔法陣が小さな黒い玉へと変形していく。

 その黒い玉に向かって何もかもが飲み込まれていく。

 楓、奏、少年以外の『全て』を吸い込む重力の空間が飲み込む。

 そう、『全て』だ。

 刹那、このボスエリアから光が消えた。

 奏の吸引重力小空間により光すら取り込んだのだ。

 そのせいで辺りは真っ暗でボスであろう少年は疎か、互いの位置すら見えない状況になった。

 しかし、何かが吸い込まれ、全方位から受ける超圧重力により潰れ、ぐちゃぐちゃにかき混ざる音は聞こえた。

 かなり、滅茶苦茶気分が悪くなる音だった。

 そして、文字道理『塵すら』残らなかった。


「あの少年?どうなっての」

「本当にね」


 少年はただ、静かにその様子を伺っていた。

 そして、確信していた。

 こんなに強力な技を何回も連発出来る訳がないので奏の最大威力の技はなく、反対の楓はそこまで脅威になる攻撃力は持っていないと。


 それが、ダメだった。


 少年の最大の強み、それは相手の魔法系統スキルを最大10回完全に無効化出来る所だった。

 それを使って2回とも奏の空間魔法を無効化したのだった。

 これで自分の勝ちは揺るがないと、そう確信していた。確信してしまっていた。

 誰が1番の火力を出せるか、そして、誰が1番の脅威の対象なのか。

 ボスとして意識が芽生えたすぐでは思考能力はそこまで高くないようだ。

 そのせいで色々な可能性を捨てている。

 そして、その少年の考えを、予想を、簡単に覆し、ぶち壊す少女が居るのだ。


「奏、合わせてね」

「了解だよ」


 楓は大量の広範囲爆裂魔法を発動させると、爆発前に奏が空間を圧縮し、広範囲爆裂魔法のエネルギーを恐縮していった。

 そして、その阿呆みたいな爆裂魔法のエネルギーを溜め込み、圧縮した物を少年に向かって、これまた照準がズレないようにスピードが速い爆裂魔法を利用して飛ばした。

 少年は本能的な恐怖を感じてスキルを発動させるが、ここでも誤りがあった。

 しかし、この誤りは生まれて間もない少年ではなくとも誤解するだろう。

 楓の爆裂魔法は名前通り魔法攻撃に分類されると思う人が多いだろう。

 まさか、爆裂魔法は物理攻撃にも当てはまるとか分かる人は少ないだろう。

 完全なる初見殺しだ。


 そして、その圧縮された小さいが凶悪な威力を秘めた圧縮爆弾は少年の1メートル先で遂に耐えれなくなった圧縮空間にヒビが入り割れると同時に一気に爆発した。

 圧縮しているので、範囲、威力は共に元の広範囲爆裂魔法を超えていた。

 奏と楓は奏の空間魔法によって作られた壁に護られているので衝撃が来ることもない。

 そして、残ったのはボスの宝箱と魔石だけだった。


「むむ、やはり持たなかった」

「ふふん。レベルアップと一緒に爆裂魔法の威力は上昇するのです」


 そう言って胸を張る楓。


 宝箱の中からは指揮者が使うような棒が出てきた。


「帰ったらギルドの鑑定を持っている人に鑑定してもらおっか」

「そうだね」


 そう言って、本命のアーティファクトに向かって2人は歩きだす。


「楓って未だに戦闘に役立つアーティファクトを持っていないから良いよ」

「え、良いの?本当に?」

「ん、良いよ」

「わぁーいありがとう奏!」


 そう言って白銀に輝く涙の雫型をしたアーティファクトを手にとる楓。

 激しく白銀の輝きを放ち、その形を変えていく。

 そして、楓の手に残ったのはジャマダハルみたいな見た目をした武器が2本だった。


「やったね楓!これ絶対攻撃型だよ」

「う、うん!嬉しい。ありがとう譲ってくれて奏。早く鑑定してもらおう。これさ、空気読んであまり言いたくないけど」

「辞めよう。現実を見るのは」

「で、でもさ、これって、私の戦い方にあってないよね。どうひよう奏」


 シーーンっと静まり変えるのであった。

補足

奏の空間圧縮に込められた広範囲爆裂魔法エクスプロージョンは5回分です。

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