第十九話 ある女の終わりの話し(終)
今回は少し長いかもしれません。
もう少し短い方が読みやすいでしょうか?
人を呪い殺せるなら、今の私はきっと殺す事ができるでしょう。
きっと私は助かりません。
こうして山賊どもに犯され続けて殺されるのでしょう。
どうせ死ぬのなら、あいつらの言う事なんて絶対に聞きません。
幸いでもありませんが、犯される痛みにはだいぶ麻痺してきています。
舌を噛み切る事すら出来ないのが悔しいです。
次の日、最初に私の歯を抜いた男がやってきました。
お供で来たのは私の爪をはいだ男です。
私は憎悪の篭った目で男達を睨みつけます。
体はあちこち痛くてろくに動かせないですが。
「いいね。最高だ。そういう女を躾けるのは最高に気持ちがいい」
私の歯を抜いた男はそんな事を言いながら股間を膨らませています。
私はそれを見て蔑んだ目で見てやります。
気持ち悪い男だ、と。
「そんな君を絶望させたくなる。君は未だにあいつらの命令は聞かないし抵抗するそうだね。君のような女は珍しい。どこまで耐えれるかな?」
私は男の言葉を聞いて歯を抜かれた時の恐怖と痛みが蘇りました。
これ以上何かされるなんて思っていなかったのです。
あまりの恐怖に私の喉から悲鳴が漏れました。
「ヒッ……ひゃ……ひゃめ……」
「おや、だめだよ。簡単に降参しないでくれ。どちらにしろ私は拷問が好きなんだ。泣き叫んで許しを請われても、絶望し、後悔されても、やめないよ。だってそれが最高に気持ちいいからね」
「ひゃ……いひゃ…………」
私は痛む体で男から逃げるようにずり下がります。
歯がないせいで発音がまともに出来ません。
「君がさっさと降参して、素直にあいつらの言う事を聞いていれば、私が来る事はなかったんだけどね?自分を恨むといい。さぁ、時間だ」
男の言葉で爪をはいだ男が私の左手をとりました。
「いひゃ!いひゃああああああああ!ひゃめて!」
どんなに泣いても叫んでもやめてくれません。
命令を聞きますからといってもやめてくれません。
後悔します、命令を聞いていればよかったです。
壁に埋め込まれた鉄格子に私の手枷が固定されます。いやだ。
頭に何か鉄の帽子のようなものを被せられ革紐を顎の下でとめられました。
その鉄の帽子も鉄格子に固定されます。いやだいやだ。何をするの。
男が何か器具をもって近寄ってきます。やめて。いやだ。
器具が、固定された私の顔に近づいてきます。怖い……助けて……
無理やり右目を開かせられました。
器具が差し込まれます。痛い痛い痛い!!
男の指が目に近づいてきます。
「君がいけないんだよ?素直にならないから。かわいそうだね?痛いだろうね?君が悪いんだ」
そう言って男は私の右目を抉り取りました……。
私の意識はそこで一瞬途切れます。
だけど痛みで目が覚めるのです。
意識を失う事すら出来ません。
目の中が灼熱のようです。痛い!熱い!
叫び狂っていた私の頭の固定具がはずされ、手枷もはずされました。
私は痛みでのた打ち回ります。
左手で右目を押さえ蹲ります。痛い。
突然体を押さえつけられ、私の中に男が入ってきました。
どうでもいいです、今はひたすらに痛いのです。
「あ゛あ゛あ゛あ゛!!」
「おう、すげぇ。まじですげぇ」
「おい、もっとケツあげろ。でねぇともう片方もえぐるぞ」
私は慌てて腰を持ち上げます。
もういやです。こんな痛いのはもういやなんです。
「素直になっちゃってまぁ。おら、もっと叫べ」
言う事を聞いたのに、男が私の右腕を握りました。
「ギャァァアアアアアア!!」
目と腕の痛みで気が狂いそうになりました。
いや、もう私は狂っているのでしょう。
きっとそうです。もう私は狂っているのです。
その日から私は素直に言う事を聞きました。
あまり殴られなくなりました。でも下手糞とたまに殴られます。
そんな時はすぐに謝りました。そうするともう殴ってこないのです。
殴られる痛みは減りました。たすけて。たすけて。いたい。
少し前から体が動かなくなりました。
頭もぼーっとします。痛みもほとんどありません。
どうしたんでしょう。でも良かったです。痛みがありません。
いつもの彼女が来て、私の口に何かをそっと流し込みます。
だけど飲み込む力がもう、ないんです。
口の端からすべてこぼれていきます。申し訳ないな、と思います。
彼女が悲しそうな顔で私を見ています。どうしてでしょう?
私はもうどこも痛くないのに。
男がきました。もう目も良く見えません。
何か言われた気もしますけど、左の耳がよく聞こえませんし、体が動きません。
殴られました。でも痛みはありません。
髪を掴まれ口にねじこまれました。ああ……息がしにくいです。
腰を持ち上げられた気もするけど感覚があまりありません。
しばらくして男達は私を放しました。そのまま私は倒れこみます。
お腹が少し苦しい気がします。蹴られたとこでしょうか。
また誰か来ました。何もせずに私の前で立っています。
早くやってどこかに行ってほしいです。一人でいたいのです。
何かすべすべしたもので包み込まれた感じがします。
口の中に水が入ってきました。飲む気力なんてもうないです。
「ファニーはぶじだよ。げんきにしてる」
ファニー……?お嬢様……?
私は口の中にずっと流し込まれている水を少しだけ飲み込みました。
それに気づいたのでしょうか、水が止まりました。
私はお嬢様は無事なのか、奥様はどうなされているのかを尋ねます。
うまく喋れませんが、必死に声を出します。
「もう、だいじょうぶだよ。ファニーはげんきにしてる。ははおやはたすけてあげられなかった。ごめんね」
そうですか……奥様は助からなかったのですか……奥様…………。
誰だかわからないけどきっといい人なのでしょう。
彼に感謝の言葉を告げます。
お嬢様だけでも助かった事を感謝します。
ああ、奥様。そちらにいらしたのですか。
よかったです、ご無事だったのですね。
ええ、今参ります。
そうでございますね、一緒に帰りましょう。
え?手を私とお繋ぎに?
ええ、もちろんでございます。ふふ。
奥様はそんな所が子供っぽくてかわいくいらっしゃいますね。
ほら…………そんな……ところ…………も………………
だい……すきで……………………
お読み頂きありがとうございます。
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