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すこしあたまがおかしい

オレオレ詐欺

作者: 桧瀬


「俺や」「俺や」「俺や」「俺や」「俺や」「俺や」

俺が目の前に総勢六人も集まった。全く容姿、仕草、来ている服が同じ俺が六人も。

「いや。何で俺が! ここは俺の部屋だ!」「俺もこの部屋や」「俺も」「俺も」「俺も」「俺も」

「…まず、俺ら。俺をとりあえず二人ずつ分けよう」「おう」「おう」「おう」「おう」「おう」「まず俺よ」「何だよ俺」「好きな食べ物は?」「蜜柑」「同じだ」「んじゃ俺。好きな子の名前は?」「水代奈々」「同じだ」「なんでここにいる?」「起きたらここに」「同じだ」「あー、それ俺も」「マジ」「うんうん俺も」「俺も俺も」

「んじゃ何で俺らはここに集められた?」「「「「「分からないから困ってんだろ」」」」」「確かに」「…分からんな」


突然。

俺以外の俺が、ビリビリと音を立てて破れる。その中からまた俺が出てきて、俺がまた十一人になった。

「…ん?」

俺が増殖した。

「おれおれおれ」「おれじゃん」「おれ」「おれ」「おれ!」

「……俺が」

そして俺はゆっくりと崩れる。

「おれが」


俺は増殖した。



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