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HEROってなんだっけ?  作者: 落胤
マリシャス復活の章
3/30

射撃なんて認めない【挿絵あり】

 前回のあらすじ


 柊を狙う謎のスナイパー登場!!以上です


・遂に戦闘シーンです…駄作な事間違いなしですがどうぞ 


PS 感想に飢えてます…。

 

 主人公補正


 主人公(ヒーロー)がヒーローであるために必要なスキル。又は特徴である。


 基本は一人一つだが主人公は例外というのも主人公なため複数持っている者も多い。


 発動は1、常時発動タイプ。


   2、自分の意思を無視して勝手に発動するタイプ。 


   3、決め台詞(キーワード)を言うことによって発動するタイプ


   などが存在し他にも数多くある。 








「あれれ?なんで生きているんだ?きっちりかっちり完璧に殺したはずなのに……」


 後頭部に銃を突きつけられ、両手を頭の高さまであげながら飄々とした声で名を黒鉄(くろがね) (かぶと)現在セクション2の暗殺系 射撃タイプのヒーローは真後ろに立っている額から少しだけ出血している柊に問いかける。


 柊は「愚問だな……」と一呼吸置いてからさらに強くその手に持つ小さな少女の細い指の小さな掌には大きい黒い無骨な銃を押しつけ。


「私の能力は瞬間移動だ。あの銃弾が私に当る直前に私の体を転移させただけだ…それが遺言でいいんだよな?死ね」


 淡々と告げ柊は引き金を引く……のだが、先ほどまで手をあげていた兜は、撃たれる直前に肘で柊の腹部を強打し見事な銃専用の護身術により銃を奪い腹部を押さえて顔をひきつらせている柊の太ももに発砲した。


「うぐっ! !くっ」

「悪く思うなよ。お譲ちゃん、悪に身を落した人間は遅かれ早かれ必ず人を襲う……よく見れば可愛らしいじゃんか……せめて綺麗な顔に傷つけないで殺してやる……もう、楽になれ」


バァァァン


 太ももを撃たれ立つ事が出来なくなり地面に太ももを押さえながら涙を流しながら太ももを押さえている柊の心臓目掛けて発砲するが先ほど撃った場所に柊はおらずドンっと兜の後20Mに柊の体が転移していた。


「ヒゥ~、マジで瞬間移動だ。…仕方ないな~お譲ちゃんが能力見せてくれたんだ、俺もお披露目してやるよ、黒金 兜の主人公補正をな」


 口笛を吹いた後に兜はにこやかな笑顔のまま、拳銃を今だに痛みに耐えて倒れている柊に銃口を向け…


「狙った獲物は逃がさないそれが俺の流儀だ」っと主人公補正の発動条件の一つ、キーワードを唱える事で黒金 兜のヒーローであるために必要不可欠の主人公補正が発動。


バァン


「チィ!!……ウグァアア……うぅ……馬鹿な!?」

 柊は発砲より先に瞬間移動ですぐさま、別のビルに転移したのだが・・・


 先ほど避けたはずの銃弾が別のビルに転移したはずの柊の左肩を撃ち抜いたのだ、柊は打たれた肩を押さえ激しく焼けるような痛みに泣きそうになったが唇をかみしめながら耐えた。

 それが現在、柊に出来る行動だった。そして、柊は物陰に隠れながら別のビルの屋上に居る男を確認する。


(馬鹿な!?私の居る場所がわかったわけじゃないのに私に当てたのか!?)

 確認すると同時に、柊は驚愕した。男の持つ銃の銃口は遥か彼方を向いていて男の表情は「あれ?今度は何処に行った?」と疑問を浮かべて辺りを見渡している。


 そして、探す事を諦めたのか溜息をつきながらひとり言のようにつぶやいた。


 それを現在「悪」の化け物で人間より遥かに強化された聴覚は聞き逃さなかった…そして、一つの絶望的な状況を理解する羽目になってしまった。


―――相手が何処に居ようが銃弾が相手をホーミングし必ず命中させる―――


 それが黒金 兜。主人公補正【狙った獲物は逃がさない(ロックオンシューター)】という能力を持つ男の特性だと柊は、知ってしまった。


 さらに兜は独り言をつぶやきつづけ少しだけ銃弾を受けて苦しむ少女の姿を思い浮かべてしまい顔色を悪くしたが、すぐさま、気を取り直し、銃を構える。


―――まぁ次は、右胸、左足、右手の掌、心臓と行ってみようか―――


 そう呟いた瞬間にバァンバァンバァンと兜の手に持つ銃から3発の銃弾が発射さる。

 柊は、転移を一度目は建物の中、二回目は地下、そして3回目は元の場所と転移し続けたが銃弾は何処までも追って来て柊の体のあちこちを貫き「ギャァア・・うぅ~・・くそ…」柊は遂に動けなくなり地面に横たわった。


(コイツはマジでヤバイ、血を失いすぎて意識が朦朧としてきた……)


 柊の横たわっている場所はすでに血の水たまりが出来ており、幾ら人間とは比べ物にならないほど強い生命力をもつと存在とは言え限界がある。


 動けなくなってしまった柊。必死に現状を打開する方法を捜すが…何か策が浮かぶ前に隣のビルの屋上で兜は柊から奪った拳銃を構え引き金を引こうとしている。

(あぁ、本当に幸せだった人生を台無しにした一年だったよな)


 死を悟りいつも通り諦め死を受け入れようとした時にやはり、そいつは柊の死を邪魔した。


………

…………

………風の吹き荒れる屋上で黒金 兜は少し最後の一発を撃つのをためらっていた。


F(あの「悪」のお譲ちゃんの目は生きる事を諦めてなかったな…ヒーローが目の前に居るのにもかかわらず…チッ此処でためらってどうする…加奈美の治療費を稼がなきゃな…俺がヒーローになったせいで犠牲になっちまった加奈美のためにも…)


 自分の恋人のために覚悟を決め、恋人と同じ目をした少女を殺す決意を決める。そして、引き金を引こうとした時、カキーンという鉄と何かがぶつかったような音とともに真後ろから後頭部に謎の衝撃をくらい兜は前のめりに倒れて頭を強打した衝撃で視界が揺らぎ少しの間、四肢が上手く動かなくなった。その状態で自分を攻撃した人物を見る。


 視界が歪み正しく認識できないが白い背の高い人物だと言うのはわかったソイツはカラーンと鉄パイプのようなものを手放し兜の落した拳銃を拾ってそれを懐に収め、兜を見下ろし…


「まったくもう~柊さんは…あれほど…あっれほど! ヒーローの前で悪役になってはいけないって言っているのにな~結局優勢だったのに悪役になったせいで主人公補正で逆転されちゃって……絶対どこかで聞いているでしょう? これからはもっと反省してください!!」と大きな声でまるで遠くに居る誰かに叱りつけるように文句を言っている男を見ていた。


 兜は段々と意識がハッキリとしてきて、白いコートを着た白髪赤メガネの男がよそ見をした隙に男に回し蹴りを仕掛けたのだが男はよそ見をしたままピョンと飛びあがりそれを交わし避けた直後に。


「え? 気絶してなかった?」

 と交わしてから攻撃に気付く男を不審に思いながらも前方に跳躍して床を転がる。

 自分が先ほど銃をしまったアタッシュケースまで転がりアタッシュケースを掴んでケースから愛用の口紅サイズの銃弾を容赦ないほど連射する中距離遠距離において抜群の殺傷力を持つ兜のオリジナルマシンガン、【デス・ザ・ルージュ】を取り出す。


 それを しまった と言わんばかりにしてやられた顔の男に目掛けて撃った……初速1450m/s越えの瞬きすら許さない程早い、命を一撃で狩る死神の投げキッス(弾丸)は白髪赤メガネのカイザ=ガブリエルの眉間にまっすぐ進み。


(誰だかわからないが俺の邪魔をする奴は死ね)


 兜は、とりあえず刺客を仕留めたと確信した。しかし、驚く事に白髪赤メガネは至近距離では認識すらできないほど早い死神のキス(弾丸)を。


「危な! 当たるかと思った……」 

 とその一言で軽く避けたのだ。それも避けた後何事もないように佇みながら一歩一歩、兜に向かって拳をぐるぐる回しながら迫って来るのだ。


 その余裕すぎる気配から兜は嫌な気配を感じ目の前の男に対して「狙った獲物は逃がさないそれが俺の流儀だ……あんた誰か知らないが俺の邪魔する気満々なんだよな?」


 そう、兜は目の前の男に問いかけた……その問いに対して男はニッコリスマイルのまま頷き少し真面目な目つきをしながら……

「まったく、馬鹿ですね……お馬鹿ですね、大馬鹿ですね~! あなたは僕の大切な人を傷つけました。どんな事象があろうと彼女を護るのが僕の僕である理由なんです。あなたこそ引いてくれないんなら……非力ながらお相手しますよ?」


 カイザ=ガブリエルは自信満々に兜を赤い淵のメガネから覗くエメラルド色の瞳で睨みつけながらその眼に(許す気は毛頭ない)と言う視線を込めてそう言って答える。


(そうかよ、しかたねぇな)

(なんで、あなたに呆れられなきゃいけなんでしょうね)


 兜があからさまに呆れた態度を取ったためカイザは少しムッとしながら握った左拳を再び回し始め。

 ダンッと右足に力を込め前か屈みに兜に目掛け跳躍した。


「じゃあな!!」


 それを待ってましたと言わんばかりに兜は、【デス・ザ・ルージュ】の銃芯をカイザに向け、死神のキス(弾丸)を発射した。


 空気を切り裂き迷う事無く進む弾丸はカイザの左胸を撃ち抜く一歩手前でカイザが体の軸をずらしそれを交わし……「ヤバ」と避けてから攻撃に反応するという荒技を披露しながらも前に進みそれを予想していたのか兜はニヤリと口角を釣り上げた……カイザの避けたはずの弾丸がカイザの心臓目掛けてホーミングし戻ったのだ。



 生憎カイザは、後ろに目が付いているわけではないのでもちろん戻ってきた弾丸に反応はできず銃弾は背中からカイザの心臓に迫ったが驚く事にカイザは(あれ?身体が勝手に…)…その弾丸を屈む事で交わす。


(なんだ!? こいつ、後ろからの攻撃にも反応しやがった!!)

 そう兜は驚き、一歩一歩迫って来る男に恐怖を感じ思わず後ろに跳躍しながらフルオートでブロウクンルージュを連射する。それはもう凄い爆音が響いた。ドババババババと腹に響くほど大きな音と人どころか建物や戦車ですら木端微塵にするほどの弾幕がカイザに向う。


 兜も無理に連射したせいで銃の反動で屋上の端まで吹っ飛び、地面に強く身体を打ちつけ肺から空気が強制的に吐き出され鼓膜もダメージを負い、頭が一瞬真っ白になったがすぐに起き上がりさすがに仕留めただろうと今頃肉片になっているであろう男の方を見ると兜は度肝を抜かれた。


 約、40発以上の音速を超えるホーミングする弾丸の雨にさらされながらカイザはその全て空を舞い、地面に伏せ、身体を逸らし、残像を残すほど激しく動き、8人以上の残像が見えるほど早い動きでそれら全てを交わしている姿が目に入り、カイザは弾幕を交わしながらピョンと上に飛び上がり真っすぐに握った拳を兜、目掛けて振り下ろす。


「くそ!」

「あれ? ヤバ!! 死ぬ!! くそ! エイ! エイ!」


 兜は、体を回転させパンチを交わし交わされたカイザは兜の代わりに屋上から落ちそうになり結構必死な表情で両手をパタパタしながら中の弾幕を避けるという神業を披露しながら体勢を立て直すためにくるりと周り兜の前に移動し今度は兜に向かって右手を真っすぐにのばしながら、その手には先ほど兜から取りかえした柊の拳銃を兜に向ける。


「では、そろそろフィナーレです」

 そこでカイザは引き金をひいたのだがガチンという空しい音だけが響く…。

「アレレ?」

 首をかしげながら驚くカイザに兜は自分の取った行動が正しかったと微笑んだ。先ほど、銃を取られる前にマガジンを抜いておいたのだ…それがこの瘴気に繋がったと自分の用意周到さに賞賛しながら懐から拳銃を抜こうと手を懐に差し込んだ時。


 ガチャン……チャキ


 とカイザの持つ拳銃に何処からか湧いたように現れた弾倉(マガジン)が装填されたのだ。


(嘘!? )(嘘だろ!?)

 といきなりのミラクルにカイザと兜の両法は驚いた。兜は、懐から銃を抜く動作が一瞬遅れてしまい…照星(フロントサイト)が服に引っ掛かり、それを見たカイザは、ここぞとばかりに人差し指で紅い淵のメガネのフレームをクイっと持ちあげる。


 そして、「It was addicted to justice -- a sinner -- it purges by the justice of self. (正義に溺れた罪人よ、我の正義によって粛清しよう)」とエメラルド色に煌めく瞳で見下しながら己の正義を貫き、兜の心臓目掛けて発砲した。


「ぐはっ」

 バァッンと火薬の爆発する音とともに一発の弾丸は兜の左胸を容赦なく貫き、兜の胸からは血が噴き出し、兜の身体は重力と撃たれた衝撃でビルの屋上から落ちた。


 兜の血を回避したカイザは兜が落ちたのを見る事も無く、ただ静かに白いコートを払いながら地面に転がった先ほどまでカイザをホーミングし続けていた弾丸を踏みしめ、ビルの屋上の片隅の物影で大量に出血し横たわりながらもニヤリと、してやったりな表情の柊を見つけ腰を落としながら手を差し出す。


「ふん、ちょっとは役に立つんだなお前……」

「えぇ、あなたのあのサポート(マガジンをカイザの持つ拳銃に転移する行動)があったから綺麗に勝てたんですよ……お怪我は?」

 いきなり苦笑しながら悪態をつく柊にカイザは問いかけ、柊は自分の体を見る。拭きは血まみれな物の出血はこれ以上なく痛みも和らいでいる事を確認して(我ながら、つくづく化け物になったものだ……)と心の中で悪態をつきながらカイザを見直して。


「大丈夫だ、傷はもう塞がってる。少し眠れば…だいじょ…う…z、zzz」

 話している途中で眠ってしまったためカイザは柊の頭を手で支え、膝のしたに手を入れて持ちあげ、スヤスヤと眠る柊の寝顔を眺めしずかにそして、丁寧にカンカンとビルの階段を降りた。 


…………

……………

…………2人が既に立ち去ったビルの屋上では、


「ぐぐ、くそふぐぐ」

 と先ほど心臓を撃たれたはずの兜がビルの屋上のポールにひっかけてあった、ワイヤーを上りながら屋上にたどり着き……ゴロンと大の字で屋上に寝転びながら自分の撃たれた左胸を見た。 

 たしかに左胸は撃たれている。


「ヘヘ、主人公に偶にある設定、内臓逆位(内臓全てが左右逆にある症状)が俺に適応されてたのは幸運だったな、ぐ……でもそろそろヤバいな……出血でめまいがしてきた」

 痛みに顔を歪めながら、ポケットからケータイを取り出し、仕事仲間に番号を打ち込み、兜は繋がった相手に「失敗した……ありゃわりにあわねぇわ……それに手傷負ってさ……助けてちょ」と飄々と告げ、気を失った。


…………

……………

…………


つづく



 




キャラ紹介

挿絵(By みてみん)

名前:黒金 兜

性別:男

年齢:23

悪or正:正

ジャンルor種族:能力持ち&悲しい運命の主人公

クラス:セカンドセクション

主人公補正or悪のスキル:【狙った獲物は逃がさない(ロックオンシューター

補正内容:相手が何処に居ようが銃弾が相手をホーミングし必ず命中させる(ただし、兜が戦闘不能になると銃弾は、その場で落ちる)

発動ワード:「狙った獲物は逃がさないそれが俺の流儀だ」

容姿:身長180前後、黒髪に紅い目を持つ、茶色のダウンジャケットを着た背の高い男

性格:マイペースで呑気な性格に見えるが以外にしっかりしている性格。

武装:砲身が少し改造され電子標準機付きのスコープを装備したマシンガンタイプの銃『デスザルージュ』と懐にしまってあるハンドガン1丁


・出来れば感想が欲しいです(ToT)ノシ


 次回もまた不定期ですがすみません。



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