ドラクエな1日
チュンチュン•••
ははおや「おきて•••わたしのかわいいびりや•••」
小鳥のさえずりと共に母がすでに俺のいないベッドに向かって声をかける。
どうやらドラクエにハマっているらしい。
びり「もう起きてるよ。
いつまで子供だと思ってんだよこのゲーマー」
びり「それともなに?
勇敢だった父親の後をついで旅させる気かよ」
相変わらず酷い言葉使いだ。
自分で言って情けなく思う。
ははおや「まあ•••ようやくけっしんがついたのね•••!」
だめだ。何を言ってもこの母は聞かない。
びり「いや行かねーよ?
しかもセリフ全部ひらがなじゃねーか。
ここはゲームの世界じゃないんだぞ」
あきれた俺は新品のチャリで学校へ向かうことにした。
びり「もういい•••いってきます」
ガチャ
ー学校ー
友「ちぃーっす」
びり「ああ、おはよう」
友2「オイ、お前の父さん死んだって本当か?」
びり「んなこと誰が言ったんだよ」
友2「え•••お前の母さんが」
びり「何て?」ムカッ
いやな予感しかしない。
友2「火山でモンスター戦ってて火口におちt」
びり「はいきたー。
予想どうりの展開だよー?
ていうか俺の親父海外に出張だけだし」
友2「そうだったのか。安心した。」
いや•••普通信じないだろ。
言っても効果の無いであろうその言葉を飲みこんで今日も俺はこんなやつらと
戦ってゆく。
=終=