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詩*祈りのようなもの*

蝶のために

作者: a i o




この胸に

蝶を放つ


蝶の翅

蝶の翅は

(かば)色のまだら模様


世界を

「私」だけで埋め尽くすのは

苦しいことだから


蝶は飛ぶ

私を越えて


地の起伏を這い

空の青さを伝い


虹の根もとへ

風の染まる場所へ


喜びもかなしみも

時は時を引き連れて

その残り香を追うように

そこに新たな息吹を見るように


いとなみは

折り重なり

混ざりあい

遠く離れようとも

同じ波紋で波打つ


響きあうことの

切なさも

美しさも

聞き逃すまいと


薄い翅の

はばたきは音もなく

されど止むことなく


蝶の翅

蝶の翅は

定まらぬ震えのよう


開け

やわらかに

咲き綻ぶ花のように


この胸にあふれる

蝶のために


私であることが

どうか 檻ではなく

扉であるように





















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― 新着の感想 ―
[一言]  蝶の翅がはばたくさまが、扉がひらくのを連想させる気がします。  鳥の翼より、薄くて、脆い。  その儚さが、想いの切実さなのでしょうかね。
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