#9 始まりの街到着
2022年最後の投稿です!
読んでくださってる方々ありがとうございます。
ブックマークや評価もありがとうございます!
それでは、よいお年を!!
転送された先は中世ヨーロッパ風の街並みが目の前に広がっていた。
ホログラムの掲示板、おそらく魔法で動作してる街灯などがあってここがゲームの世界だと認識させられるね。
それにしてもすごい人だなぁ。どこ見ても人、人、人だ。
色んな姿の人がいるね、ローブ姿だったり全身鎧だったり。
でもやっぱり僕の姿は目立つみたいだ。さっきから視線が突き刺さってる…。よし、とっととお兄・お姉と合流しよう。
「確か集合場所は中央噴水前にだったね。」
あ、行く前に連絡入れておこう。VR機器でフレンド登録してれば、ゲーム内でそっちのフレンドともチャットが使えるから便利だ。でも流石にゲームにログインしてる人限定だけどね、時間の流れが違うから。
レティ『今、始まりの街に着いたから噴水向かうね』
家族グループでいいや。お、早速返信が来た。
グレイ『了解、待ってるよ』
アイリス『気をつけてね』
グレイがお兄で、アイリスがお姉だ。2人共もう着いてるようだね。じゃあ向かおうかな。本音を言うと色々見てみたいんだけどね…。
――――
噴水にもう着くけど、何処だろ?あ、居た居た、見渡してみるとすぐ見つける事が出来た。2人の周りだけ人がはけてるから空白地帯みたいになってるね。ちなみに2人の見た目はグレイことお兄はアーモンドグリーンのジェントショートで豪華なローブ姿をしている。アイリスことお姉はブロンドのロングヘアーを後ろに流していて、白を基調とした鎧姿をしている。2人共美形だからオーラが凄いんだよ…
「お待たせ!待った?」
「「……?」」
2人共怪訝そうな顔をして首を傾げてる。あ、お面と装備の事言ってないや。でも頭上プレイヤーネームでてるはずだし…これは2人が悪いな。ちょっと悪戯しちゃお
「2人共、僕の事忘れちゃったんだね…」
そう言ってお面を片目が見えるだけ外して涙目で見つめる
「「レティ!?」」
「そうだよ?反省して?」
「「はい、すみませんでした」」
うむ、許してあげよう。
「それにしても、その装備はどうしたんだ?」
「まだ、始めたばかりだよね?」
「えーとそれはカクカクシカジカで…」
とりあえず説明してしておいた。
「なるほど、レティもユニークジョブを引いたんだな」
「レティもって事は、もしかして」
「私達もユニークジョブなのよ」
どうやら2人もユニークジョブみたいだ。通りであんまり驚かなかっのね。3人共ユニークジョブってなるとユニークシブリングスとでも名乗ろうかな?…なんちゃって。
「そうだ、レティは俺のパーティに入るよな?向こうで待たせてるから顔合わせしようか」
「いやいや、私のパーティでしょ?なに言ってるの兄さん」
「「…は?」」
わーお、2人の間に火花がバチバチしてる。言いにくいけど僕の答えは決まっているから、喧嘩に発展する前に言っちゃお。
「僕はどっちのパーティにも入らないよ?」
「「え…」」
顔がギュルンとこちらを向いた。怖いよ…。それにそんな絶望したような顔しなくても。
「今までのゲームは3人でパーティ組んでたけど、エンルドは2人共別々のフレンドと組んでるでしょ?だから僕も別で行こうかなって」
「「……………」」
2人共真っ白になってる…返事がないただの屍のようだ。