#4 指導者との出会い
読んでくださる皆様ありがとうございます!
転送された先は彩りのイルミネーションが輝き、リズミカルな音楽が流れる夜のテーマパークだった。すっごく綺麗で思わず見惚れてしまっていた。
「っといけないいけない、指導者さん探さなきゃ」
そう思い辺りを見渡すと見つけることができた…んだけど、
すごい楽しんでるね!コーヒーカップを高速で回してはしゃいでるんだけど…。ちょっと近づいてみようかな
「Fooooooo!!!!」
近づいてみると、いかにもピエロって格好の恰幅の良い人がすごい楽しんでいた。僕にも気付いてないみたいだし、待ってるといつになるかわからないから声をかけてみよ
「Yeah!!!!!!」
「あのーすみません!」
「Fooooo!!!!」
まだ気づかないみたいだ。
「す!み!ま!せ!ん!!!」
「What's??」
あ、目があった。そこから10秒くらいお互い声も発さないまま見つめ合っt………え?コーヒーカップって回ってるよね?しかも高速で。どうやって目合わせてるの??
「少々お待ちくだサイ。今そちらに向かうので…ふんっ」
ピエロさんはそう言うと、何処からか取り出した煙玉を
手元のハンドルに向けて投げつけコーヒーカップを煙が
覆い隠した。な、何も見えないよ、これどうしたらいいの?
「HAHAHA!こちらデスヨ、ガー…いやボーイデスか?」
「…っ!? いつの間に…?」
ビックリした。困惑してる時に、急に横に現れるんだもん。
それにしてもどうやって来たんだろう?テレポートとかワープとかの魔法なのかなぁ。それはそうとようやくご対面だ。
「えっと僕の名前はレティです!信仰道化師の指導者さんで合ってますか?」
「その通りデス☆ ワタシの名前はマイケル!しがない狂信者デス。今回は指導者を務めさせていただきマス。ちなみに先ほどの移動はピエロの嗜みです☆」
マイケルさんって言うんだね。さっきの移動はピエロの嗜みなんだ…そのうち僕にも出来るようになるのかな?
「ではレティ君指導を始めたいと思いマスが、まず指導と言ってもジョブについて1から10まで全部教えるわけでは無いデス。あくまで最初の一歩のサポートをするだけデス、全部教えてしまうと面白く無いと思いマスカラ。そもそもこの指導者システムも、ベータテストの際にユニークジョブを取得した方々が序盤で詰んでしまう事態を正式リリースで運営がどうにかしようとしたのが発端でデス。…おっといらない事まで喋ってしまったようデスネ。他言は無用デスヨ?ピエロとの約束デス☆」
そう言ってマイケルさんはウィンクしながらズイっと顔を近づけて来た。
あ、圧が凄い…サポートの部分に異論は無いけど最後のは聞きたくなかった…詰んじゃう人沢山いたんだね…大丈夫かな…信仰道化師
「わ、分かりました」
僕が引き攣った笑い方だったのは許して欲しい
「いい子デス!ではスキルの練習をする前にまずは装備をお渡ししまショウ。…あ、いい事思い付きまシタ!レティ君に似合うように手を加えマスネ」
お、装備!そういえば初期の白Tシャツに同じく白の半ズボンだったね…。僕に似合うように手を加えてくれるって事は僕専用の装備になるのかな?うん、すごく楽しみになって来た!さっきからチュドーンとかキュイーンって音が聞こえるのは気のせいだ。気のせいったら気のせいだ。
「ヨシ!会心の出来デス!ではこちらをどうぞ」
「ありがとうございます!」
どうやら完成したみたいだ。装備を渡してくれたマイケルさんは、額を拭いながら満足そうな顔をしている。これは期待しちゃうね!渡された装備をウィンドウで確認してみる
【信仰道化師装備verレティ(一式装備)を手に入れました】
最初に手に入れた装備は紛う事なき僕専用装備だった―