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信仰ピエロは今日も楽しむ  作者: 晩冬の小石
第一章 冒険の始まり
23/417

#23 見つかったのは……

累計PV8000突破しました!ありがとうございます!


いつも読んでくださり感謝です!

いいね、評価、ブクマありがとうございます!

「あァ?PK返り討ちにしたらよォ。落としていったァ」

「ランダムドロップかぁ」


どうやらPKが持ってたのを刀至郎さんが入手しちゃったようだ。エンルドではプレイヤーキルを行うとキルしたプレイヤーの所持金の一部と所持品からランダムでアイテムを入手する事ができる。


「良いからとっとと着やがれェ。どうせ似合うだろォ」

「えー!似合うとは思うけど…」


と言いつつもウィンドウを開いて装備を変更する。さっきパリィの事で借りがあるしね。

膝下まで丈があるとはいえスースーするよ…。


「どう?似合う?」

「……こりゃあ、想像以上だなァ。……スクショ頂きィ」

「ええ!?何で僕単体なのさ!一緒に撮ろうよ!」


刀至郎さんの横に移動して腕を引っ張り顔を近づけさせる。

インカメラにして…スクショっと。


「うんうん。いい絵が撮れた」

「なんだァ、俺なんか撮ってもしゃあねェだろうがァ」

「俺なんかって言われても……」


そこで改めて刀至郎さんを見る。180センチの長身、細マッチョ、お洒落な柄の黒い着流し、肩に羽織ってる白い羽織り

、足元には下駄を履いてる。うん、かっこいいじゃん!全然なんかじゃ無いよ!刀至郎さんはもっと…


「バカな事考えてねェで行くぞォ」

「はーい」


それから2人で暫く歩いてたんだけど、びっくりするくらい

PKに襲われた。「び、美少女だあぁぁぁ」とか「はぁはぁ…かわいい」とか「誘拐とはゲスな真似を!その娘は僕の物だ!」って最後のはいい事言ってる風だけど僕は君の物じゃ無いよ?


「大漁大漁ゥ!PK(ロリコン)ホイホイ様様じゃねェか」

「ねぇ今ルビおかしくなかった?」

「気のせいだァ。ほれ、また来たぞォ」


戦闘は刀至郎さんがやってくれてるから、僕は後ろから短剣投げるくらいしかしてない。まぁ、見事に首に一閃して倒してるから戦闘とは言えないかもだけど…。パーティを組んでるからか戦利品も折半で入ってくるしめちゃくちゃ美味しいんだけどね。ん?あれって…


「いやァ、スッキリしたなァ。もう格好戻しちまっても良いぞォ」

「そんな事より、刀至郎さん!あれ見て!」

「あァ?……!? でかした!レティ!」


装備を戻しつつ道の端にひっそりと佇む露店に近寄る。

ボロボロのお店だね…店主さんもフードを被っていて顔が見えない。売物も刀一本のみだし怪しさ満点だ。

しかもその刀すごく禍々しいオーラを放ってる…。

刀至郎さんのお眼鏡に叶うかな?


「店主ゥ、この刀くれや。いくらだァ」

「値段はつけてないんですわ。その代わり運のいい人に差し上げようと思っておりやす」

「運?」


お、即決だった。何かを感じとったのかな。それにしても運のいい人?どうやって確かめるんだろう。あ、店主さんが何かを取り出した。


「差し上げると言っても物々交換ですがね。このくじ引きで引いたくじに書かれてるアイテムを今この場で所持しているなら刀と交換しやす。持っていなかった場合は運が無かったという事で、オイラはまた持ち主探しの旅に出やす」

「1回限りかァ。上等じゃねェか」


えーと、まとめると1回限りのくじ引きで引いたくじに書かれてるアイテムを持っていれば刀と交換してあげるよ!って事だよね。…ってもう引いてる!?


「あァ?たわしィ?」

「【たわし】でございやすね。持っておりやすか?」


たわし!?リリース開始して現実時間で2時間くらいで【たわし】を持ってる奇特なプレイヤーなんてそうそう居ないよ!?……んん?何か忘れてるような?………あ。


「…チッ!持ってねェな」

「そうでやすか…。旦那なら使いこなせそうな気がしてやしたが、残ねn…」

「はい、たわし。これで良いですか?店主さん」

「なァ…!?」

「は……ははは!旦那あんた相当運が良いようだ。連れの人が持ってるなんて!じゃあ交換しやすね。……はい。これでこの刀、【妖刀こうべ墜とし】は旦那の物だ」


まさか、さっきの【たわし】が役に立つとは思わなかったよ。

存在を忘れててごめんね、たわしさん。


「おう、使わせてもらうぜェ。これからよろしくなァ妖刀さんよォ。…それにしてよく持ってたなァ【たわし】」

「ランダムアイテムチケットで出たんだよ。そういえば店主さん、何で運だったんですか?」

「いや、この刀曰く付きでしてね。何度も売られて行ては持ち主が殺されてオイラの元に戻ってきちまう。だからある程度実力がある人物を探しておりやした。ほら、運も実力のうちって言いやすしね」


そんな理由だったのね…まぁいっか刀は手に入ったんだし、

刀至郎さんも嬉しそうだ。

そろそろ辺りも薄暗くなってきたし……って!


「そうだ!宿探さなきゃ!」

「刀も手に入ったしなァ、付き合うぜェ」

「おや、宿をお探しで?ならこの通りを真っ直ぐ行って、3つ目の十字路を右に曲がると左手側にありやすよ」

「本当ですか!?ありがとうございます!」


宿の情報ゲット!漸く見つかりそうだね。長かった……


見つかったのは刀でした。


それはそうとようやく宿の情報ゲットですね。

果たして次回は宿を見つける事が出来るのか!?


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