#2 キャラクタークリエイト
本日2話目!慣れるまでは申し訳ないですが不定期投稿でいきます
目を開けると真っ白な空間だった。
おー辺り一面何も無いね、どこまで続いてるんだろ。
「ようこそ来訪者よ。私の名はオーディン、来訪者の案内役の1人だ。……おやおや、これはまた可愛らしいお嬢さんが来たもんだ」
ふと渋い声が聞こえた方を見てみれば、くすんだ茶色い髪をオールバックにして無精髭を生やしたイケオジが立っていた。控えめに言って凄くかっこいい。将来はあんな風になりたいもんですなぁ… っと挨拶しなきゃね
「こんにちは、オーディンさん。それと僕は男だよ?」
「!?…これは失礼した。来訪者の少年よ、ここは所謂キャラクタークリエイトする場所だ。そうだな…まずはこの世界で活動する際の名前を決めてくれ」
やっぱりオーディンさんも女の子だと勘違いしてたか…
昔からよく勘違いされてたから、もしかしたらと思ってたけどね。
クラスメイトには未だに女の子だと疑われてるし。
オーディンさんも未だに「流行り?流行りなのか??」って
なんかよくわからない事を言ってるし、とっとと名前決めちゃお
「名前はレティでよろしくお願いします」
「んんっ…レティか、いい名前だ。では次は容姿を決めてくれ。自分でも見たいと思うからホログラムで映しておこう」
オーディンさんの横に僕が映し出された。うん、現実のまんまだね
あ、名前の由来は好きなアニメのキャラから一部拝借しました。
次は容姿だね、エンルドでは現実の体とはあまり変えれない仕様みたい。変えすぎると現実に戻った時に云々って説明されてた気がする。まぁあんまり変える気は無いから僕には関係ないけどね!
「まず、髪は水色で長さはショートヘアーぐらいにして。
あ、ヘアーアクセサリーていうのもあるんだ。じゃあ襟足から三つ編みが伸びる感じで」
うん、いい感じ。顔は変えなくていいや、目の色だけ髪色と同じ水色にしてっと。身体も変えずに完成!
最後にホログラムの僕を回転させて最終確認をする
「よっし、これで完成です!」
「…ぱっと見、可憐な少女にしか見えないけどいいのか?」
「大丈夫です!兄と姉からの要望…なので」
慣れてるから大丈夫です…だからそんな憐れみの目を向けないでオーディンさん。確かに僕は今、死んだ魚のような目をしてるけども。
「大丈夫…何だな、では次はジョブだ。今から基本職5種類とランダムで1種類表示されるからその中から1つ選んでくれ」
オーディンさんがそう言うと目の前にウインドウが出てきた。基本職は全員固定みたいで役割別にまとめると―
タンク:騎士
アタッカー:剣士、魔法使い
ヒーラー:神官
サポーター:盗賊
この5種類だ。
ランダムの枠はずっと回転していてずっとドラムロールが聞こえる。どうやらタップすれば止まるみたいだ。できればここでレアなジョブを当てときたい所…なんだけど最近運悪いからなぁ、コツコツ半年貯めた石でソシャゲのガチャを回せば爆死、店頭販売限定のコラボTシャツはせっかく早起きしたのに電車が止まって開店に間に合わず完売、ベータテストは外れるし…etc
「そ、それは災難だったな」
おっとどうやら途中から口に出てたようだ。とりあえずウィンクして誤魔化しておこう。パチっとね
「…っ!?」
なんかオーディンさんが「俺にそんな趣味は…いや、破壊力が……」とか言ってるけど、とりあえずウィンクしとけば誤魔化せるってお姉が言ってたし大丈夫でしょ。多分ね知らんけど。っと、うだうだしててもしょうがないからガチャいってみよー
「よし、いきます! えい!」
ポチっとランダム枠をタップすると枠が暗転した
えっ!?真っ黒?どう言う事…?ドラムロールも止まってるし…もしかしてランダムジョブなし?
「そ、その演出は…どういうことだ」
どうやらオーディンさんも困惑してるみたいだ
「ん?ひび割れ…?」
すると突如ひび割れし始めてそこから虹色の光が漏れ出てくる。そして次第に広がっていきランダムジョブ枠は虹色に輝いた―