第10話 パートナー
夜勤!つまり日中は自由!
今日は蕎麦食いに来てやった!ざまぁみやがれ!!
というかブックマーク12件なっとるやんけ!!
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「真っ白……」
全ての体毛が真っ白。瞳は紅い焔の様。
ひと目見た迫力が凄まじい神々しさ。
(これって…アルビノってやつだよね?)
見た瞬間にカーシュはそう思った。
まだ立ちあがろうにも弱々しく、フラフラとするその姿は何処か愛らしい。
カーシュ改め、華珠はBLにハマる前は動物の動画を見る事にハマっていた時期があった。精神的に疲れたその日は動物の動画を見て癒されていたりした。
今ではそれもBLに置き換わっているのだが。
「カーシュ殿下! 申し訳ありません!!」
ラルが突然声を上げ、頭を下げる。
「えっと…どうした?」
「騙されました…これはハウスタイガーの亜種です…」
「ハウスタイガー…」
ハウスタイガーと言うのはこの魔物の名前だろう。
「はい。ハウスタイガーは市場でも価値の高い魔物です。この守り神と名高い魔物、騎乗するのは勿論、戦闘力も高いと評判の魔物となっています」
(じゃあ何で謝って…)
カーシュが声に出さずにそう思っていると、それを先読んでいたかの様にラルが言った。
「ですが…亜種は身体が弱いからなのか、野生ではほぼ見ないんですよ。誰かが飼っている時もありますがそれも直ぐに寿命が尽きるとか……色々な所を回って探し出し、掘り出し物だと思ったんですけど…やはり普通の金額よりも安かったから…」
顔の表情が段々と沈んでいく。
しかし、カーシュの頭の中にはある事が思い浮かんでいた。
アルビノはメラニンの生合成に係わる遺伝子情報の欠損により、先天的にメラニンが欠乏してしまう遺伝子疾患とされており、生まれた時からメラニンを合成することができないがために、皮膚や被毛などの色素が抜けて真っ白な状態になるらしい。
(飼っている人がどう言う人なのか分からないけど…野生で生きていけないのは見た目が違いすぎるから、イジメとか仲間外れとかにされやすいからじゃ…)
そうテレビの知識があったカーシュはにこやかに答えた。
「いや、良いんだ。気にしないでくれ」
「いえ! 殿下にはもっと相応しい魔物が
「ラル」
ラルが否定しようとした言葉に、カーシュは無理矢理間に入る。
「は、はい」
「ラルはこのハウスタイガーが私に相応しい魔物だと思った。そうだよね?」
「はい…ですが…
「この子は少し他の子達と違うだけ…」
カーシュはハウスタイガーの子供を抱き上げ、ラルを見上げた。
「私はこの子と一緒に成長して行きたい、そう感じた。だから…いいね?」
「……はい」
「ありがとう」
カーシュは改めてハウスタイガーの子供と向き直る。
「君の名前は"マアト"。真理、調和、秩序の女神から取った名前だ。私をいつか守ってくれよ?」
「…アゥ…」
カーシュが少し冗談めいて笑うと、それに呼応する様にマアトも小さな鳴き声を上げた。
「面白い!」
「続きが気になる!」
「蕎麦…もとい動物とか好きだ!」
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