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やな事を思い出す

 一段落したので外に出ていつもの場所へ行く、厄介なオークの件があったから後回しにしたが戦闘中にターン開始音はなっていたのである。


 カードをドロー『マグマゴーレム』・・・あっ・・・ドワーフのゴーレム職人のコストを払い忘れたせいで4枚が起動状態になってしまった・・・これでこのターンはゴーレムが増えない・・・


 額に手を当てて天を仰ぐ・・・深呼吸する・・・


 落ち着こう・・・聞く限りじゃあんなメタな能力持った変なのはそういないはずだしたった4体のゴーレム出し損ねただけだ問題無い・・・


 気を取り直し土地を全て起動してから手札の3枚、『ペガサス』・『マッドゴーレム』・『マグマゴーレム』を全て場に出してから岩人との契約用の兵士を出す為に兵士訓練所を起動して2万5千の兵士を出す、4枚分同じ事を行い、今回は転移さん4人の能力を使ってさらに4回、合計で20万の兵士を出した。次にグラキエルの能力でドラゴンを1匹増やす。次にヤンゼルさんの能力でデッキから『ペガサス』を場に出してデッキをシャッフルする。手札も無いしターンエンドを


(主様!お待ち下さい!)


 頭に声が響く、声からして智将さんのようだ。


「ん?どしたの?智将さん」

(まだ行商人殿の能力でカードを引いていませんがよろしいので?)

「あ」


 手で目を覆う・・・ダメだ・・・落ち着いてなかった・・・


「ありがとう助かったよ」

(いえ、では仕事に戻ります)


 深呼吸をする・・・いつの間にか自分のところが日陰になっていた。


 行商人さん×4の能力を使いデッキから4枚ドローし全て場に出す、『アイスゴーレム』・『ウォーターゴーレム』・『サンドゴーレム』・『サンドゴーレム』でヤンゼルさんの能力で出せない重めのゴーレムを3枚引いたのは有り難い。改めてターンエンドを宣言する。


 深呼吸をする・・・オークを思い出す・・・あんな思いっきりメタられたのは生まれて初めてである・・・当たり前だ・・・そもそも普通に学校行って普通にリハビリやって普通に友達と遊んで普通にバイトして普通に実家で暮らしていただけだ・・・特殊な能力で何かをやっていたわけじゃない・・・友達とのカードバトルだって1人以外全国を目指すとかのガチでやってるわけではなく普通に楽しむ為のカードゲームでしかやっていない・・・その1人、徳山だって自分以外はそういう楽しみ方でしかやってないのをわかってるから学校ではそういうデッキ(用語的にはファンデッキ)でしか対戦しない、大会前になると徳山に頼まれて練習やデッキ回しの確認の為に一応みんな自分なりにガチ目のデッキ構築をして対戦したりもしたが全員徳山の土地事故以外で勝った試しは無い、どんな強いデッキだって起こりうる事故だし参考にならない勝ち方だと思う。だけどそんな役に立つのか立たないのかわからん対戦だったが、サイドデッキなんかをちょいちょい変えていた、あんな一方的な対戦でも回り方やらバランスに思う所が見つかるのだろうか?・・・よくわからない・・・そして徳山に付き合って自分なりのガチデッキで大会に出てみたがブロック内で余裕の全敗記録である。


 フフッと鼻で笑う、あっさりとオークから思考が逸れた事に気がついたからだ。ちなみに徳山の3つ上の兄ちゃんは東京でやってたでかい大会で4位までいった事があるらしい、すげぇ!


 ガチ・・・ガチか・・・ラグビーはガチでやってたが大会初戦のためのバス移動中の交通事故でバスが横転した・・・その事故でアキレス腱をやってからは本気で走ると痛む時があるのでなかなかまともに出来ない・・・唯一の取り柄だったキックにも影響出るし・・・入院なんて残りの人生通してあの1回だけで十分だわマジ・・・事故の原因になったやつはバイクに乗ってた中学生だった・・・そいつはその事故で横転したバスに潰されて死にやがったから今では自業自得だざまぁみろと思うが・・・当時はそいつのどうでもいい命や自分の怪我よりも先輩達の事で顔を青くしてた・・・自分は当時1年だったからまだいい・・・3年の先輩が2人骨折・・・キャプテンでNO8の鷹村さんは右手の開放骨折・・・小学生時代に兄貴をラグビーに誘った張本人で、そこから兄貴が俺をラグビーに誘って俺も始めた・・・LOの藤田さんは右大腿骨骨折・・・俺が中1の時に転校してきた人でその時から一緒にラグビーをやっている、あまり喋るタイプではなくどちらかというと聞き上手なタイプだ・・・2年でFLの須田さんは右目の失明・・・永遠に治らない・・・一番洒落になってない・・・須田さんは高校からの付き合いでいつもニコニコ笑ってる感じの面倒見の良い先輩だったので高校から始めた人は須田さんに聞きに行っていた・・・当たり前だが部の全員が沈んだ・・・怪我もそうだが大会を交通事故で不戦敗なんてどう折り合い付ければいいんだよ・・・


 目を瞑って両手で顔を叩く、ちょっといい音がした。


 あかん・・・考えが暗くなってる・・・思い出してもしょうがない・・・そういえば・・・


 左足のつま先で3回地面を叩く


 こっちに来てから痛まないな・・・走ったりしたよな俺・・・なんでだろ?・・・ああ・・・体取られたから新しくなった系だっけか・・・自分の事だっていうのにまったく・・・まぁ今はいいや・・・


 そこまで考えて深呼吸・・・左を向き自分の所に影が落ちている原因を見上げる。


「考え事は終わったのかね?」

「はい、お待たせしました」


 いつぞや見た竜人がそこにいた。

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