表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

突風

作者: 武田道子

突風




生きていることがとても幸せなはずなのに

生きていることが絶え間なく辛い時がある



生きていることが絶え間なく心を食いちぎる

生きていることは未来への絶え間ない瞬間だというのに



突風が突き抜ける

ちりぢりばらばらになった心を

古くなった箒で掃きよせる



ぐらぐらと動く大地に立たされて

ざわめく声に心が乱され

クリスタルボールは濁って何も見えない



生きていることは祝福されていいはずなのに

生きていくことは絶え間ない努力が強いられる



秋が全てを振り捨て

冬が肌で立ち向かう

私たちは春を待っている



突風が吹き抜ける

自分勝手に容赦なく

へらへらと薄笑いを浮かべながら


生きていたいと人は思う

生きていく権利があると人は信じる



誰のせいでもない

もしくはただ人が返り血を受けただけのことだ

原因不明の恐ろしい力



生きていることを感じる

喜びが胸をくすぐる瞬間



突風が吹き抜けたあと

青空がぐーんと近づく


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ