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137.勇者グスカス



 ボスの精神攻撃を受けている、グスカス。

 自分のやってしまったことを、責められて、彼はもう消えようと決意した。


 ……だが。


「消えないで、グスカス……!」

「てぃ、ミス……」


 先ほど自分が助けた、奴隷少女ティミス。

 彼女が必死になってグスカスに声をかけてきたのだ。


「死なないで! あなたにちゃんとお礼を言いたいの!」

「……お礼」

「そうよ! アタシを助けてくれたじゃあない!」


 ……確かに、グスカスはティミスを助けた。

 だがそれは……。


「……別におまえのタメじゃあねえよ」


 単にティミスが、昔の自分と重なって、ほっとけなかっただけだ。

 誰も助けてくれなかった過去があるからこそ、自分が助けなきゃって思ったのだ。


「結局おれのためだった。おれが変わったわけではないんだ。……おれはわかったよ。結局おれは今も昔も、愚図でカスなやつだって」


 ジューダスに、仲間に、国に大迷惑をかけても……。

 その手柄を自分のものにして、偉そうに振る舞っていた。


「おれの性根は、腐ってんだ。こんなやつは生きててもしょうがないんだ。もう……疲れたよ……もうほっといて。おれはもう……死にたい……」


 ティミスにあきれて欲しいから、そんな言葉で彼女を突き放そうとした。

 でも……。


「グスカスさん! あなたが……昔どんな人だったかは知らない。でも! あなたが人を助けたのは事実! 変えようのない、事実だよ!」

「…………」


 確かに。

 そこは、事実だ。


 今までのグスカスなら、やるわけがない行為だった。

 そこは、事実として存在してる。


 あのときの自分はどうして……。


「グスカス」


 気づけば、誰かが自分に声をかけてきた。

 それは優しい、恩師の声。


「じゅー……だす……」


 振り返るとそこには、勇者パーティの指導者リーダー、ジューダスが立っていたのだった。

【★☆★読者の皆様へ 大切なお知らせです★☆★】


新作投稿しました!

タイトルは、


『【連載版】俺だけステータスオープンできる件~はずれスキル【開】のせいで実家を追放されたが、ステータス確認できる俺はチートスキルもS級アイテムも選び放題で気づけば世界最強。俺を虐げた皆ねえ今どんな気分?』


ページ下部にもリンクを用意してありますので、ぜひぜひ読んでみてください!


リンクから飛べない場合は、以下のアドレスをコピーしてください。


https://ncode.syosetu.com/n9203ii/

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