134.勇者グスカス
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
……グスカスは、目を疑った。
ジューダスが、言うはずのないセリフを言ったからだ。
『じゅ、ジューダス?』
何かの間違いだと思った。
だが、目の前に居るジューダスは冷たいまなざしを自分に向けてくる。
いつもの優しい、見守る目ではなく……。
その他大勢が、自分にむけてきたような、さげすみの目を……。
『ほんと、おまえは最低なやつだよ。こんな出来の悪い教え子、おまえが初めてだよ』
『!』
……出来の悪い教え子。
その言葉はナイフとなって、ぐさりとグスカスの心を突き刺す。
事実、そのとおりだからだ。
『こっちの教えを何も聞かない。教えたことを実行しない。自分勝手で、突っ走って、自滅する……ほんと、馬鹿だよね、おまえ』
『あ……う……』
そう、そうなのだ。
馬鹿なのだ。……ジューダスはそんなこと一度だって言わなかった。
けど……実は本心では、そう思っていたのか……?
『……ほんとですよね』
『きゃ、キャスコ……?』
気づけばジューダス以外の、元勇者パーティたちに囲まれていた。
彼女らもジューダスと同じく、グスカスに底辺のゴミを見る目を向けてくる。
……一度目のとき、グスカスは彼女らに同じ目をされた。
特に、キャスコからそんな風に見られるのは堪える……。
グスカスの初恋の相手だからだ……。
『……勇者のくせに真っ先に逃げ出すなんて。情けないです』
『……あ、だ……だって……おれは……弱くて……』
グスカスはもう自分の弱さを認めていた。
だが……。
『弱いからなんっすか? 逃げて良いことの免罪符になるとでも?』
『そ、それは……そう……だけど……』
『今の自分にできない。だから、逃げる。それは最低の行為だぞ』
『あ、だって……』
はぁ……とジューダスがため息をつく。
『おまえ、なーんにも変わらないんだな』
『!』
自分のことを見守ってくれて、正しい方向へ常に導こうとしてくれた……。
自分にとっての師から、そんな……あきれたような顔をされて、グスカスはショックを受けた。
『おまえの本質は、何も変わらない。臆病、卑怯。最底辺の人間』
『う……ぐ……ううう……ち、ちが……』
『なんだ? 違うのか? 言い返してみろ? 思い返しても見ろ? おまえが、今まで何をやってきたのか……?』
何をやってきたのか?
魔王の戦いの前で逃げた。
ジューダスに汚名をかぶせた。
逆らったやつを、殺した。
……殺した。
『そうだ、おまえは人を殺してるんだ』
気づけば、彼の手が血でべったりと汚れていた。
自分が殺した。
自分に反論してきたやつを、殺したのだ。
『人を殺しておいて、なにが反省だ? 馬鹿馬鹿しい。人は、死んだら生き返らない。たとえ殺した本人が、いくら改心しようが、反省しようが、殺された人はもう二度と戻ってこないんだよ』
『あ、あ……ああ……』
『この人殺し』
『あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!』
【★☆★読者の皆様へ 大切なお知らせです★☆★】
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