124.勇者グスカス
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
グスカスは謎の世界にいた。
そこはまだ魔王が倒される前の世界。
グスカスは今度こそ、勇気を振り絞り、魔王を討伐するのだとだと決意した。
……そして、グスカス勇者パーティは、魔王の居城へと到着した。
『はぁ……!』
グスカスたちは魔族と相対してる。
その手には聖剣、そして失われたはずの勇者の力も、今は戻ってる。
彼の手にある聖剣は、魔の物をバターのようにたやすく切り裂く。
これでごり押ししていたのが、かつてのグスカスだ。
しかし今は……ちがう。
『グスカス、キャスコが魔法を撃つ。その間に攻めるんだ』
『わかった!』
キャスコが目を丸くしながらも、魔法を完成させ、そして発動させる。
『氷槍連射』
無数の氷の槍が空中に出現する。
凄まじい勢いで発射される氷の槍を、魔族は防ごうと躍起になる。
だがそこの隙を突いてグスカスが特攻。
斬撃をはなち、魔族を倒した。
『グスカス! よくやったな!』
ジューダスが笑顔で近づいてくる。
残りのパーティメンバー達は、ただただ困惑している様子だった。
『おまえどうしちゃったんだよ! ほんのちょっと前までとは、比べものにならないくらい、強くなってるじゃあねえか!』
ジューダスが笑顔で、グスカスの頭をなでる。
……そうやってなでてもらうのが、実は好きだった。でも好きなこの前では恥ずかしかったから、嫌なフリをしていた。
でも……今は彼におとなしく頭をなでてもらっていた。
久しぶりに、人から褒められて、すごくすごく嬉しかったからだ。それはもう、涙が出そうなくらいに。
『び、びっくりしたっす……グスカスさん、人の話聞く耳もってたんすね』
『オキシー! 失礼だぞ!』
『キャリ姉さん……でも、ねえさんも、キャス姉さんもそう思ってるっすよね?』
キャリバー、そしてキャスコも、オキシーと同様に戸惑ってる様子。
グスカスは彼女らの気持ちをよく理解できた。
今まで人の話なんて全く聞かなかった勇者が、びっくりするほど素直になってるのだ。
まるで別人になったかのような豹変っぷりなのだから、仕方ない。
だが困惑する三人娘とは対象的に、ジューダスは満面の笑みを浮かべて、グスカスの頭をなでてた。
『俺は信じてたぜ、グスカス。おまえはやればできる子なんだってな。ずぅっとずぅっと』
……グスカスは見た。
ジューダスの目の端に、少しばかり涙が浮かんでいたことに。
はっ、とグスカスは我に返る。
そうだ、ずっとジューダスは自分に期待を寄せてくれていたのだ。
それをグスカスは知らずに、裏切り続けた。最終的には逃げてしまった。
その当時のジューダスの心中を察すると、申し訳なくなった。
『今までごめん……ジューダス。おれ……これからは、あんたの言うことちゃんと聞くよ』
ジューダスは目元をぬぐって、ばしばし、と背中を叩いてきた。
そこにはたしかな優しさと、愛情を感じられた。
『よし! じゃあさっさと行って、さくっと魔王を倒しちゃおうぜ! だいじょうぶ、おれがいるし、ジューダスも、キャスコ、オキシー、キャリバーもいるんだ! 絶対に負けない! このパーティなら、絶対勝てる!』
グスカスは心からそう思っていた。
そう、改心した自分が入れば、味方と協力すれば、魔王なんて楽勝だって。
……このときは、そう思っていた。
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