110.
見抜く目を使って、俺はダンジョンのゴール地点までのルートを割り出した。
今回クエストに参加してる、ほかの10組たちもおのおのの手段で、攻略を進めているはずだ。
俺たち元勇者パーティ+ボブちゃんは、見抜いたルートを使って、最短最速でゴールを目指す。
隊列はオキシーが前衛。ボブちゃんとキャリバーが中衛。俺、キャスコが後衛という布陣。
キャスコの護衛と、前~中衛のサポートが俺の仕事だ。
俺の職業、指導者は本来前に戦う職業じゃあないしな。
「オキシー、もうすぐ敵がくる。2匹だ。物理攻撃メイン」
「りょうかいっす!」
オキシーが防御スキルを発動させて構える。
ルートからぬぅ、と2体の、岩でできたゴーレムが出現。
ゴーレムがオキシーめがけて腕を振り下ろす。
だがそのあまりの堅さに耐えられず、反動を受けて、ゴーレムたちは腕を失う。
「キャリバー、ボブちゃん。コアを狙うんだ。頭にあるよ」
「了解!」「りょ、了解です!」
キャリバーは華麗に、ボブちゃんはたどたどしく、それぞれ弱点をぶっ壊した。
敵はずずぅん、と大きな音を立てて動かなくなった。よしよし。
最後に周りの様子を見て、不意打ちがないかを確認して、俺は息をつく。
「戦闘終了」
「……さすがジュードさん。見事な指導者っぷりですね」
「みんながちゃんと指示通り動いてくれたおかげだよ」
ボブちゃんが目をキラキラさせながら言う。
「す、すごいです! あざやかな連携……これが勇者パーティなんですね!」
ボブちゃんは俺らの素性を知ってる。
まあ、別にバレたところでね。彼女は言いふらすタイプじゃあないし。
「んじゃ、次いくか」
【★新作の短編、投稿しました!】
タイトルは――
『学園トップの美少女【雪姫】と付き合ってるって本当?「はい彼と付き合ってます(※事実無根)」~浮気された陰キャの僕、高嶺の花な彼女に毎日お世話を、元カノにヤキモチを焼かれてるけど2人とも付き合ってない件』
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