105.
王都冒険者ギルドにて、キース王子が現状の説明をする。
この国の地下に大規模なダンジョンが発生した。
このまま放置するといずれ大災害が起きる。
それを未然に防ぐため、精鋭たちでチームを作り、速やかにダンジョンを攻略して欲しいとのこと。
この場に集まってるのは、Sランクやそれに匹敵する精鋭揃いだ。
人数は50いかないくらいだろう。
大人数でちんたらやるんじゃあなくて、少数精鋭の電撃作戦ってことか。
まあそれははそうか。
ダンジョンはほっとくとドンドンと成長していく。
産まれたばかりのダンジョンで、このゲータ・ニィガ王国全域をカバーするくらいなのだ。
ほっとけば王国だけでなく、周辺国家にまで迷惑がかかる。
「今回はフォティヤトゥヤァとネログーマにも協力してもらうことになった」
どっちも友好国だ。
俺はどちらの国の女王とも親交がある。
キースに頼まれて、俺が二国の女王に頼んだのだ。
ふたりは快諾してくれた。まあほっとけば自分たちにも被害が加わるからな。
「とある御仁の口利きによる功績です。その方は目立つことが好きで無いため詳細は省かせてもらいます」
っと、キースのやつ、別に言わなくても良いんじゃあないか?
まあいいけどさ。
「それでは、これより三国合同によるダンジョン攻略に当たる」
キースの部下が壁に地図を貼り付ける。
ゲータ・ニィガ王国の全体図だ。
「現在発見されてる、このダンジョンの入口は10つ。今回はチームを10に分けて、それぞれ突入してもらう」
50人を5ずつ、10チームににわけるのか。
メンバーは既に決まってるらしく、俺はキャスコ、キャリバー、オキシーの4人で挑む。
ぴったり50じゃないから、4人変成のチームになったらしい。
まあ仕方ないし、それでいいと思う。
下手に知らない人が入るより、見知った顔の方が連携が取りやすいしな。
こうして、俺はキースの主導の下、ダンジョン攻略へと向かうのだった。




