98.
俺の店に客が来た。
しかも、見知った顔だった。
「キースじゃん! 久しぶりだなぁ」
「お久しぶりです、ジュードさんっ」
キース=フォン=ゲータ・ニィガ。
このゲータ・ニィガ王国の第二王子である。
昔は体が弱かったけど、今は元気でやってるのだ。
んで、グスカスがいなくなったあとに王位を継いで、毎日忙しくやってるらしい。
グスカスは愛する人と逃避行だってさ。
前に水の国で会ったけど、あれ以降会ってない。元気してるかなぁ。
「ジュードさんっ! おひさっすー!」
「おお、オキシーに。それにキャリバーも。なんだなんだ、同窓会か今日は?」
元勇者パーティの騎士、オキシー。
剣士のキャリバーもまた、キースといっしょにやってきたのである。
仲間たちの元気な笑顔を見れて、俺もうれしくなってしまう。
「キャスコせんぱーい! おひさっす!」
「……ええ、久しぶりみんな♡」
キャスコは元勇者パーティで、この三人は仲が良い。
きゃっきゃ、と三人は楽しそうにおしゃべりしてる。
「お子さんはいつできるんすかね~?」
「オキシーばかおまえ、やめろ」
キャリバーがたしなめるも、キャスコはふふん、と胸を張る。
「……もうすぐですよ♡ 毎日のようにやってますので♡」
「「まじかー!」」
仲良いなー三人とも。
「んで、どうしたんだキース。おまえだって暇じゃあないんだろ?」
王子自ら出向いてくる、しかも護衛を引き連れて。
そうなると、遊びって訳じゃあないだろうしな。
彼は王子の顔をしていた。
こくん、とうなずいて言う。
「実は……この国の地下に、新しいダンジョンが発見されたのです」




