防衛線(リメス)強化
ダンジョン強化と説明回になります。
ダンジョン・マスタールーム
まるで誘われる様にダンジョンへと接近する陣営再建部隊残党、その様子は梟等に擬態したアイリスの使い魔達によって克明に捉えられており、エメラーダ達との晩餐を終えた後にその映像を確認したアイリスは救出した女エルフ達や狐人族の女達との面談の予定を後日に廻した後に召集して臨時の戦略会議を実施する為にマリーカとアナスタシアを召集した。
「これがダンジョンに向けて接近中の壊滅させた連中の残党よ、騎士らしい奴等が指揮する軽装歩兵やら魔導士やらの雑多な兵種の混成部隊、規模はおおよそ2個小隊強と言った所ね」
アイリスは召集したヴァイスブルク伯国亡命政権とリステバルス皇国亡命政権(エメラーダ、イレーナを含む)の面々を見渡しながら接近中の陣営再建部隊残党の規模を告げ、アイリスの傍らでそれを聞いていたミリアリアは鋭い眼差しで進み続ける残党の映像を見据えながら問いかけた。
「どうする?敵は烏合の衆な上に戦力的にも大した規模では無い、ダンジョンに入り込まれる前に叩くか?」
「……止めておきましょう、あたしのダンジョンはあれくらいの敵じゃびくともしないし、出撃したら連戦になっちゃうわ、ゆっくりと休んで英気を養いつつ連中の様子を観察しましょ」
アイリスがミリアリアの問いかけに返答しつつ出席者達に視線を巡らせると一同は頷く事で賛意を示し、それを確認したアイリスは微笑みながら頷いた後に片手を掲げて言霊を紡いだ。
「ダンジョンクリエイティブ」
アイリスは言霊を紡ぎながら掲げた手の指先をパチンッと鳴らし、その光景を目にして顔が引きつりかけた多くの出席者達からの無言の催促を受けたミリアリアが引きつりかけの表情で問いかけた。
「…………な、なあ、今のはやっぱりダンジョンの強化、なのか?」
「フフフ、そうよ、元々強化する予定だったから前倒しで強化したわ、このダンジョンは防衛線だから」
「防衛線?」
ミリアリアの問いかけを受けたアイリスは誇らしげに微笑みながら返答し、の言葉の中にあった意味深な一句を反芻したミリアリアを愛しげに見詰めながら言葉を続けた。
「そうよ、このダンジョンはミリアを護る為の防衛線なのよ、だからあたしはダンジョンを強化し続けるの、このダンジョンを突破される事はミリアが危なくなっちゃうって事だから」
「……っなっ!?」
ミリアリアが想いの籠った言葉を受けて真っ赤になって絶句してしまうとアイリスは嬉しそうに微笑みながらその様子を見詰め、そのやり取りを目にしたエメラーダは頬を赤らめさせながら傍らのアイリーンに小声で囁きかけた。
「……アイリス様とミリアリア様はずっとこの様な状態なのでしょうか?」
「……そうですわ、少々じれったく感じる時もございますが、御二人ともいじらしくてとても可愛らしいのですよ」
エメラーダの問いかけを受けたアイリーンは穏やかな笑顔でアイリスとミリアリアを一瞥した後に返答し、イレーナはその会話を聞いた後に傍らのクラリスに問いかけた。
「……クラリス、アイリス様は防衛線を強化したと仰ったのだが、この悪意の塊の様なダンジョン、今までどこまで突破された事があるのだ?」
「……薄々気付いているとは思いますが第1階層すら突破されておりません」
「……ああ、うん、まあ、そうだろうな」
イレーナの問いかけを受けたクラリスはどこか遠い目で返答し、それを受けたイレーナが同じ様な目になりながら相槌を打っていると絶句していたミリアリアが我に還って小さく咳払いした後に言葉を続けた。
「……コホンッ……と、取りあえずダンジョンがどう強化されたか教えて貰えるか?」
「ええ、勿論よ、第9階層を除いた第1階層から第10階層までの各階層については基本レイアウトに変更は無い代わりに守護モンスターを強化したわ、一例をあげると第1階層の守護者は死霊騎士から死霊伯爵に変更されているわ、他の階層の守護モンスターもそれまでのモンスターのワンランク上のモンスターになっているわ」
「……死霊伯爵……って、確か20階層以上あるダンジョンの下層域から出てくるモンスターですわよね」
「……これがアイリス様の御力ですわ……大丈夫ですわ、直ぐに馴れますわエメラーダ様」
アイリスの説明を聞いたエメラーダは顔を引きつらせながらアイリーンに囁きかけ、アイリーンが達観と諦念が混ざった表情と共に応じているとアイリスが新設された第11階層から第15階層に関する説明を始めた。
第11階層は広大な墓地に取り囲まれた丘とその上に佇む苔生した3階建ての城館と言う舞台であり、侵入者達は湧き出る様に出現するグールやレイスを排除しつつ城館を目指す事になる。
城館内には大量のリビングメイルやボーンウォーリアーが鎮座したり徘徊したりしており、侵入者達はそれを排除しながら各階のカギを探し出して上の階を目指して行く事になるのだが最上階の4階に到達した侵入者達が入手出来るのは地下室へのカギのみである上にそのカギを入手した瞬間に再び各階の施錠がモンスターの配置とカギの場所がリセットされた上で元に戻り、侵入者達は再びモンスターを排除しつつ各階を攻略して行く事を強いられてしまう。
その様に消耗を強いられた後に漸く入室した地下室、其処には第12階層に伸びる階段への扉とそれを護る様に佇む1体の怨霊が存在している。
怨霊は攻撃をしてこないものの通常攻撃が効か無い上に浄化魔法等の魔法攻撃を行ったとしても障壁によって消去されてしまい、侵入者達はその障壁を解除しなければならないのだがその解除用のスイッチが悪辣さに満ち満ちていた。
実は解除用のスイッチは1階に存在していて城館に最初に侵入した際には押す事が出来るのだが押さずに上の階に行ってしまうと押す事が出来なくなってしまう、つまり障壁が存在していたと言う事は城館の攻略(勿論モンスターやカギの位置はリセットさせる)を最初からやり直さなければならない事を意味しているのだ。
因みに解除用のスイッチは2階に向かうカギが入った宝箱の下の床の窪みに隠されているが箱を開けてしまった瞬間にスイッチは消失してしまう仕組みとなっており、宝箱を開ける前にそれをずらしてスイッチがある窪みを発見しなければならない。
解除スイッチを押した状態で地下室に到達した場合は怨霊の姿は無く第12階層への扉のみが存在(つまり怨霊が存在していた時点で城館の再攻略が確定する)しているのだがその扉を開ける為に扉の前に設置されたルーレットを廻す必要があるのだ。
ルーレットはスイッチによって回転と停止を行うオーソドックスなタイプで盤面は全部で6つに別れており、内訳は進撃可能系3つ(即刻進撃、1日経過後進撃、1週間経過後進撃)とリトライ系3つ(リトライ・城館入口、リトライ・階層入口、リトライ・ダンジョン入口)である。
1日経過後進撃及び1週間経過後進撃を引いてしまった場合はリトライが選択可能であるがリトライして即刻進撃を引ける可能性は6分の1に過ぎない上にダンジョン入口まで強制転送されてしまう可能性も同じく6分の1ある為、1日経過後進撃可能の場合は大人しく時間の経過を地下室(地下室から出るとリトライを選択したと見なされ強制リトライ)で待った方が得策となっている。
そうして進んだ第12階層、この階層は灼熱の陽射しが照り付ける砂漠が舞台となっている。
砂漠の其処彼処にはオアシスや廃墟が点在しており目印として活用出来る様に感じられるが実はこのオアシスや廃墟は浮島の様になっていて廃墟は時間が経過する毎にランダムな方向に移動している為にこれらを目印に移動していた場合は確実に自分達の現在地を見失ってしまう可能性が高くなっている。
頭上から照り付ける灼熱の陽射しは容赦無く侵入者達の体力を奪うが12時間が経過すると陽射しが消失して夜が12時間続き、その際には一転して低温が侵入者の体力を蝕んでくる。
出現するモンスターは過酷な砂漠の環境に適応したモンスターであり、猛毒を持った大蠍、装甲蠍や石化魔法を宿した眼を持つ大蜥蜴、デモンバジリスク等を主力としたモンスター達が昼夜を問わず襲撃を行い、侵入者達に消耗を強いる事となる。
過酷な環境と間断無い襲撃に消耗を強いられながら進む侵入者達、さ迷う様に進んだ再奥の地にて彼等を待ち受けているのは装甲の様に強固な皮膚と双眼鏡を彷彿とさせる黒目が存在せずのっぺりとした巨大なレンズ状の眼が印象的な龍、光眼龍である。
その強靭な体表は驚異的なまでの耐久力を発揮し、巨体はパワーに満ちているがこの龍の最大の武器はその特異な外見の双眼である。
その双眼の目蓋が一度閉じた後に開いた際に照り付ける陽射しすら霞んでしまう程の強烈な閃光を放ち、それを目にしてしまった場合は視神経に甚大なダメージを受け失明してしまう可能性すらあるのだ。
強烈な閃光と驚異的な耐久力とパワーを発揮する光眼龍、しかしながら第13階層に向かう扉を護る守護モンスターは光眼龍だけでは無くもう1体存在している。
もう1体の守護モンスターは四足歩行のゴツゴツとした岩の様な皮膚の巨体が印象的な龍、デザートドラゴンであり、厄介な事にこのモンスターは砂漠の中を自由自在に進む事が出来ると言う特性を持っているのだ。
砂中を勝手気儘に移動するデザートドラゴンを狙って討伐する事は不可能に近い上にかなり耐久力が高い上に不利になれば砂嵐を起こして逃走までする為、運が悪ければデザートドラゴンを倒すまで延々と長期戦を強いられる事になりかねないのだ。
過酷な環境と2体の守護モンスターを突破した末に到達出来る第13階層、この階層は第13階層とは真逆の小糠雨が降り続く木々が鬱蒼と生い茂った密林となっている。
激しくは無いものの決して止むこと無く降り続ける小糠雨によって密林は身体にへばりつく様な湿気に満ちており、侵入者達は蒸し暑い密林内を進む事を強いられる事となる。
湿気を大量に含んだ密林の地面は分厚い腐葉土によって覆われ、足場の悪い密林を難渋しながら進む侵入者達に対して大量のモンスター達が襲いかかる事になる。
点在する沼地に潜みながら長い舌と毒液で攻撃をしかけてくるポイズンフロッグや密林の景色に溶け込みながら攻撃をしかけてくるデスカメレオン等の擬態と待ち伏せに秀でたモンスター達の襲撃は、見通しの利かぬ密林内を進む侵入者達の心身を真綿でじっくりと締め上げる様に消耗させて行き、心身を磨り減らしながら進み続けた侵入者達を待ち受けるのは巨大な毒蛙デモンポイズンフロッグとカメレオンの様に周囲の景色に溶け込む事が出来るドラゴン、スケルトンドラゴンである。
動きこそ鈍いものの耐久力に優れ、周囲に毒液を撒き散らしながら長大な舌を振り回して暴れるデモンポイズンフロッグと鬱蒼と生い茂る木々に溶け込みながらポイズンブレスで攻撃してくるスケルトンドラゴン、そんな守護モンスター達との戦いは心身を消耗した侵入者達に更なる消耗を強いる事となる。
心身を消耗しながら第13階層を突破した先に待ち受ける第14階層、この階層は迷宮階層であり通路の壁には無数の刀剣類や槍、モーニングスター等の武器が飾られている。
この階層では迷宮自体に備えられた無数のトラップに加えて飾られた無数の武器も侵入者達に襲いかかり、侵入者達は襲いかかる武器達とトラップを捌きつつ迷宮を踏破しなければならないのだ。
襲いかかる武器達とトラップを潜り抜けた先に存在する第15階層への扉、その扉を守護しているのが両手が剣と直立歩行型の龍、剣豪龍である。
高い耐久力と剣豪の名に相応しい巧みな剣技を操る剣豪龍、それを突破した末に到着出来る現状の最終階層第15階層、この階層は大小様々な形状の茸が生えた湿原となっている。
この階層には茸しか存在せず他のモンスターも存在していない、その代わり無数の茸が突然動き出して襲いかかってくるのだ。
この茸は切り刻んだ場合は分裂して数が増えてしまう為に炎で燃やすのが対処法なのだが、その際や戦闘の最中に大量の胞子を飛散させて来ると言う特徴を持っている。
飛散された胞子を一定量吸い込んでしまった者は無意識の内にこの階層に生える茸を食べたくなってしまい、それを食べてしまった場合徐々に身体が茸へと変化してしまうのだ。
完全に茸に変化してしまった侵入者はお化け茸としてかっての仲間達に襲いかかってしまい、回復する為には完全に茸となってしまう前にリザレクションクラスの回復魔法や聖魔法が必要となっている。
こうして無数の茸に覆われた先に存在するアイリスの待つ部屋へ続く扉、そこを守護するのはアクアドラゴンである。
アクアドラゴンはアクアブレスによって茸に大量の水分を補給して大量にお化け茸を発生させ、侵入者達はお化け茸を倒しながらアクアドラゴンと戦い、尚且つ仲間の茸化にまで気を配らなければならないのだ。
この階層を突破する方法は2つ、広範囲型の炎魔法で目につく茸を全て燃やしながら行くか、高位の回復魔法や聖魔法を連発して仲間の茸化を無理矢理回復させながら進むと言う湯水の様に魔力を消耗するごり押しの二者択一か存在せず、侵入者達は心身魔力を消耗した後に漸く待ち受けるアイリスの元に到着出来るのだ。
「「…………うわぁ」」
ダンジョンの概要を聞いた一同はそのエグさにドン引きし、アイリスはその反応を見ながら不本意そうな表情で言葉を続けた。
「それと、物凄く不本意だけど第5、第10、第15階層前の入口に回復アイテムの自動販売機を設置したわ、ポーションとマジックポーションが買える様になってるわ、品質は最低ランクで価格は通常流通価格の20倍よ」
「……い、いっそ清々しく感じられる程なぼったくりだな」
アイリスの説明を聞いたミリアリアは余りに理不尽な価格設定に顔をしかめながら感想をもらし、それを聞いたアイリスは頬を膨らませながら言葉を続けた。
「このダンジョンはミリアを護る為の防衛線よ、ホントは侵入者どもに回復アイテムなんてやりたく無いんだけど人が増えたらお金だって必要になるわ、だから回復アイテムをくれてやる代わりにむしり取るのよ、本当に本当に不本意だけどね」
「……あ、アイリス」
アイリスが膨れっ面で告げた言葉を受けたミリアリアは頬を赤らめてしまい、そのやり取りを目にしたマリーカは肩を竦めながら傍らのアナスタシアに囁きかけた。
「……相変わらずねあの2人は……このダンジョンのエグさも相変わらずだけど」
「……これがあの2人なのでしょうね……このダンジョンの悪辣さとエグさが変わらない様に」
マリーカとアナスタシアは相変わらずな様子のアイリスとミリアリアの姿と相変わらずのエグさ満載のダンジョンに複雑な表情で言葉を交わし、アナスタシアはその後に表情を厳しくさせながら囁きを続けた。
「……マリーカ様、あの件についてですが」
「……今回の事態が収束したら直ぐに報告するわ、あたしももう一度彼女達と話してみるわ」
マリーカの言葉を受けたアナスタシアは厳しい表情で頷き、マリーカは同じ様な表情で頷きを返した。
ダンジョン・陣営再建部隊
疲れきった足取りで前進を続けていた陣営再建部隊残党の前に姿を現したダンジョンの入口、残党の将兵達は戸惑いながらもダンジョン前の広場で仮寓の準備を行いつつダンジョンの調査を始め、イリリアスとリスティアが入口周辺で調査を行っていた。
「……出来て1ヶ月未満ね、恐らくヴァイスブルク陥落前後に出来た様ね」
「……確かダンジョンって魔力の高い場所に時たま自然発生する事があるんですよね」
ダンジョンの発生時期を確認したイリリアスが呟いているとそれを耳にしたリスティアが魔導学院地代に教わったダンジョン発生に関する情報を呟き、イリリアスは頷いた後に眉を潜めながら言葉を続けた。
「……その通りよリスティアさん、でも、妙ね、ヴァイスブルクの森はダンジョンが自然発生してしまう程魔力が濃くは無い筈なのだけど、発生時期にしてもヴァイスブルクの陥落と余りにタイミングが合い過ぎていて気になると言えば気になるわね」
「……確かに偶然としては出来過ぎている気もしますけど、見た所通常のダンジョンみたいですね」
イリリアスの戸惑いの呟きを受けたリスティアはその懸念に頷きながらもその懸念とは相反するダンジョンの外見に関する感想を続け、イリリアスも同意する様に頷いた後に言葉を続けた。
「……そうね、確かに何の変哲も無い極々一般的な形状のダンジョンよ、スキャニングの結果も第1階層のみで真っ直ぐな一本道のダンジョンね、相当魔力が濃い所に発生したダンジョンだと分岐や第2階層が出来てる時期だけどこの地域に出来たダンジョンだとこの形状が一般的な形状になるわね」
(……そう、本当に何の変哲も無い一般的な形状のダンジョン、昨夜の異常極まりない襲撃と比較したら変哲が無さすぎてかえって不気味に思えてしまう程に変哲が無い、無さ過ぎる……)
「伝令!調査隊は調査完了したならば報告の為帰還せよとの事ですっ!」
イリリアスが極々一般的なダンジョンの様子と昨夜の異常極まりない襲撃を比較して胸騒ぎを感じながらもリスティアに話していると伝令が指揮官の騎士からの命令を伝え、それを受けたイリリアスとリスティアは漠然とした不安を感じながらも報告の為に夜営地へと戻り始めた。
夜営地に戻ったイリリアスは疲労の色が濃いリスティアを休ませた後に指揮官の騎士に対してダンジョンの概要と胸に抱く一抹の不安を告げたが指揮官の騎士はその不安を杞憂と一蹴した後に物資補充と低下している将兵の士気高揚を図る為の翌朝を期したダンジョン攻略を命じ、残党の将兵達はダンジョン制圧戦に備えながら夜営地での一夜を過ごす事となった。
夜営地にて一夜を過ごす残党の将兵達、周囲の木々の枝等には将兵達の姿を無言で見下ろす梟達の姿があった。
ダンジョンに向けて前進を続ける陣営再建部隊残党、その接近を確認したアイリスは想い女を護る為の防衛線であるダンジョンを強化してその侵入に備え、ダンジョンを発見した残党の将兵達は待ち受ける地獄に気付かぬままダンジョンの攻略を決定した。
新たに始まる惨劇、その幕を開ける事を決定したのは他ならぬ被害者達自身……
ミリアリア「……なあ、このデザートドラゴンなんだが」
アイリス「違うわよ、だって砂漠と岩山だらけの惑星で光眼龍っぽい奴と戦ったりスペースタンクを襲って返り討ちにされたりしてないもの」
ミリアリア「いやもうそれ肯定だからな、それともう出てきたがこの光眼龍って」
アイリス「違うわよ、だってさっきの惑星でデザートドラゴンっぽい奴と戦ったり宇宙ステーションの人達を失明させたりしてないし、実は相当強いのに最終話のアイツが余りにインパクトありすぎてイマイチ印象が薄かったりしないもの」
ミリアリア「まあ、最終話前の敵とそんな風になる事あるよな、後、剣豪龍なんだが」
アイリス「フフフ、勿論違うわよ、だってMA○の隊員切り殺したりしてないもの」
ミリアリア「そういやあの組織やたらめったら殉職者出てたな、結局全滅したし、それと、第15階層の茸なんだが、どう考えてもネタはアレだよな」
アイリス「勿論違うわよ、だってハリウッドで有名な監督さんが子供の頃に見てトラウマで茸食べられなくなったりしてないもの」
ミリアリア「……うん、まあ、確かに、アレ見たらトラウマになるよな」