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編成完結

更新が遅れ申し訳ありませんでした。

60000PVアクセス及び12000ユニークアクセスを突破しブックマークが140件を突破致しました。

今後も本作を宜しくお願い致します。

キャラ人気投票につきましては投票して下さった方がいらっしゃいましたので後書きにて結果を御知らせ致します。


ダンジョン・多目的ルーム


ミリアリア達へ渡す装備を製作する為に魔力を大量に消費したアイリスはミリアリアに膝枕をして貰って仮眠を取った後にミリアリアと共にマスタールームにて軽めの夕食を取り、その後に製作した大量の装備を魔空間に収納した後に夕食を終えた皆を多目的ルームへと集めた。

「アイリス様、旧リステバルス皇国の一同、全員揃いましたわ」

「アイリス様、旧ヴァイスブルク伯国の一同、全員集合を完了しました」

それぞれの国に所属していた者達が集合を終えたのを確認したアイリーンとミランダはアイリスにその事を告げ、それを受けたアイリスは頷いた後に小さく指を鳴らして製作した夥しい量の装備品を皆の前に現出させた。

突然出現した夥しい量の装備品を目にした一同(エリーゼとミリアリアを除く)は驚愕の表情を浮かべ、その様子を目にしたアイリスは悪戯っぽく笑いながら口を開いた。

「明日の出撃に備えて同盟者フェデラートゥスの魔龍から貰ってた鱗を精錬して造った防具と武器よ、全員分を用意してあるから取りあえず各人に配付して頂戴、狐人族のお姫様とダークエルフの騎士団長さんには後であたしが渡すから取らなくていいわ」

アイリスの言葉を聞いたアイリーンとミランダは驚きと呆れがない交ぜになった表情を浮かべて頷いた後に皆に防具と武器を配付し始めた。

一同は魔龍の鱗を精錬して作られた捨て値で打っても数年は遊んでくらせるであろう防具や武器を緊張の面持ちで受け取って行き、アイリスは配付が終了したのを確認した後にミランダに鞘に収めた軍刀を差し出した。

「これは貴女の龍軍刀よ、銘はブリュンヒルデ、魔力伝導と魔力増幅を重視して製作してあるわ」

「この様な業物を……感謝します、アイリス様」

ミランダは姿勢を正してアイリスの差し出した龍軍刀ブリュンヒルデを受け取ると深々と一礼しながら謝意を告げ、アイリスは面映ゆそうな表情で頷いた後にアイリーンに1本のロッドを手渡した。

「……これは龍杖ドラゴンロッドで銘はポラリスよ、魔力伝導と魔力増幅を重視した作りである程度ではあるけど魔力蓄積も行えるわ」

「……素晴らしい逸品ですわ、重々の御配慮と御恩、本当に感謝致します、アイリス様」

「……もう、大袈裟ね」

アイリーンの感謝の言葉を受けたアイリスは困った様に微笑みながらぼやき、ミリアリアがその様子に思わず頬を緩めているとアイリスは表情を改めながら一同に告げた。

「……概略は聞いていると思うけど改めて状況を説明するわ」

アイリスの言葉を受けた一同は襟を正しながら頷いてアイリスの言葉を待ち、アイリスは現在の彼我の状況を表示した地図の画像を表示させた後に経緯を説明し始めた。

アイリスからラステンブルク伯国の裏切りを告げられた一同は唇を噛み締めたが続いてマリーカ達の無事を知らされて表情を明るくさせ、更にマリーカ達のダンジョンへの誘導開始と魔龍討伐隊に捕らえられているヴァイスブルクとリステバルスの虜囚救出作戦実施を告げられるとその多くが小さく歓びの声をあげた。

「……作戦の流れは同盟者フェデラートゥスの魔龍が連中を誘い出し、その隙に手薄になった宿営地を北、東、西の三方より襲撃、それと同時にあたし率いる救出隊が上空より宿営地を襲撃して捕虜を救出、その後退散する留守部隊は南に潜伏させたブラッディマンティス隊とスケルトン400体、ボーンマジシャン30体からなるアンデッド部隊に襲撃させ、あたし達は魔龍を追撃している本隊を魔龍と共に叩きのめすと言う流れになるわ、質問はあるかしら?」

「アイリス様、アイリス様は上空から宿営地を叩くとの事でしたが、魔龍は敵の本隊を誘い出している筈では?」

大まかな作戦の流れを説明したアイリスが質問の有無を問いかけるとライナが挙手をした後に怪訝そうな面持ちで質問し、アイリスは微笑みながら返答した。

「使役獣の双角龍には飛行能力もあるの、だから空からの宿営地強襲には双角龍を参加させるわ」

(……あのモンスター、そんな特殊能力まで持っていたのか、まあ、アイリスの企画外の能力を考えれば当然とも言えるな)

アイリスの説明を聞いたミリアリアは双角龍の姿を思い浮かべながらそんな感想を抱いていると、説明を終えたアイリスから目配せが送られ、それに気付いたミリアリアが威儀を正しながら頷くとアイリスは皆を見渡しながら口を開いた。

「……それじゃあ先ずは救出隊の編成から発表するわね、救出隊は、あたしにミリアリア・フォン・ブラウワルト、アイリーン・ド・リステバルス、クラリス・ド・サジタリオ、テオドーラ・フォン・シュセリンブルク、マリーナ・ヴィテプスクで編成するわ、使役獣は双角龍に新しく製作した双鞭龍と珊瑚龍を使用するわ」

「「……うわぁ」」

アイリスはそう言うと新たに製作した使役獣のカプセルを掲げ、それを目にした一同が思わずドン引きしてしまう中、宿営地の北に展開する部隊を示しながら説明を再開した。

「続いて宿営地を北から襲う部隊、北方機動集団の編成を発表するわ、指揮官はミランダ・フリートラント、所属するのは、イリナ・クネルスドルフ、リリナ・フォン・ツォルンドルフ、エルザ・ホルニッセ、カリン・フンメルで配属する使役獣はメタルゴーレム、配属モンスターは装甲火蜥蜴5体になるわ」

「承知しました」

アイリスから北方機動集団の指揮官を命じられたミランダは表情を引き締めながら返答し、アイリスは頷いた後に宿営地西方に展開する部隊を示しながら言葉を続けた。

「続いて西方の襲撃部隊、西方機動集団の編成を告げるわ、指揮官はイライザ・アルハンゲスク、所属するのはライナ・バンファール、リーナ・ヘッケン、アリーシャ・フォン・リヒテイン、ハンナ・ヴァイセンベルガー、エリーゼ・アストラハンになるわ、配属使役獣はトーテムミノタウロス、配属モンスターはグロスポイズンサーペント4体よ」

「……了解しました、非才の身ではありますが全力を尽くさせて頂きます」

アイリスから隊長に指名されたイライザは表情を引き締めながら決意を告げ、アイリスは頷いた後に宿営地東方に展開する部隊を示しながら説明を続けた。

「最後に宿営地を東方から襲撃する部隊、東方機動集団の編成を発表するわ、指揮官はラリッサ・シャルンホルスト、所属するのはサーシャ・フォン・グナイゼナウ、ティアナ・フォン・ストラスブール、セレーナ・ダンケルク、アレリア・サエッタよ、配属使役獣は一角龍、配属モンスターは装甲火蜥蜴5体になるわ」

「……了解しました、ロジナの屑どもに一撃をくれてやります」

アイリスから指揮官に任命されたラリッサは闘志を燃やしながら決意を述べ、アイリスは頷いた後に皆を見渡しながら言葉を続けた。

「出撃は明日の早朝よ、魔龍の陽動作戦開始に併せて部隊の展開を開始し、敵の主力部隊が宿営地を出発して3〜4時間経過した後に宿営地襲撃を実施する流れになるわ、今回の戦いの目的は魔龍討伐隊の殲滅と宿営地にいる捕虜全員の救出、そして捕虜を含めた全員で生きて帰る事よ、さあ、反撃開始よ、ロジナの連中に目に物見せてやりましょ」

「「はいっ!!」」

アイリスの発破の言葉を受けた一同は闘志を掻き立てながら一斉に返事を行い、アイリスはその力強い響きに満足げに頷きながら狐人族の3人の次女達に向けて声をかけた。

「……貴女達はここで皆の帰りを待ってて貰うわ、大所帯が帰って来る筈だから準備宜しく頼むわね」

「……お任せ下さい、アイリス様、皆様の御武運を強く、強く、祈願しております」

アイリスの言葉を受けた次女達を代表してフランシスカが返答した後に3人の次女達は深々と一礼し、アイリスは面映ゆそうに頬を緩めながら頷いた後に皆を食堂に向かう様に告げた。

アイリスの言葉を受けた一同はミランダとアイリーンに引率される形で陸続と多目的ルームから退室して行き、ミリアリアはそれを確認した後に身体を解す為に大きく伸びをしているアイリスに声をかけた。

「……度重なる尽力と配慮の数々本当にありがとう」

「……フフフ、御礼なんて良いわよ、あたしは魔王として好き勝手に行動してるだけよ、でも、嬉しいわ、ありがとう」

ミリアリアに声をかけられたアイリスははにかみながら言葉を返し、その反応を目にしたミリアリアは頬を赤らめながら暫く口ごもった後に意を決して言葉を続けた。

「魔王が好き勝手に行動した結果だとしても、その結果は私達にとって希望であり拠になっているんだ、本当に感謝している、ありがとう……アイリス」

「……え」

ミリアリアが感謝の言葉に続いて頬を更に赤らめながらアイリスの名を告げると、アイリスは戸惑いの声をあげた後に見る間に頬を赤らめさせ、ミリアリアはその反応に笹穂耳まで真っ赤になりながら言葉を続けた。

「……い、いきなりですまない、だ、だが、これからはこう呼ばせて欲しい、だ、大丈夫だろうか?」

「ぜ、全然平気よ……凄く、嬉しい」

ミリアリアの言葉を受けたアイリスは真っ赤な顔で返答し、それから暫らく言い澱んだ後に耳まで真っ赤になりながらミリアリアに問いかけた。

「……そ、その、あ、あたしも貴女の事、名前で読んでも良いかしら?」

「……ミ、ミリア、だ」

「……え?」

普段の飄々とした雰囲気からは想像も出来ないアイリスのいじらしい問いかけを受けたミリアリアは自分の心臓が喧しく鳴るのを自覚しながら答え、アイリスが予想外の答えに戸惑っていると真っ赤な顔で言葉を続けた。

「ミリアリアでは無く、ミリア、と呼んで欲しい、アイリスには、そう呼んで貰った方が、その、嬉しい」

ミリアリアが笹穂耳まで真っ赤にさせながら告げた説明を聞いたアイリスは真っ赤になって口ごもり、暫し躊躇った後に遠慮がちにミリアリアの名を呼んだ。

「……ミ、ミリア」

「……ア、アイリス」

アイリスに呼び掛けられたミリアリアは身体の奥が甘く疼くのを感じながらアイリスの名を呼び返し、2人は暫くの間真っ赤な顔で互いの名を呼び合った。

「……ああ、もうじれったい、ミリアリア団長、何してるんですか今って絶対キスまでいっちゃう流れですよ」

「……キスどころか、押し倒しちゃっても良い流れ」

「……何してるのよ、貴女達、少しは気を利かせなさい」

「……わたくしも気にはなりますけど覗き見は駄目ですわよ、御二人とも」

顔を赤らめ互いを呼び合うアイリスとミリアリアの姿を微かに開けたドアの隙間から覗き見ていたセレーナとティアナは上官のミリアリアの様子に歯噛みしながら呟き、それに気付いたラリッサとサーシャによって引き摺られる様に食堂へと連行されて行った。



装備を造り終えたアイリスは皆を呼び寄せて装備を配布した後に魔龍討伐隊に対する襲撃の実施とそれに伴う人員の配置を伝え、一同は反撃と虜囚となった同輩達の救出に向け戦意を掻き立てた。

押っ取り刀で対応を始めたロジナ候国軍、それに対応する魔王アイリス率いる軍勢が編成を完結した……


人気投票結果発表


応募致しました人気投票についてですが1名様より投票を頂きましたので結果を発表させて頂きます。


キャラ部門


1位タイ・アイリス


同上・アイリーン・ド・リステバルス


同上・スティリア・フォン・ロジナ



カップル部門


1位タイ・スティリア×クーデリア


同上・アイリーン×クラリス


以上の結果となりました、投票して下さった方に深く御礼申し上げます、ありがとうございました。


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