表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/161

2人の騎士団長

節目の50000PVアクセスを突破し、ユニークアクセスも9800アクセスを突破出来ました、今後も本作を宜しくお願い致します。

大陸歴438年霧の月十四日・ロジナ候国軍第七騎士団魔龍討伐隊


第七騎士団より選抜された約400名とヴァイスブルク男爵領国軍の支援部隊約50名からなる魔龍討伐隊は再建中の陣営の鎚音を背に森の進み、翌十三日には森の奥地にあった広場をベースキャンプとして魔龍の捜索を開始した。

10名程度で編成された捜索班が7個班支援部隊のエルフ兵を案内役として伴い出発して魔龍の塒の捜索を開始し、残る将兵はベースキャンプで待機してその報告を待つ事となった。

鍛練や武具の手入れに勤しむ待機中の魔龍討伐隊の騎士達だったが、その中の少なくない数が手を休める合間に野卑た視線をベースキャンプの一角へと向けていた。

彼等が視線を向けた先には魔力によって強化された木の牢屋が構築されており、そこには討伐隊の騎士達への奉仕を命じられた女エルフの捕虜10名と、昨年のリステバルス戦役の際に捕虜となり、その後娼奴隷へと堕とされたリステバルス皇国の狐人族の女性兵士12名が扇情的な下着だけを纏った状態で収監されていた。

収監されている22名は全員に魔力封じの首輪と逃走防止用の鉄球付きの足枷が嵌められ、それに加えて女エルフの捕虜達の肢体は催淫魔法と感覚増幅魔法の術式によってがんじがらめに縛られていた。

身も心も汚し尽くされた女エルフ達は虚な目で虚空を眺め、娼奴隷となっている旧リステバルス皇国軍の女性兵士達はその姿に沈痛な面持ちを浮かべながらも精一杯彼女達を看護していた。

「……ハア……ハア……か、感謝……致します……ハア……ハア……サ、サララ殿……ハア……ハア……」

つい先程までカスターや支援部隊長のエルフ士官によって嬲り尽くされた挙げ句に牢までの道のりを衆人の視線に晒されながら四つん這いで移動させられると言う屈辱を味合わされ、疲労困憊状態で牢に放り込まれた旧ヴァイスブルク第九騎士団長、ミリーナ・フォン・ベアルンは掠れがちの声で自分を看護してくれている旧リステバルス皇国軍第五騎士団長のサララ・ド・ジョッフルに感謝し、サララは光を喪いかけているミリーナの瞳に心を痛めながらミリーナに囁きかけた。

「……礼を言うのはこちらの方だ、ミリーナ殿、私達も同じ様な境遇を経て娼奴隷にまで堕とされた、だからこそ、私も皆も、貴女や貴女達を放って置けなかった、娼奴隷に堕ち、うちひしがれるしか無かった私達にとって貴女達の存在は拠になったのだ」

サララは慈しむ様にミリーナに囁きかけ、ミリーナが微かに微笑んだ瞬間、牢の中を吹き抜けた風が催淫魔法と感覚増幅魔法でがんじがらめにされたミリーナの肢体を撫でた。「……ック……ンンッ」

「……み、ミリーナ殿!?」

鋭敏な身体を風に刺激されたミリーナは思わず蕩けた吐息をもらしながら身体を硬直させ、それを目にしたサララがミリーナに声をかけた後に周囲を見渡すと牢の外から野卑な笑みを浮かべている騎士とエルフ兵の姿が目に入った。

騎士は悶えるミリーナの姿を野卑た笑みで見ながらエルフ兵に何事か囁きかけ、エルフ兵が野卑な笑みで頷きながら何事か呟くと、それに呼応して発生した風が身悶えするミリーナの鋭敏な身体を撫で続けた。

「……ック……ンッ……フッ……ンンッ!!」

「……み、ミリーナ殿」

鋭敏な身体を風で刺激され蕩けた表情で見悶えるミリーナの姿を目にしたサララは沈痛な表情でミリーナに呼びかけ、ミリーナは気丈な笑みで応じ様としたが鋭敏な身体を続け様に刺激し続ける風にその努力は虚しい物となってしまい、サララは野卑た笑みを浮かべて身悶えるミリーナを鑑賞する騎士とエルフ兵を鋭く睨みつけた後に身悶えるミリーナを風から護る様に騎士とエルフ兵に臀部を向けた四つん這いの体勢を取った。

サララは狐の尾と扇情的な下着によって艶かしく彩られた引き締まった魅惑的な臀部を騎士とエルフ兵に見せ付け、騎士とエルフ兵が思わず喜色を浮かべていると彼等の方に視線を向けて媚を含んだ笑みを浮かべながら魅惑的な臀部をゆっくりと振り始めた。

「……ハア……ハア……さ、サララ……殿?……だ……駄目だ……ハア……ハア……わ……私は……だ……大丈夫……だから……」

「……心配するな、ミリーナ殿、私が大丈夫じゃないんだ、気高く凛々しい貴女のその様な姿が、あんな下衆どもの腐った眼にに晒されている事が、それに私はもう馴れてしまった、下衆どもの玩具にされる事にな、だから、気に病む必要など無い、娼奴隷にまで堕とされたこの身体が貴女を護れるなら、寧ろ本望だ」

漸く拷問の様な風から解放されたミリーナが肩で息をしながら騎士とエルフ兵に媚を売るサララに声をかけると、サララは事も無げな口調で応じながらミリーナを護る為に騎士とエルフ兵に媚を売り続け、その姿を眼にするミリーナの瞳に涙が溢れた。

「……すまない、サララ殿、だが、私はもう……」

「……例え貴女が下衆どもに堕とされたとしても気高く凛々しい貴女の姿は私の中に在り続ける、だから、もし堕ちてしまったなら、一緒に堕ちて行こう、気高く凛々しい貴女と一緒に堕ちるなら地獄すらも、天国に変わる」

ミリーナが自分を護ってくれているサララに限界が近い事を告げると、サララは騎士とエルフ兵に媚を売り続けながら返答し、それを聞いたミリーナは瞳から涙を一筋溢しながら言葉を続けた。

「……サララ殿、私は、幸せだ、こんな地獄の様な憂き目の中で貴女に逢えた、一緒に堕ちて、行こう」

「……私も幸せだミリーナ殿、敗残の身を汚し尽くされ、娼奴隷へと堕ちた、だが、貴女に逢えた、一緒に堕ちて、行こう」

ミリーナが一筋の涙と共に告げた想いを受けたサララが頷きながら想いを返していると、サララの扇情的な姿を堪能していた騎士とエルフ兵は満足げに会話を交わしながら牢から離れて行き、それを確認したサララがミリーナの傍らに腰を降ろして何気無く周囲を見詰めていると牢の格子状に組まれた木に雲雀位の大きさの小鳥が1羽止まっていた。

「……雲雀、か?」

「……あれはナイチンゲール、雲雀では無い」

小鳥の姿を目にしたサララの呟きを耳にしたミリーナは木に止まる小鳥の姿を確認した後にその正体を告げ、それを聞いたサララは小鳥、ナイチンゲールに向けて力無く微笑みながら語りかけた。

「……ナイチンゲールよ、私達の姿を覚えていて欲しい、これから共に下衆どもの玩具と言う地獄へと堕ちて行く、私達の姿をな」

「……そして、もう一つ覚えていて欲しい、共に地獄に堕ちて行く私達だが、それでも、幸せだと言う事を」

サララが力無い笑みと共に告げたのに続いてミリーナが儚げに微笑みながら呟き、それから2人は互いを見詰めながら微笑わらい合った。

互いを見詰め合いながら儚く想いを確かめ合うサララとミリーナ、木に止まったナイチンゲールはその姿を暫く見詰めた後に周囲を見回し始めた。

囚われの身となった騎士団長と娼奴隷に身を堕とした騎士団長、2人はまだ知らない、2人が語りかけたナイチンゲールの正体を、覚悟を決め、共に地獄へと堕ちて行こうと決めた2人の騎士団長、2人はまだ知らない、ベースキャンプの周囲を探る様に見回しているナイチンゲールの正体を、そして、2人を含めた捕虜と娼奴隷達の奉仕と未来の功績への期待に現を抜かす騎士とエルフ兵達、彼等もまだ知らない、ベースキャンプを探り続けるナイチンゲールの存在と正体を……



魔龍討伐の命を受け進発したロジナ候国軍第七騎士団魔龍討伐隊、彼等に同行し奉仕する事を強いられた囚われの騎士団長と娼奴隷に堕ちた騎士団長、2人は訪れたナイチンゲールが見守る中、想いを交わし共に堕ちて行く事を決意した……


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ