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魔王の昼食

38000PVアクセス及び7500ユニークアクセス突破しました、これからも本作を宜しくお願いします。

マスタールーム階層


捕虜の尋問を終えたアイリスとミリアリアがラリッサとサーシャを従えて拷問部屋を出ると廊下を歩いていたアイリーンとクラリスに遭遇し、出てきたアイリス達の姿を目にしたアイリーンは若干引きつった笑顔を浮かべながらアイリスに声をかけた。

「お、お疲れ様です、アイリス様、じ、尋問が終わった様ですね」

「ええ、大した情報は持って無かったけど、まあ、無いよりはマシって所かしら」

アイリスが穏やかに微笑みながらアイリーンの言葉に応じるとアイリーンは乾いた笑みを浮かべながら頷き、一方クラリスは少し後ろに控えているラリッサとサーシャに対して小声で囁きかけた。

「……やはり、凄まじかったですか?」

「……ええ、ライナの説明してくれた通り、いえ、それ以上でした、連中には毛ほども同情しませんでしたが」

「……やはり、アイリス様は魔王なのだと実感しましたわ、連中には欠片程も同情致しませんでしたけど」

クラリスの問いかけを受けたラリッサとサーシャは引きつり気味の苦笑を浮かべながら答え、クラリスが同じ様に苦笑しつつ頷いているとアイリスが楽しげに微笑みながら口を開いた。

「そうだわ、そろそろお昼の時間だけどあたしは今日のお昼は彼女と一緒にマスタールームで食べる予定なの、だから、皆で適当に食べてて貰えるかしら?」

「……はあっ!?いいいい一緒って、そそそ、それってそのつまり」

アイリスの告げた唐突な宣言を受けたミリアリアは笹穂耳まで真っ赤になりながらしどろもどろになってしまい、その様子から大体の事を察したアイリーン達が頬を赤らめながら頷くとアイリスは蠱惑の笑みを浮かべてラリッサとサーシャを見詰めながら言葉を続けた。

「それと、イライザとエリーゼは部屋でゆっくりシている筈よ、後であたしが簡単な食事を運ぶから呼ばない方が良いわよ、貴女達が運んでも構わないけどその時は空気に当てられない様にした方が良いわよ」

「……そ、それは、つ、つまり、その」

「……そ、そう言う事、なんです、か?」

アイリスの意味深な言葉を受けたラリッサとサーシャは顔を赤らめながら問いかけ、アイリスが答える代わりに蠱惑の笑みを浮かべているとラリッサとサーシャは仄かに潤んだ瞳で互いを一瞥した後に口を開いた。

「……そ、その、い、イライザ様とエリーゼの様子が気になりますので、わ、私が食事を、は、運びます」

「……わ、わたくしも、お、御二人が気になりますので、ど、同行致しますわ」

ラリッサとサーシャは顔を赤らめたまま告げ、アイリスは蠱惑の笑みを浮かべて仄かに上気した2人の顔を見ながら言葉を続けた。

「……そう、ならマスタールームに運ぶ食事を用意しておくから食事が終わったらマスタールームに来て頂戴」

アイリスの言葉を受けたラリッサとサーシャは上気した表情で頷き、それを確認したアイリスは一連の光景を目にして更に頬を赤らめているアイリーンとクラリスに手を振りながら真っ赤な顔のミリアリアを促してマスタールームへと歩き始めた。

「フフフ、それじゃあ少しここで待っててね」

「……あ、ああ」

マスタールームの前に到着したアイリスは嬉しそうに微笑みながら告げ、それを受けたミリアリアが真っ赤な顔で応じたのを確認した後にマスタールームへと入室した。

(……か、彼女と2人で食事をするって事は、あ、あの約束を……わ、私は何て約束をしたんだ……い、幾らなんでも流され過ぎだろうが、ミリアリア・フォン・ブラウワルト、ま、まあ、その、だ、け、決して嫌と言う訳じゃ無いんだが、も、もう少し、この、順序と言うか……って、私は何を考えているんだおいっ)

ミリアリアがマスタールームの前に立ちながらアイリスと交わした自暴自棄だいたんな約束の事に関して1人ツッコミを行っている(顔色も変化し続けているので端から見れば挙動不審に見られてしまうが幸い周囲には誰もいない)と、マスタールームの扉が自動的に開かれ、続いてアイリスの穏やかな声がミリアリアの鼓膜を揺さぶった。

「フフフ、お待たせ、入って良いわよ」

「……あ、ああ、失礼、する」

ミリアリアが鼓膜を心地好く揺さぶるアイリスの言葉に心臓の鼓動が高まるのを感じながらマスタールームに入室するとエプロン姿のアイリスが嬉しそうに微笑みつつミリアリアを迎え、その姿を目にしたミリアリアは顔を真っ赤にさせながらエプロン姿のアイリスを見詰めた。

(……そ、それにしても、ほ、ホントには、裸エプロンに見えてしまってぇぇぇっ!?!?)

真っ赤な顔でエプロン姿のアイリスを見詰めるミリアリアが照れ隠しに視線を応接セットのテーブルに向けるとそこには丁寧に畳まれたアイリスの扇情的な装いがあり、それを目にしたミリアリアは笹穂耳まで真っ赤にさせながらあたふたとアイリスに声をかけた。

「……ままままさっか……ほほ、ほ、本当に……そ……その……はっ……はだっ……はだっ!?」

「……フフフ、安心して下着はつけたままよ」

真っ赤な顔であたふたとするミリアリアの姿を目にしたアイリスが悪戯っぽく微笑みながらエプロンを捲ると魅惑的な肢体を隠微に飾る扇情的な下着が姿を現し、それを目にしたミリアリアが真っ赤な顔で絶句してしまうとアイリスは悪戯っぽく微笑みながら言葉を続けた。

「フフフ、ホントは裸エプロンにしようかとも思ったんだけどいきなりそれだと吃驚しちゃうでしょ?だからワンクッション置いて下着エプロンにしてみたの、似合ってるかしら?」

「……へっ?そ、それは、その、な、何と言うか、に、似合っているとは、思う」

アイリスの言葉を受けたミリアリアは真っ赤な顔でしどろもどろになりつつ答え、アイリスは嬉しそうに頷きながらいつの間にか出来ている小さなキッチンを示しながら言葉を続けた。

「さっきダンジョンクリエイティブの能力を使って増築したの、食材は尋問する前に狐人族の侍女さん達に頼んで運んで貰ったわ」

アイリスはそう言いながらミリアリアを先導して歩き始め、ミリアリアはほぼ剥き出し状態のアイリスの背中と扇情的な下着によって彩られた魅惑的な臀部から視線を外しながらアイリスと共にキッチンへと移動した。

キッチンにはスライスされた牡鹿の肉と作り置きしていたオンジソースに果物と軍用ビスケットに岩塩と胡椒が並べられており、それを確認したアイリスは蠱惑の笑みを浮かべながらミリアリアに語りかけた。

「……フフフ、悪戯されても大丈夫な様に簡単な御料理にしたの、これなら悪戯されてとろとろにされちゃったとしても何とか作れそうでしょ?」

「……っぐ」

アイリスの言葉を受けたミリアリアは真っ赤な顔になって言葉に詰まり、蠱惑の笑みを浮かべたアイリスはそんなミリアリアを愛しげに見詰めた後に岩塩と胡椒を手に伸ばしながら言葉を続けた。

「……御料理、始めるわ、何時でも悪戯していいわよ」

アイリスはそう言うとミリアリアに無防備な背中を晒しながら鹿肉に岩塩と胡椒を振りかけて下味をつけ始め、それを目にしたミリアリアは暫く逡巡した後に躊躇いがちにアイリスの背中に右手を伸ばして剥き出しの背中に恐る恐る当てた。

「……っん……ふっんんっ」

(……す、凄い声……そ、それに……はだが……て、手に……か、絡み付いてくる……ようだ)

ミリアリアの手が背中に触れた瞬間、アイリスは軽く仰け反りながら蕩けた声をあげ、ミリアリアはその蕩けた声とじかに触れたアイリスのしっとりと滑らかな肌の感触に頬を火照らせながらゆっくりとアイリスの剥き出しの背中に撫で始めた。

「……ひっ……んっ……あっん……ふ、フフフ……んっ……あんっ……す、凄……んんっ」

アイリスは背中を撫でるミリアリアの手の動きに蕩けた反応を示しながらもどうにか鹿肉に下味をつけ終えると魔力によって火を起こして鹿肉を焼き始め、ミリアリアはアイリスの蕩けた反応に突き動かされる様に背中を撫でていた右手をゆっくりと下へと降ろして魅惑的の弧を描く臀部を指先で包んだ。

「……んっ……ふっん……い、今から……お……お肉や……んんっ!?……あっ……んっ……そ……そこも……い……悪戯……しちゃ……んああっ」

背中を動き回るミリアリアの手の動きに耐えながら鹿肉を焼き始めていたアイリスは新たな刺激に悲鳴に近い蕩けた声をあげ、その切羽詰まった反応に突き動かされたミリアリアは左手をアイリスの背中に当てると剥き出しの背中と臀部を同時に撫で回しながら上擦った声でアイリスの耳元にささやきかけた。

「……ど、どうした……あ、あれだけ煽った割には……ず、随分……呆気ないな……ま、魔王なのに……こ、こんな悪戯で……か、陥落するのか?」

「……んっ……あっんんっ……ふ、フフフ……ふっん……だ、大丈夫よ……んんっ……ま、魔王の……あっんっ……こ、沽券に……かけんんっ……た、耐えてみせ……んんっ」

ミリアリアの囁きを受けたアイリスは背中と臀部を刺激し続けるミリアリアの手の動きに蕩けた声をあげさせられながらも気丈に応じて料理を続け、ミリアリアはその反応に全身が熱るのを感じながらアイリスの剥き出しの背中と臀部を撫で続けた。

アイリスは無防備な背中と臀部を刺激し続けるミリアリアの手の動きに蕩けた声をあげ続けながらもどうにか鹿肉に焼き終え、その後にミリアリアの手の動きに身悶えしながらも皿に焼いた鹿肉に並べ蕩けた吐息を溢れさせながらもオンジソースをかけ終えた。

「……んっくっ……んんっ……で、出来た……わんんっ……あっんっ……お、御料理……んんっ……し……終了よ……あっんっ」

「……へ?……あ、ああ、そ、そうだな」

料理を終えたアイリスが蕩けかけになりながらミリアリアにその事を告げると、我に帰ったミリアリアは慌ててアイリスの背中と臀部から手を離し、その後に魅惑的な肢体を艶かしく震わせながらキッチンにもたれかかるアイリスの背中に申し訳なさそうに声をかけた。

「……その……すまない……だ、大丈夫、か?」

「……んっ……フフ、だ、大丈夫……よ……んっふっ……お、御料理……は、運びましょ」

「……あ、ああ、そうだな」

アイリスはミリアリアから与えられた刺激の余韻に魅惑的な肢体を震わせながら返答し、それを受けたミリアリアは慌てて相槌を打ちながらオンジソースのかけられた鹿肉の盛られた皿を手に取り、それを確認したアイリスは蕩けた笑みを浮かべながら軍用ビスケットと果物が盛られた皿を手に取った。

皿を手に取ったアイリスとミリアリアは応接セットの所へとそれを運び、皿をテーブルに並べたアイリスは畳まれた自分の服を手に取り、ソファーの脇に置いた後にエプロンを外した。

アイリスがエプロンを外すと扇情的な下着によって淫靡に飾られた魅惑的な肢体がミリアリアの眼前に晒され、ミリアリアが真っ赤な顔になりながら手にした皿をテーブルに並べるとアイリスは蠱惑の笑みを浮かべて外したエプロンを畳んで畳まれた自分の服の上へと置いた。

「それじゃあ、食べましょうか」

「……へ?……つ、つまり、そ、その格好で?」

アイリスの言葉を受けたミリアリアは真っ赤な顔で問いかけ、アイリスは答える代わりに蠱惑的な笑みを浮かべながらソファーに腰を降ろした。

その様子を目にしたミリアリアは真っ赤な顔で頷いた後にアイリスの所に近付くと少し躊躇いながらアイリスの太股に跨がり、扇情的な下着に飾られたアイリスの魅惑的な肢体を真っ赤な顔で見下ろしながら口を開いた。

「……お、重く、無いか?」

「……フフフ、大丈夫よ、とっても軽いわ」

ミリアリアの問いかけを受けたアイリスは蠱惑の笑みを浮かべながら水差しを手に取り2つのグラスに水を満たした後にその内の1つを手に取り、それを確認したミリアリアは身を捩ってもう1つのグラスを手にした後にアイリスと向かい合った。

見上げるアイリスの淡い瑠璃色の瞳と見下ろすミリアリアのサファイヤブルーの瞳、2人の瞳は互いの姿を映し合い、2人は視線を逸らさぬままどちらからと無く手にしたグラスを差し出し合った。

2人の差し出したグラスが触れ合い硬質の小気味良い響きが軽やかに舞い、2人はその音色に誘われる様に手にしたグラスを相手の口元へと運び合った。

ミリアリアの差し出したグラスがアイリスの唇に触れるのとほぼ同時にアイリスが差し出したグラスがミリアリアの唇に触れ、それを確認した2人はゆっくりとグラスを傾けて互いの口内に冷たい水を静かに注いだ。

「……んくっ……んくっ……んんっ」

「……んっくっ……んくっ……んくっ」

アイリスとミリアリアは小さく喉を鳴らしながら冷たい水を飲み、その何処と無く扇情的な互いの姿を目にした2人は瞳を仄かに潤ませながら互いが注ぎ込んでくれる水を水を喉を鳴らせて飲み合った。

2つのグラスは瞬く間に空になってしまい、アイリスとミリアリアは少し名残惜し気にグラスを互いの口から離して、空になったグラスをテーブルの上へと置いた。

アイリスは空になったグラスに再び水を注ぐと軍用ビスケットを手に取りグラスの中に入れ、それを確認したミリアリアは真っ赤な顔で鹿肉が盛られた皿を手にした、ミリアリアが真っ赤な顔でフォークを手にしているとマスタールームの扉が遠慮がちにノックされ、ミリアリアがその音に思わず身を固くしているとラリッサの遠慮がちの声がドア越しに響いてきた。

「……し、失礼します、アイリス様、い、イライザ様とエリーぜの部屋に運ぶ食事を取りに来ました、さ、サーシャも一緒、です」

ラリッサの声を聞いたアイリスは蠱惑の瞳でミリアリアを問いかける様に見詰め、ミリアリアは暫し逡巡した後に笹穂耳まで真っ赤になりながらコクンッと頷いた。

「……良いわ、入って来なさい」

ミリアリアの頷きを確認したアイリスがそう言うと同時にマスタールームの扉が開かれ、開かれた入口から頬を仄かに赤らめさせたラリッサとサーシャが入室して来た。

入室したラリッサとサーシャは扇情的な下着姿のアイリスとその太股に股がるアイリスの姿に笹穂耳までも赤らめながら立ち止まってしまい、アイリスはそんな2人に向けて艶かしく微笑みかけながら口を開いた。

「……御苦労様、テーブルの上にお皿が置いてあるからそれを持っていてあげなさい」

「……は、はい」

「……し、失礼致します」

アイリスに声をかけられたラリッサとサーシャは弾かれた様に返事をすると真っ赤な顔でテーブルに近付き、少し離れた所に置かれていた皿を手に取って一礼した後に真っ赤な顔でそそくさと退室していき、アイリスはその背中を楽しげに見詰めながら呟きをもらした。

「……フフフ、切っ掛けになってくれたら良いんだけど」

「……ああ、そうだな」

アイリスの呟きを耳にしたミリアリアは真っ赤な顔で相槌を打ち、その後に更に真っ赤になりながら言葉を続けた。

「……そ、その、すまない」

「……いいのよ、今はこうしてくれてるだけで嬉しいわ、ねえ、食べさせて頂戴」

ミリアリアの謝罪を受けたアイリスは愛しげに微笑みながら言葉を返し、ミリアリアは真っ赤な顔で頷いた後に鹿肉にアイリスの口へと運び、アイリスは嬉しそうに微笑みながらミリアリアの運んでくれた鹿肉を頬張った。



侵入者の殲滅と捕虜の救出、そして捕らえた捕虜への尋問を終えたアイリスはミリアリアと共に食卓を囲み、魔王は愛しいひととの昼食を満喫した……


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