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蹂躙・残党狩部隊本隊編・殲滅

PVアクセス16000及びユニークアクセス3600、そしてブックマーク80件を突破出来ました、今後も宜しくお願いします、戦闘描写がありますので閲覧は自己責任でお願いします。

今回登場した3体の使役獣ですが元ネタはアギ○、ウィン○ム、ミ○ラスになります。

残党狩部隊本隊陣営・司令部前


連続した襲撃に混乱する残党狩部隊本隊の陣営上空に突然出現したフォレストドラゴンと魔王アイリスはブレスと魔法で混乱する司令部ごと陣営を痛撃し、突然の襲撃に麻痺状態に陥った陣営に降下すると虜囚となっている女エルフ達の救出を開始した。

アイリスとミリアリアが共に虜囚の救出に向かう一方、残されたライナ達はフォレストドラゴンの火力支援を受けつつ降下地点である司令部前広場の確保を行い、これに対して残党狩部隊側では唯一まともな統制規律を維持している敗残兵収容部隊が混乱しつつも対処を開始した。

収容部隊を率いる軽装歩兵中隊長は、随伴していた軽騎兵小隊に軽装歩兵1個小隊を加えた救援隊を臨時編成して最後の騎兵小隊を直接指揮していた軽騎兵中隊長指揮の下進発させる一方残る2個小隊の軽装歩兵で散り散りになって到着し始めた敗残兵の収容再編成に当り、救援隊は軽騎兵中隊長に率いられて業火と混乱の只中にある陣営に到着して比較的統制を維持していた2個小隊の軽装歩兵と魔導兵と弩砲兵各1個分隊と合流して司令部目指して前進を開始した。

……増援が到着したぞ、恐らく敗残兵を収容していた部隊が急派した部隊だ、まだ統制の取れている部隊と合流して此方に急行中だ、数はおよそ200……

救援隊の到着を上空から確認したフォレストドラゴンは司令部前広場で魔法攻撃を行っているライナ達にその事を伝え、それを報されたライナは逃げ遅れた為に自暴自棄になって襲いかかって来た軽装歩兵を一太刀で斬り捨てながらリーナとアリーシャに声をかけた。

「リーナ、アリーシャ、屑どもの増援が接近中だっ!!アイリス様からお貸し頂いた使役獣を使うぞっ!!」

「了解!!」

「分かったわ、ライナちゃんっ!!」

混乱する陣営に魔法を叩き込んでいたリーナとアリーシャは即座に言葉を返しながらアイリスから渡されたカプセルを取り出し、それを確認したライナも懐からカプセルを取り出した。

「頼むぞっ!!」

ライナがそう言いながらカプセルを前方に放り投げるとカプセルは眩い光を放ち、その光が収まると十メートル程の重心の低い四足歩行の巨体とフリルと頭から伸びる一本の角に少し眠たげにも見える半目という精悍さの中に愛嬌も感じられるモンスター、一角竜が出現して雄叫びをあげ、その姿を目にしたライナが頼もしげな姿に頷いていると、リーナとアリーシャも取り出したカプセルを前方へと放り投げた。

「じゃあ、あたしも、お願いっ力を貸してっ!!」

「宜しくお願いしますっ!!」

そう言いながらリーナとアリーシャが投じたカプセルはその言葉に呼応する様に眩い光を放ち、それが収まると2体の使役獣が佇んでいた。

リーナの投じたカプセルから出現した十メートル程のシルバーメタルに輝く通常のゴーレムに比べるとスマートな印象の巨体が印象的なゴーレム、メタルゴーレムとアリーシャが投じたカプセルから出現した、十メートル程のずんぐりとした印象の二足歩行の巨体と頭部から伸びる波打ち湾曲した四本の角と大口にぎょろ目のトーテムポールの様なユーモラスな雰囲気の表情が特徴的なモンスター、トーテムミノタウロスは炎に照らされながら機械音と咆哮を周囲に響かせ、その姿を目にしたリーナとアリーシャは頷きながら口を開いた。

「うん、結構強そうね、頼むわよっ」

「……フフフ、結構可愛いわね、宜しくね」

リーナとアリーシャが声をかけるとメタルゴーレムとトーテムミノタウロスは機械音と咆哮でそれに応じ、その様子を目にしたライナは一角竜に視線を向けながら口を開いた。

「それでは頼む、私達は何としてもこの地を確保しなければならない、力を貸して欲しい」

ライナに声をかけられた一角竜はそれに応じる様に小さく咆哮した後に頭を垂れながら前屈みの体勢になり、その姿を目にしたライナは一角竜の傍らに駆け寄ると軽やかな身のこなしで一角竜の首筋に跨がり片手でフリルを掴みながら口を開いた。

「さあ、行こうっ!!」

ライナに声をかけられた一角竜がゆっくりと身体を上げていると、救援隊の軽騎兵小隊が司令部前広場に到着したが見馴れぬ3体の使役獣の姿を目にした彼等は慌てた様に駒足を止め、リーナとアリーシャは混乱する軽騎兵小隊を示しながらメタルゴーレムとトーテムミノタウロスに声かけた。

「よし、やっちゃってっ!!」

「お願い、力を貸してっ!!」

リーナとアリーシャの声を受けたメタルゴーレムとトーテムミノタウロスは態勢を立て直そうとしている軽騎兵小隊に視線を向け、メタルゴーレムが頭部から青い光弾をトーテムミノタウロスが口から橙色の光線をその只中に叩き込んだ。

光弾と光線は態勢を立て直そうとしている軽騎兵小隊の真っ只中で炸裂して指揮していた軽騎兵中隊長と軽騎兵小隊長を含めた軽騎兵の大半を吹き飛ばしてしまい、その光景を目にしたリーナとアリーシャは若干ひきつった笑顔を浮かべながら口を開いた。

「……あ、アイリス様、それなりに戦闘力があるって言ってた筈よね、確か?」

「……ふ、深く考えちゃ駄目だよ、リーナちゃん、だ、だってアイリス様がする事なんだよ」

リーナとアリーシャがひきつった笑みを浮かべて会話を交わしていると魔導兵と弩砲兵に支援された軽装歩兵隊が到着し、それに気付いたライナは鋭い眼差しで救援隊を睨み据えながらリーナとアリーシャに声をかけた。

「新手だ、こいつ等を倒せばこの陣営にまともな戦力は残っていない、私は突撃するっ!!リーナ、アリーシャ、支援射撃を頼むっ!!」

「……っもう、あんたって何時もそうね、メタルゴーレム、さっきみたいに派手なのぶちかましてやって」

「……ライナちゃん、あんまり無茶しないでね、お願い、また、力を貸してっ」

ライナの言葉を受けたリーナとアリーシャは魔法の準備を整えながらメタルゴーレムとトーテムミノタウロスに声をかけ、メタルゴーレムとトーテムミノタウロスが光弾と光線を救援隊目掛けて発射し、救援隊の只中に叩き込まれた光弾と光線が炸裂して将兵が吹き飛ばされる中、リーナとアリーシャが追撃の魔法を放った。

「ファイヤーブリッド!!」

「アイスランス!!」

リーナとアリーシャの放った複数の火球と氷柱は混乱する救援隊の只中に炸裂してその混乱を更に増大させ、その混乱はメタルゴーレムとトーテムミノタウロスが再度発射した光弾と光線の炸裂によって更にその渡合を増して行った。

「よし、今だ、頼むっ!!」

激しい射撃に混乱する救援隊の姿を目にしたライナは剣を片手に一角竜に声をかけ、一角竜は咆哮をあげた後にその巨体に似合わぬ俊敏な動作で混乱する救援隊の只中に突入した。

「……フラムファランクスッ!!」

一角竜が突撃する間に詠唱を行っていたライナは一角竜が救援隊の只中に突入するタイミングに合わせて炎の範囲魔法を放ち、ライナが紡いだ言霊に呼応して生じた無数の火球が混乱する救援隊目掛けて放射状に発射された。

放射状に発射された火球は混乱する救援隊の其処彼処で炸裂して将兵を薙ぎ倒し、崩壊しかけていた救援隊の戦意はその攻撃によって完全に消散してしまった。

戦意を完全に消失した救援隊の兵士達は我先に逃亡を始め、メタルゴーレムとトーテムミノタウロスがその背中に光弾や光線を叩き込む事でその壊走に拍車をかけた。

「フフフ、やってるわね」

「……アイリス様!?首尾は如何でしたかっ!?」

救援隊を壊走させたライナと一角竜がリーナとアリーシャの所に戻るとそこにはアイリスの姿もあり、アイリスに声をかけられた一角竜から降りたライナが勢い込んで問いかけるとアイリスは誇らしげな笑みと共に後方を示した。

アイリスの示した先には救出されミランダ達とアイリーン達がミリアリアと共に到着しており、見馴れぬ3体の使役獣の姿に強張った表情を浮かべている彼女達(ミリアリアは苦笑を浮かべていた)の姿を目にしたアイリスは安堵の表情を浮かべているライナ達に声をかけた。

「救出も終わったから、さっさとこんな陣営ところからオサラバしましょ、使役獣達に戻れって命じて頂戴」

「分かりました、ありがとう、戻れっ!!」

「お疲れ様、戻ってっ!!」

「お疲れ様、またお願い、戻って頂戴」

アイリスの言葉を受けたライナ達が3体の使役獣の労を労いながら帰還を命じると3体の使役獣は眩い光と共に姿を消してライナ達の手の中にカプセルとして戻り、アイリスはそれを確認した後に上空で羽ばたくフォレストドラゴンに声をかけた。

「それじゃあ総仕上げと行きましょう、回収お願い」

……心得た……

アイリスの言葉を受けたフォレストドラゴンは短く応じながら広場に着陸し、その後に状況について行けず戸惑いの表情を浮かべているミランダ達とアイリーン達に念話で語りかけた。

……虜囚となりし森の民達と狐人の姫達よ、我は魔王アイリスの同盟者フェデラートゥス戸惑うのも無理は無いが今はこの地を脱する事が先決だ、速やかに我の背中に乗るのだ……

「わ、分かりました、総員ドラゴンの背中に乗れっ!!」

「仰有る通りですわ、皆様、直にドラゴンの背中に乗りましょう、この忌まわしい場所から離れましょう」

フォレストドラゴンの言葉を受けたミランダとアイリーンは相次いで指示を送り、それを受けた女エルフ達と狐人族の女達は急いでフォレストドラゴンの背中によじ登って行った。

全員がフォレストドラゴンの背中に乗ると周囲を警戒していたライナ達もフォレストドラゴンの背中に乗り、全員が背中に乗ったのを確認したアイリスは傍らのミリアリアに視線を向けて口を開いた。

「フフフ、それじゃあ行きましょう」

「……あ、ああ、そ、そうだな」

アイリスに声をかけられたミリアリアは少し恥ずかしそうに頬を赤らめながら頷き、その様子を目にしたアイリスは愛しげに目を細めながらミリアリアを抱え上げた。

アイリスに抱えられたミリアリアはフォレストドラゴンに乗った女エルフ達と狐人族の女達が頬を赤らめながらこちらを見ているのに気付くと笹穂耳まで真っ赤になってしまい、アイリスもその姿に頬を仄かに赤らめさせながらフォレストドラゴンに声をかけた。

「それじゃあ行きましょう」

……了解した……

アイリスとフォレストドラゴンは短く言葉を交わした後にゆっくりと羽ばたいて陣営の上空へと上昇し、上空に到達したアイリスは業火に包まれつつある陣営を見下ろしながら使い魔達からもたらされる全般状況を確認した。

「敗残兵を収容してた連中は収容と陣営への救援を放棄して退却を始めたみたいね、戦力は今までに回収した敗残兵を加えて1個中隊少々って所かしら、最後の最後に少しはマシな方策を採ったみたいね、北と東の外哨拠点の連中は、泡を食って陣営に戻ろうとして待ち伏せしてた魔狼連中に襲われてるわね、馬鹿な連中、牡蠣みたい閉じ籠ってたら見逃してあげたのに」

アイリスがそう呟いていると外哨拠点と増援部隊を血祭りにした別動隊の火蜥蜴、装甲火蜥蜴、ポイズンサーペント、ジャイアントマンティスに魔狼部隊とスケルトン部隊が次々に姿を現し、それを確認したアイリスは魔王に相応しい凄絶な笑みを浮かべながら口を開いた。

「さあ、総仕上げに入りましょう、別動隊甲、乙は展開してあたしや魔龍と共に陣営に集中射撃を実施、別動隊丙及びスケルトン、魔狼部隊を退路脇に散開潜伏して脱出する敗残兵を掃討、撤退している連中は見逃してあげるわ、それじゃあ始めましょう、素敵なパーティーを……ダーク・サンダーストーム」

アイリスが総攻撃を下令した後に言霊を解き放つ幾条もの漆黒の稲妻が業火に包まれつつある陣営を強かに撃ち、フォレストドラゴンが発射したブレスがそれに続いて陣営に炸裂した。

アイリスとフォレストドラゴンが攻撃を開始したのに続いて火蜥蜴と装甲火蜥蜴が燃え盛る陣営目掛けて火球を放ち、生き残っていた残党狩部隊の将兵達は業火の中でなす術も無く逃げ惑った。

生き残りの将兵は算を乱してヴァイスブルクに向けて敗走を始めたがその途上で散開潜伏していたジャイアントマンティスと魔狼が襲いかかり、武器さえ捨てて逃げ惑う敗残兵達にスケルトン部隊がカタカタと骨を鳴らしながら襲いかかった。

業火に包まれる陣営とヴァイスブルクへの退路上では逃げ惑う残党狩部隊本当の将兵達の断末魔の叫びが幾重にも木霊し、この惨劇を生み出したアイリスは燃え盛る陣営の上空から魔王の笑みで阿鼻叫喚の地獄絵図を見下ろしていた。



大陸歴438年霧の月九日、豊かな琥珀鉱脈開拓の拠点として整備されつつあった残党狩部隊本隊の陣営は数多の怪異の襲撃を受け、一夜にして業火に包まれ消滅した。

勝利におごり、尋問に名を借りた享楽に現を抜かしていた彼等を抹殺し、囚われていた女エルフ達と娼奴隷に身を堕としていた狐人族の皇女達を救出したのは魔王アイリス、この惨劇は後に魔王アイリスの最初の戦いとして歴史に記される事となるが、愚かなロジナ候国軍とうじしゃ達がその事に気付くには更なる時間と犠牲が必要であった……


ミリアリア「……なあ、何故カプセ○怪獣なんだ?」

アイリス「セブ○ガーとかマケッ○怪獣だと制限時間があるでしょう、怪獣ボールも持ち難いから携帯し易いカプセ○怪獣にしたのよ、それにカプセ○怪獣って結構可愛いし」


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