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蹂躙・残党狩部隊本隊編・翻弄

13000PVアクセス及び3000ユニークアクセス突破出来ました、今後も宜しくお願いします。

残酷な描写がありますので閲覧は自己責任でお願い致します。


ダンジョン上空


南外哨拠点に対するスケルトン部隊の襲撃と西外哨拠点に対する装甲火蜥蜴部隊、別動隊乙の襲撃、連続した2つの攻撃に対する残党狩部隊本隊の反応は使い魔達によってリアルタイムで把握されており、アイリスは使い魔から送られた画像や地図でその様子を確認しながら口を開いた。

「……この連中、結構緩んでるのね、対応が遅すぎるわ」

アイリスはそう呟きながら地図に表示される彼我の状況を確認した後に新たな指示を告げた。

「別動隊乙については態勢を陽動攻撃から本格攻撃に移行させるわ、可及的速やかに目標拠点を覆滅した後に速やかに拠点に向けて前進を開始、伏撃態勢を整えている別動隊甲よりジャイアントマンティス隊を分離して別動隊丙を編成して別動隊乙の支援に向かわせるわ、北及び東外哨拠点に対する魔狼部隊の攻撃については予定を変更、半数を外哨拠点から陣営への経路周辺に散開埋伏させ、残る半数を別動隊乙及び丙への支援に回すわ、西外哨拠点を早期に覆滅して西への増援を強要させ、派遣されて来た増援を別動隊丙と魔狼部隊の支援を受けつつ叩かせるわ」

……了解した、別動隊乙の攻撃を陽動攻撃から本格攻撃に移行させる、あの程度の拠点ならば他愛も無く粉砕出来る……

「南外哨拠点を攻撃中のスケルトン部隊についてはこのまま陽動攻撃に徹するのか?」

アイリスとフォレストドラゴンの会話を聞いていたミリアリアは自分の身体を包むアイリスの腕と柔らかな肢体の感触から意識を逸らしながら問いかけ、それを受けたアイリスはゆっくりと頷いた後に言葉を続けた。

「スケルトン部隊にはじっくりと攻撃させるわ、戦力はこちらの方が圧倒的に優勢だからじっくり攻めてもそんなに時間はかからないし、南外哨拠点は陣営とヴァイスブルクを結ぶ連絡線を守らなければならないから残党狩部隊の連中は嫌でも増援を出さざるを得ないわ、そうして連中が南と西に派遣した増援部隊を一気に叩き、その混乱に乗じる形であたし達が空から一気に陣営を強襲するわ」

アイリスがミリアリアの言葉に応じていると地図に表示されている陣営から漸く増援部隊を意味する矢印が西と南の外哨拠点に向けて伸び始め、それに気付いたアイリスは蔑みの目で増援部隊の矢印を見据えながら口を開いた。

「……漸く増援部隊の御出座しかしら、でも、遅過ぎたみたいね」

……魔王アイリスよ、別動隊乙が西外哨拠点を突破した、守備隊は全滅だ……

アイリスが蔑みの言葉を呟いているとフォレストドラゴンから別動隊乙の戦果が報告され、それを受けたアイリスは別動隊乙に前進の継続を命じた後に魔狼部隊の半数とジャイアントマンティス部隊、別動隊丙に別動隊乙の支援を命じた。


残党狩部隊本隊・西方面増援部隊


南と西の外哨拠点に相次いで行われたスケルトンと装甲火蜥蜴の襲撃、その事態は魔王アイリスによる統制された攻撃であったが当事者である残党狩部隊本隊がそれに気付く筈もなく、弛緩気味であった残党狩部隊本隊は唐突な事態に混乱しながらも救援要請のあった西及び南外哨拠点に向けて増援部隊を進発させた。

装甲火蜥蜴の襲撃を受けた西外哨拠点には軽装歩兵1中隊を主力に支援部隊として軽騎兵、魔導兵、弩砲兵の各兵種2個小隊が配属された総兵力約400名の部隊が送られ、進発した救援部隊は遠雷の様に鳴り響く射撃戦の音に急かされる様に西外哨拠点に向けて前進した。

増援部隊が西外哨拠点に向かう小さな道を急いでいると前方から激しい爆発音が連続して轟いた後にそれまで延延と続いていた射撃戦の音が聞こえなくなり、増援部隊を率いている軽装歩兵中隊長は渋面を作りながら口を開いた。

「……どうやら外哨拠点にいた連中は殺られたな、だとしたら装甲火蜥蜴どもはこちらにやってくる筈だ、迎撃態勢を整えるぞっ!!」

中隊長の号令を受けた増援部隊は前方に存在する木々の切れ間に部隊を展開させて迫り来るであろう装甲火蜥蜴の集団を待ち受け、増援部隊の将兵は緊迫した面持ちで装甲火蜥蜴が接近してくるであろう前面を見詰めた。

増援部隊が迎撃態勢を整えて暫くすると前方から下生えを踏み拉く音と装甲火蜥蜴が発したと思われる咆哮が聞こえ始め、増援部隊の魔導士と弩砲兵隊の将兵が緊迫の面持ちで射撃態勢を整える一方、軽装歩兵隊と軽騎兵隊の将兵も槍や剣、弓を構えて前方を見据えた。

緊迫した面持ちに緊張の汗を滲ませながら装甲火蜥蜴を待ち受ける増援部隊、しかし、戦端は増援部隊の将兵が誰一人として予想していない形で開かれた。

木々の合間に設置した中弩砲に取り付いて装甲火蜥蜴の出現を待ち受ける弩砲兵分隊に所属する兵士の近くで下生えが揺れる音が響き、突然聞こえた不審な音に訝しげな表情を浮かべた兵士は音のした方向に顔を向け、そのまま驚愕の表情を浮かべて身体を硬直させてしまった。

凍りついた様に身体を硬直させた兵士の眼前では五メートル程もある巨大な蟷螂、ジャイアントマンティスが巨大な鎌を構えて兵士を見詰め、兵士は愕然とした表情で舌を縺れさせた。

「……あっ……あっ……あっ」

「おい、黙ってろ」

兵士の言葉にならない声を耳にした分隊長は前方から視線を逸らさずたしなめの言葉を発したが兵士は凍りついた様に硬直してジャイアントマンティスを見詰めながら声にならない声をあげ続け、その声を聞いた分隊長は苛立たしげな表情で舌を縺れさせている兵士に視線を向けながら怒りの声をあげた。

「黙っていろと言ったのが聞こえなかったのか、貴様一体どこをみ……」

怒りの声をあげながら兵士の方を見た分隊長だったが硬直する兵士の前で威嚇する様に鎌を構えたジャイアントマンティスの姿に言葉を喪いながら驚愕に目を見開き、ジャイアントマンティスは唖然として立ち竦む分隊長の目の前で巨大な鎌を振るった。

「……ッガッハ」

ジャイアントマンティスの振るった鎌に袈裟斬りにされた兵士は血飛沫を撒き散らしながら地面に崩れ落ち、兵士の血飛沫を浴びた分隊長は血糊で真っ赤になりながら絶叫した。

「て、て、敵襲!!敵襲!!背後にて……ガアァァァッ!!!」

分隊長が迸らせていた絶叫はジャイアントマンティスが一閃させた鎌によって強制的に終了させられ、ジャイアントマンティスは骸となって崩れ落ちる分隊長を尻目に鎌を振るって驚愕の表情を浮かべた弩砲兵隊の兵士を次々に切り裂いていった。

突然の事態に周辺に展開した弩砲兵隊が浮き足だっていると木々の合間から4匹のジャイアントマンティスが出現して狼狽える将兵達に襲いかかり、増援部隊は5匹のジャイアントマンティス、別動隊丙の攻撃によって大混乱状態に陥ってしまった。

突然の襲撃と混乱により2個軽騎兵小隊の60騎の乗馬は脅えて暴れかけ、軽騎兵達は懸命に馬を宥めて壊乱状態に陥るのを防いでいた。

「くそっ何故ジャイアントマンティスがこんな所にっ!?外周警戒の魔狼どもは一体何をしているんだっ!!」

軽騎兵小隊長が懸命に乗馬を宥めながら呪詛の言葉を吐いているとそれが聞こえたかの様に下生えを掻き分けて数匹の魔狼が姿を現し、それを目にした小隊長は些か焦眉を緩めながら呟いた。

「やれやれ、これで態勢を整え直せるな」

そう呟きながら部下達に指示を送ろうとした小隊長、その眼前で信じられない事態が生じた。

姿を現した魔狼に対して魔導兵小隊に所属する魔導士達は暴れ廻るジャイアントマンティスに襲いかかる様指示を送ったが魔導達はそれを無視して魔導士達の所に駆け寄ると怪訝そうな面持ちを浮かべる魔導士達へと襲いかかり、魔導士達は絶叫と血飛沫を撒き散らしながら魔狼の牙と爪によって切り裂かれた。

「ど、どう言う事だっ!?い、一体何が起こっているんだっ!?」

信じ難い光景を目の当たりにする中下生えを掻き分けて次々に魔狼が姿を現すと周囲の将兵に襲いかかり、ジャイアントマンティスの攻撃によって生じた混乱は更に大きくさせられてしまう。

軽騎兵小隊の乗馬は更なる混乱状態によって更に激しく動揺して暴れかけ、軽騎兵達が懸命に宥めようと四苦八苦していると魔導の集団がその隊列に向けて一斉に咆哮を迸らせた。

動揺し惑乱しかけていた軍馬達は魔狼達が迸らせた咆哮によって完全な惑乱状態に陥り乗り手を無視して暴れ始め、懸命に乗馬を宥めていた軽騎兵達は次々に馬から振り落とされて地面に転がり落ちた。

唖然としていた小隊長は真っ先に地面に叩きつけられた腰と背中を強かに強打してしまい、小隊長が痛みに悶絶する中魔狼達が壊乱状態の部下達へと襲いかかり、軽騎兵達はなす術無く魔狼の牙や爪に切り裂かれたり惑乱状態の軍馬の馬蹄に踏みつけられて行った。

小隊長は青ざめた顔になってもがいていたが目敏くそれを見つけた3匹の魔狼が牙を向いて襲いかかり、小隊長は恐怖の絶叫をあげながら魔狼達の牙と爪に切り裂かれた。

増援部隊を指揮する軽装歩兵中隊長は必死になって混乱状態を収拾しようと躍起になったが、その努力を嘲笑う様に5匹の装甲火蜥蜴、別動隊乙が姿を現し、5匹の装甲火蜥蜴は混乱状態を陥る増援部隊に火球を叩き込んで混乱状態を更に悪化させた。

装甲火蜥蜴はジャイアントマンティスと魔狼の攻撃によって混乱状態の増援部隊に火球を放ちながら前進を続け、増援部隊は異形の軍勢の猛攻の前に崩壊しかけていた。


南方面増援部隊


西外哨拠点に向かっていた西方面増援部隊が苦境に陥っていた頃、スケルトンの大群に襲撃されている南外哨拠点には拠点に詰めていた部隊の親部部隊の軽装歩兵中隊(1個小隊欠)に魔導兵、軽騎兵各1個小隊を加えた総兵力約300名の南方面増援部隊が急行しており、聞こえ始めた激しい戦闘の音を耳にした指揮官の軽装歩兵中隊長は怪訝そうな面持ちになりながら呟きをもらした。

「西外哨拠点に向かった連中はもう到着したと言うのか?それに戦闘が激し過ぎる様だが」

「……中隊長、只今司令部より緊急連絡が入りましたっ!!西外哨拠点に向かっていた増援部隊が装甲火蜥蜴とジャイアントマンティス、それに外周警戒に当たっていたと思われる魔狼の集団から集中攻撃を受けているそうですっ!!」

中隊長が訝しげな表情で呟いていると司令部から凶報を告げられた魔導士が青ざめた顔で報告を行い、信じ難い報せを受けた中隊長は驚愕に顔を歪ませながら口を開いた。

「ジャイアントマンティスに外周警戒に当たっていた魔狼、だと!?」

「はい、魔狼については魔導士のテイム魔法が全く効かないとの事です、司令部からは南外哨拠点を襲うスケルトンを殲滅した後は同地に止まり陣営とヴァイスブルクの間の連絡線の確保につと」

魔導士が中隊長に司令部からの指示を伝えていると前進を続けている隊列の数ヶ所に火球が叩き込まれて炸裂し、爆発に巻き込まれた軽装歩兵や軽騎兵が纏めて薙ぎ倒される光景を目にした中隊長は愕然とした表情で呟いた。

「な、何事だ」

中隊長が驚愕の呟きをもらすなか混乱する部隊に向けて再び火球が叩き込まれ、部隊が更なる混乱状態に陥る中、下生えを踏み潰しながら5匹の火蜥蜴サラマンダーが姿を現した。

「火蜥蜴だとっ!?こ、こいつ等、ま、待ち伏せしていたとでも言うのかっ!?」

火蜥蜴の姿を目にした中隊長が驚愕の叫びをあげているとその声が聞こえた様に形状の異なる2種類の頭部を持つ双頭の毒大蛇ポイズンサーペントが4匹下生えを突き抜けて姿を現して最後尾を進んでいた魔導兵小隊に襲いかかり、4匹のポイズンサーペントは瞬く間に魔導兵小隊を蹴散らして動揺する軽装歩兵達に毒液を浴びせながら襲いかかった。

「……ば、馬鹿な、馬鹿な、馬鹿な、馬鹿な、こ、これは、これは間違いだ、こんな、こんな馬鹿な事が起こる筈が」

「ぜ、前方よりスケルトンの大群来襲!!」

中隊長が混乱し崩壊しつつある自軍の様子に呆然としながら呟いていると悲鳴の様な報告がもたらされ、それを受けた中隊長が青ざめた顔で前方に視線を向けると此方に向けて進んで来るロジナ候国軍の軍装を纏ったスケルトンの集団が視界に飛び込んできた。

前進するスケルトンの先頭集団は南外哨拠点を守備していた軽装歩兵達の首を無造作に掴んで掲げており、火蜥蜴とポイズンサーペントの攻撃に混乱している増援部隊の将兵はその光景に更なる混乱状態に陥ってしまう。

スケルトン達は火蜥蜴とポイズンサーペントの猛攻に立ち往生状態の増援部隊に近付くと先頭集団が手にしていた南外哨拠点守備隊の首を放り込み、生首を放り込まれた軽装歩兵達が浮足だつ中、粗末な造りの剣を掲げて混乱状態の増援部隊に雪崩れ込んだ。

呆然自失状態に陥っていた中隊長は漸く我に帰ると慌てて部隊の態勢を整え様としたが数匹の火蜥蜴はそれを妨害する様に中隊本部の辺りに火球を叩き込み、その内の一発が中隊長の至近距離で炸裂して中隊長を吹き飛ばしてしまう。

指揮官を喪った増援部隊は完全な崩壊状態に陥ってしまい、スケルトン部隊は火蜥蜴やポイズンサーペントと共に混乱する増援部隊に容赦無く攻撃を続けていた。


ダンジョン上空


陣営から進発した2つの増援部隊に対する攻撃は完全な成功を収め、アイリスは満足げな表情で戦局を確認しながら口を開いた。

「……あらあら、圧倒的じゃない、あたし達の軍勢は」

……そろそろ行くか、魔王アイリスよ?……

アイリスが呟いているとフォレストドラゴンから確認の問いかけがあり、アイリスはゆっくりと頷きながら言葉を続けた。

「ええ、そろそろ行きましょう西外哨拠点跡を通過し戦闘地帯を避けつつ陣営に向かうわ」

アイリスの言葉を受けたミリアリア達は引き締まった顔付きで頷き、それを目にしたアイリスは頷きながら小さく指を鳴らした。

アイリスが指を鳴らすと同時にライナの目の前の虚空に小さな箱が出現し、ライナが慌ててそれをキャッチするとアイリスがウインクしながら声をかけてきた。

「開けてみなさい」

「は、はい」

アイリスの言葉を受けたライナが慌てて返事をしながら箱を開けてみると中には3つの小さなカプセルが入っており、ライナ達が怪訝そうな表情を浮かべているとアイリスは悪戯っぽく微笑みながら言葉を続けた。

「そのカプセルにはあたしの造った使役獣が入ってるわ、メタルゴーレムとトーテムミノタウロスに一角竜よ、急拵えだけど戦闘力はそれなりにあるから使ってみなさい」

「ありがとうございます、アイリス様」

アイリスの言葉を受けたライナは深々と一礼した後にリーナとアリーシャを加えた3人でカプセルを別け合い、アイリスはそれを確認した後に抱き抱えているミリアリアを見ながら言葉を続けた。

「……それじゃあ、行くわね、あんまり、無理して欲しくないけど、そんなお願いしても無理よね」

「……すまない、既に過去の存在になったとは言え私はヴァイスブルク伯国の第三騎士団長だった身だ、それに今から始まるのは虜囚の辱しめを受けた戦友達を救出する戦いが、だからその言葉には従えない」

アイリスの言葉を受けたミリアリアは申し訳無さそうに答え、それを受けたアイリスは穏やかに微笑んでかぶりを振りながら言葉を続けた。

「それが貴女だもの、気高く凛々しく、そして可愛いエルフの騎士団長さん、だから貴女らしく戦ってあたしは魔王として好き勝手に貴女についていくわ」

「……ありがとう、貴女には何時も貰ってばかりだな」

アイリスの激励の言葉を受けたミリアリアは自分を抱え上げるアイリスの腕と柔らかく包み込む柔らかな肢体からアイリスの存在を噛み締めながら謝意を告げ、アイリスは穏やかな笑みで頷いた後に傍らのフォレストドラゴンに語りかけた。

「それじゃあ行きましょうか我が同盟者フェデラートゥスたる魔龍よ」

……うむ、征くとしよう我が盟友、魔王アイリスよ……

アイリスはフォレストドラゴンと言葉を交わした後にフォレストドラゴンの背中に跨がるライナ達に視線を向け、ライナ達が鋭い表情で頷くのを確認した後に腕の中のミリアリアに視線を向けた。

アイリスとミリアリアは瑠璃色の瞳とサファイヤブルーの瞳にしっかりと互いの姿を捉えながら頷き合い、全ての確認を終えたアイリスは魔王に相応しい凄絶な笑みを浮かべながら厳かに告げた。

「さあ、夜はまだこれからよ、お楽しみはこれからよ、見せてあげましょう魔王の軍勢の戦いを……」

アイリスの厳かな宣言が夜空に舞う中、アイリスとフォレストドラゴンは残党狩部隊の陣営に向けて飛行を始めた。

夜空を切り裂く様に飛行を続けるアイリスの腕に抱えられているミリアリアは頬を赤らめながらもしっかりとアイリスにしがみつき、アイリスは耳を仄かな朱に染めながらフォレストドラゴンと共に陣営に向けて飛行を続けた。



魔王アイリスにより行われた深夜の襲撃、唐突に周到な襲撃を受けた残党狩部隊本隊は魔王の奸計に翻弄され多くの損害を被り、魔王は翻弄され混乱する残党狩部隊本隊に引導を渡す為に同盟者フェデラートゥスの魔龍と共に夜空を進み始めた……


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