目次 次へ 1/236 序文 月は近くで見るとクレーターだらけでとても綺麗とは言えないものらしい。 でも、窓から見える月はとても綺麗だったと思う。 俺は、近すぎてまったく気付けなかった。 あの残酷な世界はとても綺麗で愛おしいものだったなんて。 また帰る日までこの世界を生き抜こうと思う。 あの世界でやりたかったこと、やれなかったこと。 そして、望郷の念もすべて、心の奥底に閉まって。 そのときまで、さようなら、また逢う日まで。 今までの日常(せかい)