表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

転移

やれやれと頭を振っていた黒い人物が、飽きたように呟く。

「うるさいよ、君達」


変化は急激だった。

僕らを包囲するように囲む、男達が動く。

洗練された滑らかな動作で、次々と僕らは無力化される。

もとより攻撃力は皆無なんだけどな。

僕も、数秒で猿轡を噛まされ、腕を縛られ、転がされる。

...プロだ。

抵抗らしい抵抗も出来なかった。

ちょっとかっこいいー。やっぱり憧れるよな、武術とか。

なんで数秒で猿轡を噛ませられるんだろう。



ひんやりして気持ちいい体育館の床を堪能してたところ、黒い人物が喋りだした。

周りも、合唱をしだしている。

『**~∴~/--∴*』

何を言っているのか全くわからない。

何語だろう?

唄みたいだけど。



すると、ルービックキューブがペカーと光る。

安っぽい光。

蛍光灯に良く似た、白い光。

放出された光は、空中で円を描き、次第に複雑な模様を形成する。

普通なら、神秘的、幻想的といった感想を抱くのだろう。

しかし高貴さは微塵も感じさせない。

チープな感じの光で、台無しだ。


どんどん光の円は巨大になっていき、もうすでに目が開けられないほどになっている。





『∴**~/・・・∴~***!』




唄が最高潮に盛り上がったとき、一際強く、光の円は輝いた。

思わず、ぎゅっと目を閉じる。








そして、再び目を開けたとき、森が広がっていた。

熱帯雨林のように、蒸し暑い。

小鳥の鳴き声よりも、猿の鳴き声が聞こえてきそうな森だ。

ここどこ?

南アメリカ?

いや、でも一瞬の移動はないだろ...

周りもウーウー呻いているし、説明してほしい。


「ようこそ、異世界へ。生徒諸君?」


ああ、テンプレートですか。

そうですか。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ