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プロローグというか非日常への入り口(引き戸)

懲りないです。

ドロッとしてたり、復讐だったり、ダークな感じが大好きです。



...中二病ではないと信じたい。

「ナムナム」


 南無三って『もうおしまいだ』という意味らしい。

体育館全体に広がる真っ赤な血、弾けまくっている発砲音は『南無三』と叫んだり、呟いたりするにはぴったりな状況だと思うんだ。

周りの同級生達が「なんなんだよっ」とか、「キャアーーー」とか言っている。

そして言ったそばからバタバタと倒れていく。

いやあー、学園集会だと思って来たらこれだもんな。

 学園中の人間が集まってるもんな、高中等部だけしか集まってはいないとはいえ、教員を合わせれば五百名ぐらいにはなるんじゃないか。

 いまだに弾けまくっている発砲音のせいで人数が減っているんだろうけど、犯人が見えないのは人数のせいか。

僕らのクラスのところまで流れ弾はやって来ている。

もうみんな逃げるのに必死だ。

僕らを確実に包囲する銃をもつ男達。

「誰か助けてくれー」

「ちょっ押すなよ、痛ぇだろうが」

「私まだ死にたくないッ」

 もう阿鼻叫喚、なんてこの状況にふさわしい言葉なんだろう。

そしてみんなが必死過ぎて報われない。

身動きがとれないのだ。

しかも、この体育館は引き戸。

おー、じーざす。

意味は、おお、神よ。

「ヒャッハーーー、この世に神なぞいやしねぇーーー」

 ひゃっはー、頭のおかしいひと来たらあ。

そしてなんてベストなタイミング。

きっとこの人はベストタイミング賞とれるよ。

発砲音が止まる。

叫び声も消える。

奇妙な静けさだ。

突然頭のおかしいひとがやって来て、銃をうちまっくっていて、沢山の人間が死んで、パニックなのに。

「おーい、誰か聞こえてますかー」

気付けば言ってしまった。

あちゃ、僕は空気のように薄いキャラで通っているのに。

皆、なんだコイツ、頭おかしいんじゃ?って目で見てくる。

いやいや、なんで急に黙るのさ。思わず言っちゃうじゃないか。

見知らぬ生徒が指を上に向けてくる。

えー、と思いながら上を見ると

  なんか映像が浮かびあがっていた。


真っ黒なマスクに真っ黒なマント、真っ黒なスーツという、ダサい?格好の人間が立った映像だ。

「諸君、君たちの学園はジャックされた」

ジャックって誰だよ。豆の木かよ。

ところであのマスク、いったいどこで売っているんだろう。

ホントにただの黒いマスクだ。花粉を99.9%除去、ってかんじだろうか。

「面倒臭いので全部殺そうと提案したのだが、却下された。」

却下してくれたひと、ありがとー。

「今回の目的は誘拐、身代金、新人研修、新人の発掘、殺し、まあいろいろだ。」

順番にやったりして。

誘拐して、いろいろして、最後に殺し。

当たっていてそうで怖いなぁ。

「話が違うじゃねえか、クロスケ」

あ。 頭のおかしいひとだ。

肩になんか巨大な銃を持っている。

声がさっきのベストタイミング賞の人と一緒だったからそうだと思ったけど、当たってたんだ。

「乗り込んで、皆殺し。それから身代金だろ?」

順番が逆だよ。

お金を払っても、既に我が子はあの世でした、なんてどんな鬼畜。

「それにもうかなりヤったぜ」

ヤったぜ。

殺ったぜ。

駄目やん。

それで身代金要求しちゃだめだろ。

「君たちは誘拐される。」

ベストタイミング賞の言葉は無視かよ。

「異世界にだ」

コイツもかよ、頭おかしいの






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