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東方転生人録  作者: 黄金馬鹿
月人編
9/84

戦争は見守るだけにしましょう

今回で一旦この章はおわりです

えーりんの手紙に書いてあった時間ほぼぴったりに戦争は始まった


銃器やバズーカを持っている人間の方が有利になるかと思ったが、妖怪側の方には強力な妖怪が何匹もいるらしく、見た限りは互角の戦いだった


そんななか、俺達は家で戦争が終わるのを待っていた


家には不可視フィールドを張り、バリアも張ってある


いくら月人の科学力が凄かろうが、このバリアと不可視フィールドの前には無力にすぎない


そんな事を思っていると、流れ弾の一発……バズーカがドゴーン!!と音を立てて家のバリアに直撃する


『ひゃうぅ!?』


五妖精は戦争が始まってからすぐに俺に引っ付き、ガクガクと震えている


情報を操作する程度の能力を応用して周りを確認しているが、未だに戦争は終わる気配を見せない


戦争に参加している妖怪をざっと見たが、そのなかにはあの鬼も居た


今は数千の部隊を引き連れて人間と正面からの正々堂々と戦っている


しかし、俺がこの世界に来なかったら、こいつらはあの戦争に巻き込まれて死んでいたのか?


いや、その前に、俺と知り合った場所で死んでたか……


そんな事を考えている内に夜になった


だが、戦争は終わる気配を見せない


戦争が始まってからずっと外からは断末魔が聞こえる


何時間も聞いていたら慣れてしまった……本当は慣れるもんじゃないけどな……


それに、よっぽど疲れていたのか、ソル達は俺に引っ付いて寝てしまっている


スイは本を抱えて寝てる


窓から外を見れば赤色の何かが地面に大量に付着し、その奥ではマズルフラッシュやバズーカの着弾時の爆発、妖力の弾幕が綺麗に見える


そして、ついさっき、奮闘していたあの鬼も戦死したらしい


人間はレーザー銃を持っているらしく、時々ビームも見える


俺達がさっきまでいた都市内部からも火が出て、黒い煙が空に昇っていく


次々に爆発も起きている


これが戦争なんだと目の前の光景を見て分かった


第二次世界対戦時の沖縄はこんな感じだったのだろうか……いや、これよりはまだ良いぐらいだろう


こんな沢山の命が散っている日でも月は明るく地上を照らしている


最初にこの世界に来たときは、これほどまで月が明るいことは知らなかった


電気の方が明るいことは知っている。だけど、月は電気のような機械的な光ではなく、優しい光だ


だから、俺の家には電気は無く、水道も無く、ガスも無い


水は情報操作で作った井戸から、明かりは月と太陽、火は取り合えずマッチを使っている


そんな感じだ


そして、夜は明けてきたが、戦争はまだ続いていた


俺は書庫からハードカバーと思われる本を十冊ほど持ってきてソル達の横で読み始めた


ソル達は起きてからすぐに俺にくっついてきた


今は夏だから少し暑いが、こいつらを安心させてやるために何も言わなかった


テンも朝食を作る気になれなかったらしく、俺が作ることにした


俺が朝食を作っている間もソル達はピッタリとくっついてきた


皆で食事を食べようとしたが、ソル達はできた瞬間、ガツガツと食べてすぐに俺にくっついてきた


そんなに俺と離れるのが不安かと聞いてみたところ、ソル達は揃って首を縦に振った


やれやれだと俺は一言だけ言った


ただ、それだけだ


俺は夜、一睡もしてなかったため、眠気が襲ってきた


俺が部屋で寝てると言い、布団に入ったが、すぐにソル達も布団に潜り込んできた


ロリコンなら泣いて喜ぶ光景だが、俺はロリコンでは無いため、ソル達が入ってきたのを確認してからすぐに眠りについた


目が覚めたらスイは本を読んでいたが、他の四人はぐっすりと夢の世界にトリップしていた


スイに聞いてみたところ


「ボクはずっと本を読んでたけど、気がついたら皆寝てたよ」


と、言ってくれた


そうか俺は返事をした


その数分後にはスイも寝てしまった


俺は昼ご(ハンバーガー)を食ってからすぐに読書を始めた


もし、転生前でこんな時間にこんなに暇なら、音楽でも聞いていたりするのだが、そんなものはここにはなく、俺は戦場の音を聞きながら本を読んでいた


情報を操作する程度の能力で確認したところ、現在、妖怪達の殲滅戦が行われていた


どうやら、人間が敗けたらしい


一ヶ月はかかるかと思ったが、そんなことは無かった


そして、今、核の発射が行われようとしていた


いや、発射ではなく、その場で爆発させるらしい


俺はすぐに防音シールドを張った


この核が爆発すれば人間と妖怪は完全に滅びるだろう


そんな事を考えていると核は爆発した


「うわわっ!?」

「なになに!?」

「地震!?」

「おおきいね~」

「あ、本!!」


各々が感想をあげている


残念ですが、核の炎に包まれております


地震の方がどれだけ良かったことか……


地震が止まったため、外を見たところ、一面焼け野原だった


もし、外に出たら変な病気にかかりそうだ


暫くは引きこもり生活だな


戦争が終わったため、ソル達は離れてくれた


その日は晩飯を食べてすぐに寝た


縄文時代まで、長そうだなぁ……

今回は殆ど暮羽が語っているだけでした


次回から新しい章に入ります


ちなみに、感想は誰でも書き込めるようになっております

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