無表情な面霊気は面倒事を連れてくる
ネタが無いでござんす。あと、もしかしたら原作突入前に終わってしまうかもしれないでござんす
あ、お久しぶりです
朝。妖精達にたたき起こされるでもなく、ルーミアに蹴り起こされるでもなく起きた俺はさとり達のもとへ行こうと玄関を出た。が、それはドアの前に落ちていた珍客に阻まれた。
「…………いや、誰だよ」
ほんと誰だこのぶっ倒れてる少女。ピンク色の髪でなんかお面を沢山持ってる。んでもって青色の服に……なんだ?スカートに沢山顔が?あ、顔の形に切り取ってんのね。
「……おなか」
「え?」
え?喋った?生きてんのこの子
「おなか……へった……なんか食わせろ……」
「……」
まさか生きている内に行き倒れを自宅の前で見つけるとは思っていなかった。っつーかマジでこの子何なんだよ。
少女食事中
「食べた食べた。餓死するかと思ったわ」
「俺としては何でピンポイントで家の前にぶっ倒れていたのか知りたいよ、面霊気のお嬢さん?」
この家の食卓の飯を殆ど食っていった少女は面霊気……まぁ、簡単に言うとお面に取り付いた付喪神的な子だった。面霊気はたまに見た事があったが、関わってみるのは初めてだった。
で、分かったことは面霊気は表情が浮かばない。お面が表情になるため、少し分かりづらい。
「お嬢さんじゃない、秦こころ」
どうやらこの子は秦こころと言うらしい。面霊気で名前がこころねぇ……
「俺は桜庭暮羽。ここら辺一体を一応統司している現人神だ」
「…………神?」
「おいなんだその疑問形」
「とてもそうとは思えない。よくて村人その一」
「面割るぞゴルァ」
「ははは、やれるものならやって……あ、ほんと止めてそれ割られると表情消えちゃう」
普通、神だって知ったら妖怪も人間もある程度ビクッとするのに……この子はあれか。図太いのか。
とりあえず確保した面を投げ返すとスコーン。と額に当たった。無表情で額を擦りながら顔の側面に泣き顔を浮かべた面を着けているのは何だかシュールだ。
「で、何でお前はここに来たんだ?」
「安住の地を求めて」
まぁ、確かにここは妖怪も妖精も安全に暮らせる場所だが、働かないと安住はさせんぞと取り敢えず忠告はしておく。
「一応演舞とかなら出来る」
ほぅ、演舞ねぇ……そういや、俺って演舞見たことないな。いや、奉納の時とかに演舞はしてくれてるんだろうけどその時に居ないというかなんと言うか……あれ、俺って神様らしいことやってなくね?いや、一応信仰はされてるから神様だけどさ
「生計はそれで立てていくのか?」
「今までもそうしてきた。けど最近は面霊気だと知られると退治されかける」
面霊気は実害はあんまり無いはずだが……脅かしとか悪戯はするだろうけども。
もう陰陽師共も妖怪なら人に尽くしてくれる妖怪以外は腕試しとか名声を上げるために退治してくるようになってきたか……最近ここに陰陽師はあまり来なくなったが、一応警戒はしておくか
「まぁ、ここは妖怪も妖精も人間も自由に暮らせる場所だ。妖怪は人間のために働くし人間も妖怪のために働く。だから、安心して暮らせばいい」
「そうする。ただ、少し言いづらい事が」
「なんだ?」
言いづらいこと……?実は妖力が足りなくなってもう消えそうとか?それともまだ食い足りないとか?それとも他にも連れてきたい仲間がいるとかか?
妖力以外はなんとかなりそうだな。
「実は陰陽師に追われてここまで逃げてきた。それでお腹すいて行き倒れてたから本気で死んだと思った」
「つまり?」
「多分、その陰陽師が近くまで……」
あ、フラグだなこれと思った瞬間、俺の家のドアが吹っ飛んだ。文字通り吹っ飛んだ。
「見つけたぞ妖怪!覚悟しろ!!」
「きゃーこわーい」
「おい待て何で俺の後に隠れるんだよ。お前へのお客さんだ」
「え、ここは助けてくれるところじゃ……あ、やめてほんとやめてほんと助けて」
「ん……?貴様は桜庭暮羽!!こんな所で賞金首を見つけるとはな!!」
あー……こいつ都に住んでる奴かよ。メンドクセ。っつかわざわざこころ退治するためにこんな所まで来たのか?ご苦労さんだな。
「都で何かやったのか?」
「知るかよ。ちょっとぬえを助けただけで妖怪認定されたんだ」
「鵺……?ああ、あの化け狸の亜種」
「お前の中で鵺は何なんだよ」
「何をゴチャゴチャと……まぁいい、これで私も名声が上がるというものだ!死ねぇ!!」
はぁ……なんかもうさ……
「人ん家に上がり込んで喧嘩売り込んでくんじゃねぇよ!パイロシューター!」
投げられた札を全てパイロシューターで撃ち抜き、燃やし尽くす。
「なにっ!?」
「格が違うんだよ。喧嘩売ってくれたお礼にテメェを都までぶっ飛ばしてやる」
手を開き、翳す。生み出すのは闇の力、魔の力。全てを消し飛ばす最強の魔法……なんちって。
「殲滅魔法「ディアボリック・エミッション」」
手のひらから放たれた野球ボール状の霊力の球体はゆっくりと前進し、それをかき消そうと何度も抵抗した陰陽師の目の前に到着する。
その瞬間、炸裂。黒い暴風を撒き散らす一撃と化し、陰陽師は一瞬で吹っ飛んだ。
「たーまやー」
「……死んだ?」
「大丈夫だ。都まで吹っ飛んでる間に何とかするだろ」
「うっわ、無責任」
「喧嘩売った相手が悪かっただけだ」
散らかった家具を戻して再び座る。対面にこころもちょこんと座る。相変わらず無表情だ。
「住む場所については里の大工に頼め。それか、何処かの飯屋で泊まり込みで働かせてもらえ」
「分かった」
「んでもって、演舞についてだが一言言ってくれれば場所は貸すから好きにしろ。それと、人間、妖精には手を出すな。ここは皆が対等な場所だ」
「もち」
「……まぁ、こんぐらいか?分かったら今日の寝床探してこい」
そろそろ朝飯とか作っておかないと妖精sにぶーぶー言われるからな。ついでに、なんかこころと居るとトラブルが起きそうな気がするのは何でだろうか
「あ、その前に」
「なんだ?」
「やっぱりご飯足りない。お代わりを要求する」
「野垂れ死にしとけ面霊気」
「とか言いながら作りに行ってくれるなんて素直じゃな……ちょっ、頭を握って一体何をいだだだだだだだだだだだ!!」
トラブルっつーか面倒事発生装置だったな。とりあえず反省するまでアイアンクローしたままにしておくか。
「洒落にならない洒落にならない!なんか頭から何かがひび割れる音がががががが」
「ザクロのように潰れちまえ」
「ザクロって何ぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……」
はぁ……なんか最近こんな面倒事ばっかり起きてる気がするなぁ……
僕はこころちゃんが一番好きです(暴露)




