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東方転生人録  作者: 黄金馬鹿
陰陽師編
70/84

友人との再会はもっと平和なところでやりましょう

竹取物語は今回で終わりです

「今日は満月ね……」

「そうだな……」


とうとう、満月の日になった。なってしまった


庭には何百人もの兵士が槍と剣を持っている


無駄なことを。相手の力は人の力じゃ到底かなわないってのに


ま、知ってるのは俺だけだし、勝手にやってくれって感じだ


輝夜は既に陰陽師共に守られ、俺達は何処か行け若造とか言われたから部屋に戻ってきた


わざわざ騒ぎを起こす必要なんか無い。多分、輝夜を逃がすときに、霊力と神力は殆ど使いきってしまいそうだからな


俺のこの拳と剣が通用するか分からない。けど、全力で相手をする


それが、例ええーりんだったとしても。人間だとしても


既に時は夕方。もうすぐ、月が上がる


太陽が完全に沈み、夜になってからが勝負だ


「……こんだけ兵士が居たら、私達、必要ないんじゃない?」

「いや。足りない。全然足りない」

「何で分かるのよ」

「俺は一度、月の人間と会っている。大昔にな」

「……あの子達と会った時期?」

「あぁ。だから、備えておけ。敵は強力だ」


俺の言葉を聞くと、ルーミアは寝始めた


なるべく、万全の状況で戦うためにはこうやって寝るのが一番だ


寝過ごしたら元も子も無いんだけどな


……えーりんは敵になるのか、味方になるのか……そこが問題だな


……夜まで、後数時間





夜になった。(輝夜)が月に帰らなくてはならないとき……


けど、私は帰らない。意地でも帰らない


外の様子は見えない。陰陽師達が戸を閉めきって、何かしているからだ


月の科学の前では無駄なのに……


そして、帝には、これだけの兵を出してもらったのだ。無駄だけど


だから、月からパクってきた蓬莱の薬を渡した


何をしようが、帝の自由だ


私も、それなりに準備を整えた。蓬莱の玉の枝。難題として出した物を、取ってきた者が居た


彼には騙してしまって悪いとは思ってるけど……もう布団と結婚している既婚者だもん


それを隠し持って、何とか逃げ延びて、弾幕なりなんなりを撃ちまくってでも逃げてやる


暮羽達は……逃げてもらう


ここで死なせるにはあの三人は早すぎる。だから、三人には出てきた時に、逃げてもらう


ここの家に呼んだのは、暇潰しのため。三人は私をかぐや姫としてではなく、一人の輝夜として見てくれた


だから、友人として接せれた。だから、逃げてもらう


そして、どれだけの年月をかけても……再開してみせる


……そろそろ来る頃だろう


そう思った瞬間、爆音が鳴り響いた


これは……ロケットランチャー!!?


「な、何事だ!!」

「くっ!」

「姫様!?」


蓬莱の玉の枝を取りだし、永遠と須臾を操る程度の能力で数分分の時間を込めた一撃で、帝と陰陽師達を気絶させる


無理に死んでもらう必要はない。これはもう、私とあっちの戦いだ


私は戸を開ける


庭の光景は地獄絵図だった


ロケットランチャーを撃たれたのだろう。周りは残り火があり、何人もの兵士が黒焦げになっている


ここまでやるの……?この私のために……


「姫様」

「ッ!」


聞き慣れた声を聞き、蓬莱の玉の枝を構える


私に声をかけた人物。それは、八意永琳……私の部下だった人だ


「姫様……帰りましょう。月に」

「嫌……と、言ったら?」

「……」


もしも、永琳はまだ私のために動いてくれるのなら……


それに賭けよう


「永琳、命令よ。私をここから逃がしなさい」


破れかぶれの命令……


永琳が、私のために動いてくれないのなら、私は永琳を敵に回しても逃げる


「……命令、ですか?」

「そうよ」

「八意殿。はやく蓬莱山輝夜を連れてきてください」


永琳の同業なのだろうか?その人物が永琳を急かせる


どうなる……


「……そうですか」


永琳は背中の弓を取り、矢を構えた


駄目……よね


「なら、仕方ありませんね」


……へ?


永琳はそういうと、向きを180度かえ、同業らしき人物達に矢を放った


矢は一人の男を串刺しにした


「なっ……なんの真似だ!!」

「勘違いしないでほしいわ。私は貴方達の命令なんて聞かないわ。私に命令して良いのはこの世に一人……姫様だけよ」

「永琳……」


永琳は私の命令を聞いてくれた


月を敵に回す。そんな愚策を取ってくれた


こんな罪人の私のために……


「……永琳、命令の追加よ」

「はい、なんなりと」

「……一緒に来なさい!永琳!!」

「……分かりました」


永琳はさらに矢を構えた


心強い。今までにないくらい


「くっ……捕獲しろ!」


月人達がレーザーガンを構えてくる


ここは永琳に任せて逃げるしか……


「そうね。逃げなさい」

「……は?」


後ろから声が聞こえたかと思うと、月人達は闇に包まれた。真っ黒で、ドス黒い闇に


「その命令……俺達もやらせてもらうぜ。霊砲「マスタースパーク」」


そして、灰色の砲撃が闇の一部に風穴を開けた


「あれ?なんだろ……うわっ!?」


そして、帽子を被った少女は徐にレーザーガンを手に取ると、敵に向かって乱射し始めた


「暮羽!ルーミア!こいし!」

「遅刻かしら?」

「だな」

「あれ~?止まらないよ~?」





真打ちは遅れて登場するものさ


遅れすぎかもしれないけどな


さて、


「よっ、久しぶり。えーりん」

「えぇ、久しぶりね、暮羽」


えーりんとの再開。長い間、ずっと月から見ててくれたらしいんだけどな


「……こういうときは月見酒といきたいんだが……」

「まずは、そこの邪魔者達を排除してからね」


永琳と並び、霊力の弾幕を召喚する


まだ撃たない


「ルーミア、こいし。輝夜を頼む」

「何言ってるのよ。私達も……」

「今回だけは頼む」


輝夜が捕まればその時点で終了なんだ。だから、ここは囮が必要になる


その囮は……俺とえーりんだ


「……分かったわ。けど、一つだけ約束しなさい」

「なんだ?」

「帰ってきたらセッ」

「えーりん、自爆ってどうやるんだっけ?」

「うそうそうそ!!無事に帰ってきて!!それだけ!!」

「はいはい」


放送禁止用語を言いかけるのは止めてくださいルーミアさん


この小説がR-18になってしまいます


「私とも約束しなさい!!絶対に帰ってきなさい!!」

「そう簡単には死なねぇよ。な?えーりん」

「そうね。だって、私は不老不死だもの」

「俺だって神様だっての」

「持久戦でもするつもりかしら?」

「おぉ、やってやるよ」


えーりんとは、同級生と話すような気分で話すことができた


それは歳が近いからなのか、似た者同士だからなのか……それは分からない


そして、負ける気がしない


「ちょっと経ったら闇を晴らすわ!」

「おうよ」

「こいし!行くわよ!」

「ありゃ?弾切れ?は~い」


ルーミアは輝夜を背負って敵とは逆の方向に走っていった


上手く逃げ切ってくれよ……頼むからさ


そして、すぐに闇は晴れた


「な、何だったんだ……ハッ!八意殿!」

「私は貴方達の敵よ?それがどうしたの?」

「そこの輩も……」

「必然的に敵だ。分かんない?」


既に霊力は完全にチャージし終わっている


トワイライトスパークだって撃てる。夢想天生も出来る


「……殺せ!」

「あら?そう簡単に殺せるとでも?」

「なんてったって俺達……」

『この世で最強のコンビだからね(だからな)!!』


この最強のコンビ!殺せるものなら殺してみやがれ!!





「何処まで行く!?」

「出来るだけ遠くに!」

「お兄ちゃん達、大丈夫かな……」

「大丈夫よ。暮羽と永琳ならね」


(ルーミア)は輝夜を背負って走る


既に、翁の家は出て、道を真っ直ぐ、走っている


もうすぐ、羅生門だ


ここからは闇を纏う。闇を纏えば、夜の闇と同化することだって出来る。そして、私なら闇の中でだって自由に移動できる


さらに、暮羽の式になって得た能力。次元を開く程度の能力。いざとなったらこれで逃げ切る


「確か京の外れの外れに兎が住んでる竹林が合った筈よ!!そこに向かって!!」

「分かったわ!!」


輝夜を背負って、全速力で走る


暮羽達が、生きてることを祈って





「暮羽!左よ!」

「はいよっ!そんでもってえーりん!レーザー!右!」

「了解!」


途中経過だが、圧倒的だ


二人で抜けてる所を支え合いながら、俺を前衛、えーりんを後衛に戦っていく


レーザーも照準を合わせられたときに知らせて、レーザーを避け、弾幕を当てていく


「大技行くぜ!!」

「分かったわ!その間、敵は私が引き付ける!」


一旦前衛後衛の交代。集めた霊力に神力を混ぜ込んでいく


物の数秒。チャージはすぐに終わった


「えーりん!」

「良いわよ!」

「究極「トワイライトスパーク」!!!」


トワイライトスパークを躊躇なくぶっ放す


七色+灰色の光は何十人もの兵士を巻き込んで進んでいく


「あら、腕を上げた?」

「伊達に神様やってねぇよ」


えーりんがこっちに飛んでくる


まぁ、トワイライトスパークはそれなりに霊力がある人なら誰でも撃てるような物なんだけどな(注※出来ません)


「そういえば、神様だったわね」


えーりんはそう言って俺の方に向かって弓を射る


それは俺の真横を通って後ろの兵士に突き刺さる


「えーりんと別れてすぐになったんだよ」


今度は俺もえーりんに向かって霊力弾を撃つ


それはえーりんのちょっと上を通って後ろの兵士に当たる


「あら、そうだったの」


二人で回転するように移動しながら、両者の後ろの敵を全て倒していく


既に、兵士は半分ほどまで減っている


「そういえば、核はどうしたの?」

「核ならそれなりに固い結界で防いだ」

「あの爆弾を設計した奴涙目ね」

「だな」


そんな、友人と世間話をするように話ながら、敵を倒していく


ほんと、酒を飲みながら話したかった


「えーりん、そろそろ輝夜の所に行ってやれ」

「まだ敵が居るでしょ?」

「これくらいならやれる。行ってやれ」

「そう……今度、何か薬をただで作ってあげるわ」

「期待せずに待ってるぜ」


えーりんは最後に俺の後ろの敵を倒した後、輝夜の後を追って行った


さて、後は残りを片付けるだけか


レーザーガンどれくらい浴びることになるかね……シャワーみたいに浴びるのは勘弁かな


「くっ……なめた真似を……殺せ!!」


指揮官らしき人物の言葉で、レーザーガンが構えられる


「四重結界!!」


レーザーガンの引き金が引かれる前に四重結界を発動する


そこにレーザーガンがシャワーのように当たる


流石に見えないよな


よし、このままマスタースパークでも……


「隊長!後ろから化け物が!」

「何だと!?」


化け物……?


こんなとこに妖怪か?


そう思ったとき、月人達の背後から見慣れた顔がひょこっと顔を出した


「ば、化け物だ!!」

「これは何だ!?狼か!?」

「狼!?何をいってるんだ!どうみても猿だろう!!」

「いや!合成獣……キメラだ!」

「ぬえ!!」


ひょこっと出てきたのはぬえだった


恐らく、俺には本体が見えるようにしてるんだよう


喋るとバレるからなのか、結構笑顔で手を振ってくる


すると、ぬえは数回咳払いしたあと、


「ギャオー!食べちゃうぞー!!」


と、言ってその場を白けさせた


ぬえの顔は真っ赤だ


ぬえはポンっと近くの木を触るとこっちに飛んできた


どうやら、自分の化けてる姿を木に移したようだ


「……泣いていい?」

「……逃げよう。話はそれからだ」

「……うん」


からかうとマジで泣きそうだったので取り合えずぬえを連れてその場から逃げた


その後、爆音とか聞こえたけど、すぐに止んで、物音一つ立たなかった事から、月人はすぐに退散したらしい


何とか無傷で生還できた


そんでもって


「忘れてよ!絶対に忘れてよ!」

「お、おう」


暫くの間、ぬえがさっきのことを忘れろと顔真っ赤にして泣きながら訴えてきたため、この事は俺の記憶の片隅に封印しておくことにした


え?忘れませんよ?こんな面白いこと


そんでもって、次の日、焼け焦げた庭が出来上がった翁さんの家にて


「すみません……輝夜は一人で逃がしましたが……何処に行ったかは……」


ルーミア達は輝夜を竹林に連れていったらしいが、その後、合流したえーりんがまた何処かに連れていったらしい


多分、何処かをほっつき歩いてるか、何処かで家を建てて暮らしてるだろう


「そうですか……ですが、ありがとうございます。輝夜を守ってくれて」

「いえ……報酬の方は結構ですので。それでは」


俺に与えられた依頼は輝夜を守ること


だが、俺は輝夜を守りきれず、逃がした


まぁ、逃がすことは計画のうちなのだが、報酬を貰うには値しない行動だったため、報酬は貰わなかった


「はぁ……タダ働きね」

「いいじゃないか」

「もう慣れたわ」


だが、後日、俺の家の前にはお金と竹で作られた水筒が三つ、そして翁さんからの、手紙が置いてあった


手紙には、個人的なお礼だと書かれていた


そして、輝夜に会ったらよろしく言っておいてくれと書かれていた


が、最後にありがとうございます、優しい神様と書かれていてビビったのはまた別の話

ぬえちゃん大活躍(笑)


数日掛けて書いてるので何だか文が途中から変になってる気がす


次回よりまた普通に依頼をこなしていきます

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