子供の笑顔は何よりの宝物
暮羽が職を得ます
さて、平安京(近辺)に来て数日が経過した
そこで、俺はこんなことをしてみようと思う
「陰陽師、始めます」
「……勝手にやりなさいよ。半分予想できてたし」
「頑張ってね!!」
「それと、以来が来たら手伝ってほしいのですが……」
「わーってるわよ」
「勿論手伝うよ?」
流石に一人でやるのはキツいからな。よかったよかった
まぁ、理由としては、暇潰し十割、平安京のため零割だな
だって、暇じゃん?
ってな屋の訳で、適当に陰陽師の看板建てて完了。許可?知るかんなもん
止めろって言われたら止めりゃあいいだけだし
暇潰しで始めた事だしな
ちなみに、妖怪は殺さずに里周辺に届ける。きっとさとりや姐さん、萃香達がが何とかしてくれるだろう
諏訪子と神奈子もたまに来てくれるって言ってたしな
で、看板建てた物の、始めたばかりでは依頼も来ないだろう
かぐや姫の情報を集めながら気楽にやりますか
……えーりん、何時会えるかな
と、そんな感じで始めてから二日後。いきなり家のドアがノックされた
え?早くね?
取り合えず、出ることにしよう
「はい、何でしょう?」
「その……依頼を……頼みたいんです」
玄関に居たのは、まだ小さい子供だった
親は……居ないのか?
「分かった。入ってくれ」
そう言われたのが意外だったのか、少し驚いた顔をした後、家に入った
適当に座布団を出して座らせる
……客間作らんとな
「で、依頼は?」
「妖怪に連れ去られた妹を助けてほしいんです……」
……成る程ね
「親は?」
「居ません……僕達二人で山とかに行って食料を取って生き延びてきました……」
孤児か……
頑張ったんだろうな……
「お金は少ししかありません……けど、何だってします!だから、お願いです!!」
そう言うと、少しのお金をちゃぶ台の上に置く
その時、一本のナイフが机の上に転がる
「あ、すみません……」
「……それ、貸してみ」
「え?」
取り合えず、そのナイフを預かる
……錆び錆びでボロボロ。長年使ってるやつだな
これで木の実とかを切ってたんだろう
だが、これくらいのお金があれば、新しいのは買えるだろうに……
……よし
「依頼料だが……」
「駄目……ですよね。すみません。分かってたんですけど……」
「駄目なんて言ってないだろ?」
「へ?」
「依頼料はこいつだ」
そう言って、ナイフをもう一度机の上に置く
「これを俺に寄越せ。そしたら依頼は引き受ける」
「な、何で……」
「そんでもって、この金で新しいナイフを買え」
さらに懐から金を取り出す
これなら少しはいいナイフが買えるだろう
「で、でも!」
「じゃあ、この話は無しだ」
「うっ……」
「どうする?」
「……お願いします!!妹を助けてください!!!」
「……陰陽師、桜庭暮羽。如何なる困難があろうと、必ずや依頼を成し遂げて見せましょう。依頼主様」
ナイフを懐にしまい、部屋を出る
「ルーミア!こいし!」
「ったく、お人好しね。貴方も」
「やっぱり優しいね!」
「けけけ、損得考えてたら救える人も救えねぇっての」
ナイフを次元の中の砥石で少しだけ研ぐ
で、こっちをチラッと見てる少年に一言
「返せっつっても返さねーからな」
よし、初依頼、華麗に決めますか!!!
~青年等移動中~
ここがあの妖怪のハウスね
いや、マジで家なんだって。山の中に小さな小屋があったんだって
その中にあの少年と似た霊力を感じたから、ここに少年の妹を匿い、じっくりと食うつもりなのだろう
まぁ、先手必勝。とっとと助けよう
「おっじゃましま~す!!」
「ひっ!!?」
どうも、俺を妖怪と勘違いしたのか、短く悲鳴をあげる妹さん
「……あれ?違う?」
「陰陽師だ。依頼を受けて来た。君を助けるためにな」
「駄目です!逃げてください!」
「無理。約束しちまったからな」
「じゃないと、貴方も……」
……後ろ!!!
その場でしゃがみ、拳のようなものを回避する。その場で横に転がり、ナイフを構える
「ほぉ、俺の一撃を避けるか」
何の妖怪だ?人型だが、化けてる可能性もある
「あれは蜘蛛の妖怪です!!」
「情報ありがとさん!」
でも……これは俺が出るまでもないな
「丁度良いぜ……てめぇも食って……」
「あら、背中ががら空きよ?」
ルーミアが既に回り込み、大剣を首筋に当てている
あの妖怪は中級。だが、ルーミアは大妖怪。一人じゃ勝ち目なんてある筈もない
「よ、妖怪!?」
「俺の式神……味方だよ」
その間に妹さんをお姫様だっこする
……軽いな。やっぱり満足に食えてないのか
それに、背も小さい。栄養のとれた食事もしてないだろう
可哀想に……
「何かした瞬間、殺すわ。良いでしょう?」
「……瀕死で頼む」
「ったく、甘いわね」
「甘いのはてめぇら……」
「じゃ、半殺しね」
その瞬間、ルーミアが妖怪共々闇をまとい、リンチし始める
生々しい音が聞こえてくるが、妹さんに関しては、こいしに耳をふさいでもらった
恐らく、馬乗りで顔面殴りまくってるんだろうな
「勝ったな」
「うん。らくしょーだね!」
「え?何が起こってるの?」
あ、闇が晴れた
……うわぁ、顔の形が原型留めてない
これはひどい
「いい汗かいたわ」
「血も付着してるけどな」
まぁ、流石大妖怪だな。そんじょそこらの妖怪にはやられんか
「し……ね!!!」
最後の抵抗か、糸を吐き出してくる
ルーミアに一瞬で妹さんを投げ付け、ナイフに上回る程度の能力を使い、神器としての器にする。さらに神力を流し込み、ナイフを神器に変える
神の代わりとなるほどの神器では無いが、神の加護と力が付いている。そのナイフは、糸を真っ正面から真っ二つに切り裂いた
うわっ、毒付きかよ。ってことは毒蜘蛛だったのか?
何はともあれ、気絶した(こいしがボディーに一撃)したし、帰りますか
あ、そうだ。折角神器にしたんだし
「これ、お守りとしてとっときな」
次元の中のナイフの鞘を外して、神器となったナイフに取り付け、妹さんに渡す
「神様の加護があるナイフだ。君達兄妹にきっと幸せを運んでくれる」
そう言って、妹さんにナイフを握らせた
「退魔の力も付いている。そんじょそこらの妖怪やさっきのような妖怪には一撃必殺だろう」
とは言っても、精々五回妖怪に使ったら神器としての機能も失うだろうけど……
「じゃあ、戻るか」
~青年等移動中~
「少年、助けてきたぞ」
「本当ですか!!?」
ルーミアが妹さんを下ろす
「お兄ちゃん!!」
妹さんが少年に抱きつく
さて、部外者は退場しますか
「貴方、疲れただけじゃない」
「何、追加報酬貰ったからいいんだよ」
「追加報酬?」
「……あの子達の笑顔だ」
兄妹の方を指さす
二人とも、笑顔で、少し泣きながら再開を喜んでいた
「……その良いこと言ったって顔が無ければ、完璧だったのに」
「はっ倒すぞ」
まぁ、追加報酬があの子達の笑顔ってのは本当なんだけどな
いやぁ、よかったよかった
「……あの男の子ね、本当は何軒も陰陽師の所を回ったんだって」
「そうなのか?」
「その度に、金が足りない。子供の依頼なんて引き受けられないって言われて引き受けて貰えなかったんだって」
……腐ってやがるな。陰陽師は
人を助けるのが仕事だろうに……金を優先してどうする
「ここに来たのも偶然で、諦めかけてたんだって」
「残り物には福があるってやつだ」
「……あの子達は大人になってもきっと、綺麗な心の持ち主のままだよ」
「……分かりきってるさ。そんなこと」
さて、そろそろ乱入しますか
「少年、依頼は達成って事でいいか?」
「はい!ありがとうございました!!」
「ありがとう!優しい神様!」
オゥ……テラバレテーラ
「神様なんかじゃ無いって。二人とも、これから辛いこともあるだろうけど、頑張って生きるんだ。そしたら、きっと良いことはある」
「はい!」
「うん!」
「それじゃあ、元気でな」
『ありがとうございました!!』
二人は手を繋いで走って行った
……依頼完了!
「さて、寝るか」
「そうね」
「まだ夕方だよ!?」
「疲れた。寝る。以上」
「え!?ちょっ、お兄ちゃ~ん!!?」
……あの兄妹に幸あれ
基本的に作者のYA☆RI☆TA☆I☆HO☆U☆DA☆Iです




