告白の答えはちゃんと考えよう
更新です
さとりとこいしが居候してから数日後、ようやく二人の家が出来た
一ヶ月はかかると思ったが、案外早かった
大工が優秀なんだな
「数日だったけど、お世話になったわ」
「良いってことよ。困ったらすぐに来いよ」
「困ったときは頼らせてもらうわ」
「こいしも、たまには遊びに来てもいいからな」
「うん……」
あちゃ~……
やっぱりそこまで好かれてはないか~
「それはこいしに聞かないと分からないわよ」
ですよね~
「じゃあ、荷物も纏まったし、そろそろ新居に移るとするわ」
「おう。またな」
「またね……お兄ちゃん」
……うん?
「……駄目だった?」
「いや、別に良いが……」
「行こ、お姉ちゃん」
「えぇ。あ、そうそう。ちゃんと答えは出してあげなさいよ?あの妖精達もすっごく気まずそうだったから」
「はい……」
「心の事で困ったら相談に来なさい。じゃあ、またね」
「あぁ。その時は頼むよ」
と、古明地姉妹は新居に向かっていった
そういえば、こいしのサードアイ、初めて会ったときより少しだけ開いてたな
この調子で原作のようにならず、能力も無意識を操る程度の能力じゃなくて、心を読む程度の能力のままで居てほしいものだ
……そういえば、お空とお燐ってどうなるんだ?
……まぁ、そこはなんとかなるだろう。多分
「さて……これからどうするか……」
「暮羽~、お酒飲も~」
「却下」
玄関から去ろうとしたところで玄関から侵入してきた萃香を追い出す
さて、どうしようか
「ちょっ!何で追い出すのさ!!」
「今はそんな気分じゃないんだよ」
「そういえば、さっき覚妖怪が歩いてたけど、新入り?」
急に話を変えてきたな……
まぁいいけど
「その通り。仲良くしてやってくれ」
「考えてること突き抜けか~……相手にすると行動を読まれそうだな~」
こいつらは戦闘の事しか頭にないのか
もしくは酒の事
「もしかして、香李と何かあった?」
何故分かった……
「……その通り。分かったらとっとと帰れ」
「ほらほら、お姉さんに言ってみなさいな」
「お前より俺の方が年上だ。それに、相談役はさとりで間に合ってる」
「ちぇ~、つまんない」
「分かったら山に戻っておけ」
こっちだって暇じゃないんだし
「まぁ、深刻みたいだし、そうするよ。大方、告白でもされたんでしょ」
何でここまで詳しく言い当てれるんだよ
あ、さては……
「お前、盗み聞きしてたろ。霧になって」
「あはっ☆」
ビンゴ
「吹っ飛べマスタースパーク!!」
「あにゃ~!!!」
マスタースパークで萃香を山まで一気に吹っ飛ばす
……ふぅ、スッキリした
今度から対萃香用の結界を作らないといけなくなるな……
いや、自動迎撃装置でいいか
もしくは捕獲機
さて、萃香を追っ払った所で、どうしようか……
「何よ……朝っぱらから騒がしいわね……」
あ、ルーミアを起こしちまったか
「すまんな。さとりとこいしを送り出した後に酒鬼を追っ払ってた」
「あら、あの子達の家、もう出来たの?」
「あぁ。案外早かったな」
「ここの大工、かなり優秀じゃない」
だよな
諏訪子達の所の大工は少なくても数日じゃ出来ないって言ってたし
「で、香李への答えは出たの?」
「……まだだな」
「はぁ~……ったく、男ならスパッと答えを出しなさいよ!それとも何?一夫多妻でも目指してるの!?」
「いや、そんなことは……」
「だったらとっとと答えを出しなさいよ。あんたの答えに口出すなんて真似はしないから」
「……そうだな」
別にハーレム目指してるわけじゃ無いんだ
ちゃんと、言わないと
あと数十年しかないんだ
「……じゃあ、私は二度寝してるわ。なるべく早くにしなさいよ?私達も軽く迷惑してるんだから」
「すまんな」
あの空気を早く改善するには、答えを出すしかないもんな
前世の俺ならすぐに答えを出したんだろうな~……
告白されたの、初めてだけど
「……朝食作りますか」
~青年調理中~
~青年等食事中~
……今日は久々に諏訪子達の所に行ってみるか
諏訪子と神奈子は知ってるなかではソル達を抜けば、一番年上だから、何か聞けるかもしれない
速鬼?あれは論外
そうと決まれば善は急げだ
早速次元を開き、移動する
「えっと、諏訪子と神奈子は……神社に居るか?」
直ぐ様、守矢神社に移動する
よし、着いた
「よっす、諏訪子か神奈子居るか~?」
「ん?……あ、暮羽じゃん!」
「あら、久しぶりだねぇ」
居た居た
「どうしたの?こんな急に」
「いや、ちょっと相談があってな」
「珍しいね。私達に答えれることなら答えてあげるよ」
「あぁ。実は……」
~青年説明中~
「……前から思ってたけど、はっきりと言うよ?この女たらし!!!」
「香李が可哀想に思えてきた……」
「全くその通りでございます」
諏訪子と神奈子は完全に呆れている
いや、もう反論できませんよ
「諏訪子はすぐに言ってやったのに」
「……はい?」
「実は……最近村の人と付き合ってて~……あ、勿論容姿は大人に変えてるよ?」
「マジか」
そういえば、早苗って諏訪子の子孫だったな……
すっかり忘れてた
「こいつは一人で答えを出したのに、あんたは知人に意見を求めてると……」
「はい……」
「しかも、女待たせるなんて、最低だよ?」
「はい……」
「私達から言えるのは、とっとと答えだしやがれこの女たらし」
「ですよね~……」
「それしか言いようがないからねぇ……あんたの気持ちに素直になりな。香李と付き合いたいか、付き合いたくないか。相手の事は気にするな」
「で、でも……」
「相手は振られるのも覚悟してるんだ。だから、ちゃんと自分の気持ちを正直に話さないと。偽善の気持ちで付き合っても、最低になるだけだよ」
……
「だから、早めに答えを出してあげて。神奈子も一回振られてるし」
「オンバシラドーン」
「ぎゃふん!!」
「そういう事だよ。ちゃんと、答えを出してやんな」
「重いよ~……あ~う~……」
「……ありがとう、諏訪子、神奈子」
「お礼はあんたの千年物の秘蔵の酒でいいよ」
「何故知ってる!!!」
何故俺の部屋の異次元へと繋がってる机の引き出しの中に保管してある千年物の酒の事を知ってるんだ!!
「ルーミアから聞いたよ」
「あいつ、飲んでやがったな……」
通りでたまに酒の中身に違和感があるはずだ……
「まぁ、今度持ってくるよ……俺の楽しみが……」
「毎度~♪」
「いい加減退けてよ~!あ~う~!!」
こんな馬鹿みたいな質問に付き合ってくれたんだ。それくらい軽い軽い
酒なんてまた作れば良い。時間は幾らでもある
こっそり作ってる二千年物の方はバレてないみたいだしな
「さて、折角来たんだ。どうだい?一杯やってかないかい?」
「よし、飲ませてもらおう」
「うぐぐ……鉄の輪!!!」
諏訪子が乗っかっていたオンバシラを鉄の輪で切り裂いて退かす
すっげー切れ味だな
「そういえば、速鬼は?」
「あいつなら、分社の掃除に行ってるよ」
「まだあったのか……」
「当たり前だよ」
そういえば、こっちからも神力貰ってるんだったっけ
最近霊力しか使ってないから忘れてた
「じゃあ、お酒持ってくるね~」
と、諏訪子が酒を取りに行った
「まさか、あいつに彼氏がねぇ……」
「その内、子供でも生まれるんじゃないかねぇ」
「その時は祝いに来てやるよ。千百年物の酒をもって」
「ほほう、中々美味そうなものを……楽しみにしてるよ?」
「自信作だからな。楽しみにしておけ」
実は、百年置きに大量に酒を作ってたりする
一番古いのは三千年物だな
失敗してくそ不味かったが
「持ってきたよ~」
「さぁ、飲もうじゃないか」
「おうよ」
~青年等飲酒中~
「……ん?もう夕飯の時間だ」
「あ、もうそんな時間か……」
「気が付いたら結構な量飲んでるものだよね」
それでほろ酔い位の俺達は一体何者なんだろうか
「さて、俺は帰るよ」
「またね~」
「千年物の酒、楽しみにしてるよ?」
「はいはい。じゃ、またな」
次元を開いて台所までワープする
さて、作りますか
~青年調理中~
~青年等食事中~
……心の準備は出来た!!
「香李、来てくれるか?」
「……うん」
香李を呼び出して、神社の裏まで一緒に行く
「この間の事だ」
「……ようやく答えだしてくれた?」
「あぁ。沢山の人に迷惑かけてな……」
「まぁ、お父さんらしいというか……女たらしというか」
「はい。俺は女たらしでございます」
「あっさり認めた!!?」
等と茶番は置いといてだ
「香李、俺は……」
「うん……」
ヤバイ、緊張してきた……
一回、深呼吸をして、気持ちを整える
「俺は……」
「うん……」
「お前とは付き合えない……」
これが、俺の出した答えだ……
「……そっか…………だよね」
香李が俯く
よくみると、涙が地面に落ちている
「……香李…………」
「本当は、分かってたの……お父さんは私とは付き合えないって……」
「……」
「……あぁぁぁぁ!!!!!」
「ッ!!?」
いきなり香李が叫び出した
は、発狂!!?
「神様のばかやろぉぉぉぉぉ!!!!!!」
「……目の前に居ますが……」
と、小声で呟く
多分、俺には言ってないと思う
もしも俺宛だったら泣く
「……あ~、スッキリした」
「お前な……」
「さぁてっと、お皿洗いでもしてこようかな」
……何とかなったみたいだ
「お父さん」
「何だ?」
「何度転生して、何度お父さんの娘になっても、私はお父さんの事、諦めないからね!隙あらば絶対に惚れさせてやる!!」
と、叫んで、香李は神社まで走っていった
「……あれが貴方の答え?」
「さとり……覗き見は止めやがれ」
「気になったんだもの。でも、あの子は諦めてないみたいよ」
「惚れたときは惚れたでどうにかするさ」
「……ほんと、女たらし」
「ほっとけ」
「……覚悟してたとはいえ、やっぱりキツいな~……」
お父さんが私とは付き合うことは無いって分かってた
分かってたけど、真っ正面から言われると、キツいな~……
「でも、いつか振り向かせてみせるよ……お父さん」
あと数十年で何とかなるかな……
でも、絶対に諦めない!!
恋する乙女は凄いんだから!!!!
今回はこれで終わりです
次回からも日常パートです
何個かIFルートも考えたので、見たいという方さえ居れば、番外編として投稿します