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東方転生人録  作者: 黄金馬鹿
百励編其の二
49/84

鬼は皆強し

今回からまた百励編です

「あ!見えた!!」

「……あれ?煙が…………」

「多分、妖怪が暴れてるんでしょうね」

「誰も死んでないよね……」

「死んでないことを祈ろうよ……」

「神様が隣に居るのに祈るってのも可笑しな話だけどね」

「だけど、神様が近くに居た方が効果的かもしれないよ?」

「呑気だな……お前ら」


何でシリアスな雰囲気をギャグに持ってけますかね……


まぁ、それでもいいんだが


しかし、火の手が上がってる所を見ると、こっち側が劣性なのが分かるな


やっぱり幾ら強いとはいえ、五人だと無理があるか


俺達が行っても焼け石に水って所だろうが、居ないよりはマシだろう


それよりも、何の力ももたない民達が心配だ


「諏訪子達が戦ってる!!」

「でも、囲まれてる……」

「よし、上空から攻撃して数を減らす。殺さないようにな」

「はぁ……甘いわね」

「その甘さが俺の売りだよ」

「まぁ、別にいいけど」


ソル達が武器を構える


よし、いくぞ!!


「マスタースパーク!!」

「当てる!!」

「ほいっと」

「落ちろ!カトンボ!」

「うりゃっ!!」

「ナイトバード!」

「夢想封印!!」


スイ……周りの奴等に分からないネタは止めようぜ


それぞれの技の着弾地点が爆発し、妖怪が吹っ飛ぶ


白狼天狗が大半、鬼が少しって所か


鴉天狗と河童は居ないようだな


河童は人間と友好的だから居ないのも納得出来る


「諏訪子、神奈子、フウ、チルノ、大妖精援護する!!」

「ただいま!!」

「へ?暮羽!?帰ってきたの!!?」

「お前らが心配だったんでな。一飛びしてきた」

「丁度良かった。妖精三人と神二人だと火力が足りなかったんでね。掃除に付き合ってくれるかい?」

「暮羽一人を置いて私達は帰ってもいいと思うけど?」

「あたいもそれに一票」

「チ、チルノちゃん……」

「取り合えず、全員で片付けるぞ」


キレ気味で全員に話す


出来ないことはないよ?


だけど、キツい物があるんだよ!!


殺さないってなると!!


トワイライトスパークなんて撃った暁には山が消し飛ぶから!!


『了解!!』


それぞれが武器を構え、戦闘の体型をとる


チルノさんや?バスタードチルノソードは何処から出したんですか?


まぁ、気にしないでおこう


大妖精もメイド長びっくりのクナイは何処から出したんですか?


うん、気にしたら負けだ


「いくぞ!!」


俺がゲイボルグを召喚し、そのまま投げ付ける


それを皮切りに、全員が突っ込む


「パーフェクトフリーズ!!」

「えい!!」

「竜巻!!」

「オンバシラでも受けてな」

「洩矢の鉄の輪!!」


留守番組も大分絶好調だな


じゃあ、こっちも本気を出すとするか


「雷光一閃!!!」


瞬動で移動しながら、刀の峰で一人一人気絶させていく


「殺人ドール!!」


中心辺りでブレーキをかける


そして、霊力で作ったナイフを四方八方にぶん投げる


着弾地点が爆発する


「斬符「次元斬-オーバーワールド-」!!!」


次元を自分を中心に円を描くように斬り、斬った場所から大量の霊力弾を撃つ


それも全てヒットし、バッタバッタと白狼天狗を薙ぎ倒す


「くらえ!!」


後ろから弾幕を抜けてきた白狼天狗が剣を振るってくる


「甘い!!」


その剣の刀身を片方は掌、片方は拳で挟み、そのままへし折る


「なっ!?」

「新しく買うんだったら手前の金で買えよ!!」


呆けている白狼天狗の腹に一発いれ、後方にいた白狼天狗ごと吹っ飛ばす


なんか一瞬刀に105って書かれた札があったのは気のせいだと感じたい


この時代、百均なんてないだろ


さて、あとは時間の問題……


『三歩……』


ん?


……左右に鬼!!?


「壊廃!!」

「必殺!!」

「チィ!!!」


左右からの拳を両掌で受け止める


物凄い衝撃に腕が悲鳴をあげる


「ぐっ!」

「へぇ、人間なのによく私達の一撃を耐えれたね」

「本来ならぺしゃんこになっても可笑しくないんだけどね」

「生憎、修行は積んでるから……な!!」


そのまま二人の鬼を投げ飛ばす


が、二人の鬼は簡単に着地する


……技でまさかとは思ったが、この二人の鬼って…………


「楽しくなってきたねぇ。な?萃香」

「そうだね。もう戦いたくてうずうずしてるよ。勇儀」


姐さんこと、星熊勇儀と、小さな百鬼夜行、伊吹萃香だった


最悪な場面で最悪な二人と会っちまったな……


「天狗共は下がってな。こいつは私達がやるよ」

「他の所に行きな」


俺を囲んでいた白狼天狗がわらわらと他の仲間の元へ向かう


「いいのか?たった二人で」

「そっちこそ、いいのかい?一人で」

「上等だ!!」

「……ますます戦いたくなってきたよ。勇儀、今回は私に譲ってくれる?」

「そうだね……前回飲み比べに負けちまったからね……良いだろう。譲ってやるよ」

「あんがと。勇儀」


伊吹萃香………確か、『密と疎を操る程度の能力』だったか


俺に勝てるか分からんが、やるしかない


「自己紹介だ。私は伊吹萃香」

「ご丁寧に。俺は桜庭暮羽だ」

「へぇ、いい名だね」

「そりゃどうも」


俺も刀をしまい、構える


「……得物は使わないのかい?」

「俺は無手の技も多少、心得はあるんでね」

「ますます戦いたくなってきたよ」


この戦闘狂め……


だが、俺に勝てるか?


いや、勝ってみせる


『…………』


俺と萃香の中間を一枚の葉っぱがひらひらと舞い……


『……ッ!!!』


落ちた


その瞬間、互いに接近し、お互いの拳と拳をぶつけあう


「ぐぅ!!」

「流石鬼ってところか……!!」

「ほう」


凄い力だ


だが、勝てない相手ではない!!


「ハッ!」

「何を!!」


蹴りを腹に叩き込もうとするが、萃香の空いた手に阻まれる


「もらったぁぁぁ!!!」

「ぐお!!?」


そのまま足を捕まれ、ぶん投げられる


「かはっ!」

「まだ終わらないよ!!」


萃香にマウントポジションをとられる


不味い!!


「ここからどうする!!」


萃香の拳が俺に迫る


「こうする!!」


それを片手で反らす


すぐに第二破が迫ってくる


それも片手で反らす


「オラッ!!」

「いたっ!!」


そのまま上体を起こし、頭突きを叩き込む


そして、萃香の体が少し俺の体から浮く


「どっせい!!」

「うわっ!?」


それを好機と、腕を掴み、近くの木に投げ付ける


「ぐはっ!?」


萃香がまともに受け身も取らず、木にあたる


すぐに起き上がり、瞬動を使い、勢いを殺さず、膝蹴りを腹にぶちこむ


「けはっ!」


萃香の後ろの木がミシミシと音をたてる


「フンッ!!」


そのままアッパーカットをし、萃香を宙に飛ばす


そして、空に飛び上がり、


「これで止めだ!!」


踵落としで一気に地面に叩きつけ……


「このっ!!」


ることは出来ず、それは空振りに終わった


「なっ!?」


俺はそのまま着地する


い、一体何処に!?


『いやぁ、流石にあれは危なかったよ』


周りに霧がたち混み、そこから声が聞こえる


チッ、能力か


『まさか、人間に彼処まで追い詰められるなんて思っても無かったよ』


こうなってしまったら、攻撃が出来ない……


『だけど、これで終わりだよ!』


いきなり、俺を中心に、土や岩が集まってくる


ま、まさか……


俺を中心に土や岩を萃める気か!!


……ならば、


「こうするまでだ!!」

『うわっ!!?』


俺の掌を中心に、霧が集まってくる


「周囲の霧を集め、『撃つ』!!」

『なんて反則!!』


周囲の霧を集め終わると、霧が萃香の形を作り出す


「やばっ!!」

「だが、このまま萃香を弾として撃つ!!」


場所は……地面だ!!!


「うぐっ!!!」

「さぁ、さっきとは逆の位置だな」


そのまま萃香のマウントポジションをとる


腕を足で押さえ込んで


「くっ、動けない……」

「降参しろ。もう詰みだ」

「……そうだね。このまま続けても顔の形が変わるまで殴られ続けるだけだし」


萃香が全身の力を抜き、目を閉じる


「まさか、ここまで一方的にやられるとは思わなかったよ。能力も破られたしね」

「伊達に今まで生きてないからな」

「いやぁ、お見事お見事」


萃香の上から退くと同時に後ろから勇儀の声が聞こえた


「ここまで萃香を圧倒するなんてね。正直、驚いたよ」

「まさか、強制的に萃められるなんてね……」

「じゃ、次は私と戦ってくれるかい?」

「はぁ……戦わないと……?」

「里で暴れまくる」

「チッ、受けてたつよ」

「私の名は星熊勇儀だ」

「俺は桜庭暮羽だ」


勇儀が構え、俺も構える


そう言われたら、戦うしか選択肢は残ってないだろう


「……いくよ!」

「ッ!!」


勇儀がドン!!と踏み込む


それと同時に、地面が割れる


「なっ!!?」

「余所見してる場合か!!!」


何時の間にか勇儀は目の前に来ており、拳を構えている


避けるには時間が足りず、腕をクロスさせて防御にはいる


「フン!!!」

「ぐっ!!?」


拳を防御したはいいが、余りの威力に後方へと吹っ飛ぶ


「がっ!」


そして、木にぶち当たり、肺の中の空気が強制的に排出される


……化け物かよ…………


「その程度では終わらないよ!!」


そのまま勇儀は俺の前に拳を構え、移動してくる


「ほらっ!!!」

「このっ!!」


その拳を紙一重で避け、勇儀の腕に手をつき、そのまま勇儀の後ろに、回り込む


「オラッ!!!」

「ぐっ!!」


蹴りを脇腹に叩き込むが、びくともしない


「中々いい蹴りだね」

「そりゃどうも……」


こちらに振り替えると同時に放ってきた裏拳を避け、懐に潜り込み、両掌を腹にあてる


「くっ!?」

「フッ!!」


そのまま勇儀を吹っ飛ばす


その一撃は、ドゴォ!!!と、凄い音を発した


「ぐぁぁ!!!」


勇儀が吹っ飛ぶのに相対速度を合わせ、接近し、そのまま蹴りあげる


「ぐっ!!」


地面を蹴り、勇儀の上まで飛び上がる


「でい!!!」

「甘い!!」


俺が放った拳は、勇儀に止められた


「なっ!?」

「吹っ飛ぶのはあんただよ!!!」


そのまま地面に投げ付けられる


「ぐはっ!!」


そのまま地面に当たり、めり込む


滅茶苦茶いてぇ……


俺が怯んでるのを見て、勇儀がこちらに凄い速度で飛んでしてくる


ま、まず…………


「だぁ!!!」

「ぐぅ!!!」


勇儀の拳は、まともに受け身も取れず、俺の腹に食い込む


「どうだ!!……ッ!?」

「つか……まえたぜ!!!」


余りの威力に意識が飛びかけたが、なんとか勇儀の腕を掴む


「しまっ!!」

「どっせい!!!」


そのまま真横に回すようにして投げ付ける


「ぐっ!」

「今度は衝撃を逃すなんて出来ないぞ!!」


そのまま勇儀の上に立ち、腹に拳をつける


「まずっ!!」

「止めだ!!!!」


そして、さっきの技同様に力をいれる


ゴシャッ!!!!と、いう音と共に、技が決まる


「ま…だ……だ!!!」

「ならばもう一発だ!!!」


腕を掴もうと勇儀の手が伸びるが、掴まれる前に、もう一度勇儀の腹に一発決める


もう一度、ゴシャッ!!!!と鈍い音が響く


「がっ……ぁ…………」

「はぁ……はぁ…」


そのまま勇儀は気絶した


か……勝った…………


「うぉっ!?勇儀が気絶した!!?」

「か……勝ったぞ…………」

「まさか私達と二連戦して勝っちゃうとは……」

「……勇儀を何処か安全な所に…………俺は白狼天狗共を相手にする」

「……聞け!!!白狼天狗達!!!あと勝手に着いてきた鬼!!!」

「は?」


いきなり萃香が声をあらげた


「この戦いは私達の負けだ!!!大人しく山に帰るぞ!!!」

「お、おい……」

「これ、実は天狗共がぐちぐち五月蝿いから始めた事なんだよね。私と勇儀は上の命令で渋々着いてきたんだけど。って訳で、もう里に大軍引き連れて進行するなんて真似はしないから、安心して」

「いいのか?」

「上も私達の独断で終わらせても良いって言ってたからね。まぁ、人間をそこまで好いてないのは天狗だけだよ。鬼も河童も、人間は大好きさ」


よいしょと言いながら、勇儀を担ぐ萃香


「たまに暮羽の神社に遊びに行くかもね」

「おいおい、勘弁してくれよ……」

「にひひ、どうだろうね。ほら!とっとと帰るよ!!白狼天狗!!!ほら、あんたらも。へ?もっと戦いたい?じゃあ私達が相手するから、とっとと帰るよ。なに?暮羽と?止めときな。勇儀でもこんな有り様なんだよ?あんたらじゃ敵わないって。だから、少しは暮羽を休ませ……例えあんたらが束になっても……酒はあっちにたくさん……結婚しろ?お断りで……だぁ!!!五月蝿い!!!あんたらは小鬼か!!!いい加減にしないと無理矢理萃めて山に投げ飛ばすぞ!!!分かったら走って帰る!!!」


……なんか、萃香も……大変だな


しかも、どさくさに紛れて求婚されてたし


「暮羽、なんか皆帰ってったけど……」

「……分かった。とっとと神社に帰るぞ」

「ちょっ、暮羽!置いてかないで!!」


勇儀の一撃のせいでボロボロなんだよ……


とっとと帰るぞ。じゃないとお前らも萃めて神社に撃ち込むぞ

はい、萃香&勇儀VS暮羽でした


暮羽がバカみたいに頑丈なのは速鬼のお陰って事で

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