行くときは時間がかかるが、帰るときはすぐ
今回より新章です
「……見えた!」
「久しぶりの百励神社だ~」
「でも、なんか人がたくさん集まってるよ?」
「宴会?」
「参拝?」
「集会?」
「取り合えず、急いでみるか!」
『うん!』
どうも、空中からこんにちは、暮羽だ
洩矢神社から飛び立って数時間、ようやく百励神社が見えてきたが、どうも様子がおかしかった
なんか、ざわついてるって言うか……何て言うか……
少なくとも2、30人はいるな
「うわっ、すごいうるさい!」
「あっ、霊陽さんだ!」
「何か困ってない?」
「凄く困ってるよね」
「顔に出てるしね」
取り合えず、霊陽さんの隣に着地するか
「久しぶり!霊陽さん!」
「?……あ!暮羽様!!ようやく帰ってきてくれましたか!!」
「ねぇねぇ、どうなってるの?これ」
「妖怪が来てるから何とかしてくれって……説得してるんですけど、中々帰ってくれなくて……」
「…………よし、俺が何とかしよう」
霊陽さんと五妖精がびっくりしてるが関係ない
結構前に諏訪子が民の前に出たときに使ってたやつだが、見よう見まねで使ってみるか
まずは、気合いで民の前に行く
……絶対に弱気になったら駄目だ
「……静まれ!!」
神力を一気に放出し、民を静かにさせる
いわゆる、言霊?
まぁ、神としての威厳を言葉で現したって感じだ
昔、諏訪子が使ってるのを見たことがある。それの見よう見まねだ
『……』
よし、一気に静かになったな
さて、ここから緊張して噛んだりしたら面目も何も丸潰れだ
慎重にいこう
「現在、妖怪がここに攻め込もうとしていることは分かっている。それは我等が何とかしよう。お主らは家へ戻り、勝利の知らせを待て!以上だ!!」
それだけを言うと、民は皆帰っていった
あ~~緊張した
『…………』
あ、後ろで六人とも固まってる
「どうしたんだ?」
『暮羽が神様みたいだったから』
「凄いなぁって……」
「ありがとう。霊陽さん。他の五人はそこに直れ。説教しちゃる」
五人はきゃーって言いながら笑顔で走っていった
まぁ、俺が神様っぽい事をしてなかったから悪いんだけどな
所詮、現人神だし
「改めて、お久し振りです。暮羽様」
「あぁ、久しぶりだな。霊陽さん。元気だったか?」
「はい。特に大変なことは無かったです」
「なら良かった」
どんな時でも元気が一番だな
まぁ、俺の巫女さんだし、そう簡単には風邪はひかないさ
風邪をひいたとしても、俺がすぐに治してやる。神社に八意印の風邪薬を置いてあるからな!
飲んでから数時間ですっかり元気になるぜ!!
流石えーりん!!
「ひゃう!?」
「は?どうした?」
「いえ、すぐそこに空から矢文が……」
霊陽さんの横を見てみると、矢が刺さっている
こりゃあ、えーりんだな
「どれどれ?」
そんなに褒めないでby永琳
だから、えーりんは何で月から矢を一寸違わず放てるんだよ
「な、なんでしたか?」
「いや、古い友人の手紙さ」
「そ、そうでしたか」
まぁ、いいや
「で、現在、ここで何が起きてるかは分かってるな?」
「はい。妖怪が来てるんですよね?」
「あぁ、そうだ。で、俺と妖精達はここを守るために戦うが、霊陽さんはどうする?別に神社の中に居てもいいし、友達と一緒に居てもいいぞ?」
「そんなの決まってるじゃないですか。暮羽様達と共に戦います」
……いい子だ
この子、いい子だ
あれ?確か、霊陽さんの歳って二十歳近かった気が……
まぁいいか
それにしても、何で霊陽さんは結婚しないんだ?
折角美人なのに
「び、美人なんて……」
「あれ?読心された?」
「いえ、声に出てました……」
「あ、ごめん」
「い、いえ」
これから気を付けないと……
さて、心を入れ換えてっと
「じゃあ、霊陽さんは村の東側を守っていてくれ。妖怪は何処からくるか分からないから」
「分かりました」
西には妖精達を東側、俺は北、南には俺が情報操作で確認する
完璧だ
「あれ?妖精達は?」
「そこでこそこそしてるぞ?それ、マスパ(極小型)」
『きゃう!?』
よし、炙り出した所で、
「お前達は西の方にいろよ。解散」
きゃーと言いながら走っていった
はしゃぎすぎだ
これだと、武器を渡すのは夜になりそうだ
「じゃあ、今日は酒でも飲むか」
「はい!」
霊陽さんと飲むのは初めてだな
さて、明日は頑張りますか
続くぜ!
平安時代に入るか、それより先辺りの時にハーメルンで他の原作とのクロス小説をやろうかと思ってます
クロスさせる物は後日、こちらが発案し、アンケート等で決めたいと思います
取り合えず、七作品を考えてます
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