大戦も見守りましょう
少し間が空きましたが、更新です
どうも、守矢からこんにちは、暮羽だ
花見から数ヵ月がたったある日、俺は今日の天気をテンから聞いて何をしようかと考えながら縁側でお茶を啜っている
「どしたの?暮羽」
後ろから誰かに声を掛けられる
「ん?……諏訪子か。いや、何もやることが無いんでな。暇をもて余していた所だ」
ちなみに、諏訪子は室内では帽子(本体)をとっている
「じゃあ、一緒に散歩でも行かない?」
「……そうだな。何もやることが無いし、行ってみるか」
俺が立つと同時に諏訪子が自分の部屋へと走っていく
多分、帽子(本体)を取りに行ったんだろう
「まぁ、羽桜刀は持っていかなくてもいいか」
残ったお茶を一気に飲もうとする
「まぁ、帰ってきたらもう一杯……」
ドゴン!!
「んぐっ!?熱っ!!き、器官に入った!?」
熱い!痛い!むせる!!
「な、何!?……って、暮羽。何で床を転がり回ってる……」
「洩矢諏訪子!居るんだろう。出てこい!」
本殿に一人の女性の声が響く
いや、この時期に諏訪子を呼び出す奴なんて、一人しかいないよな?
そして、まだ喉が痛い
これは火傷したな……
「へぇ……宣戦布告って訳?」
「そうみたいだな……げほっ」
諏訪子と一緒に玄関まで走っていき、扉を開ける
「うわっ、何か刺さってる……」
「おやおや、ようやく出てきたね」
声のした方向を見ると、赤い服に注連縄を背負って、胸の辺りに鏡をつけ、バカデカイ神力を持った……はい、八阪神奈子ですね。本当にありがとうございました
「で、何か用でもあった?それに、あんたの自己紹介がまだじゃない?」
「あぁ、そうだったねぇ。私は大和を収める神、八阪神奈子だ。ここに来たのは大事な大事な用があるからさ」
「どんなご用件で?」
うわぁ……二人とも神力を出して笑顔で威圧感出しながら喋ってるよ……
「この神社を貰い受けようと思いましてねぇ」
「お生憎、そんなご用件はお聞き出来ませんので回れ右をしてとっとと帰りやがってくださいませこんちくしょう」
「残念だけど、こっちも帰るわけには行かないのでとっとと神社を明け渡しやがってそこら辺で寝転がっていてくださいやがれ馬鹿野郎」
なんじゃこれ……
敬語とか色々と混ざってるよ……
「じゃあ、」
「実力行使で」
『帰って(出てって)もらおうか!!』
二人が同時に殺傷弾幕を……って!神社を滅茶苦茶にする気か!?
「断符「次元結界」!!」
神社全体に次元の壁を張る
「おい!諏訪子!!せめて神社に弾幕を飛ばすのはやめろ!!」
「そんな事してたらやられちゃうって!!」
確かに、そんな余裕は無さそうに見える
そして、戦闘が始まってから五分後辺り
「何事だ!?」
「あぁ、速鬼か」
速鬼が急いで出てきた
「あれは……諏訪子様と……誰だ?」
「大和の神、八阪神奈子だと」
「……宣戦布告って訳か」
「そうだな」
「諏訪子様!援護にまわりましょうか!?」
「手出し無用!!」
あくまで一対一か
「じゃあ、速鬼は五妖精に神社の中に居ろって伝えておいてくれ」
「分かった」
しっかし、急に始まったなぁ……諏訪大戦
それに、二人が戦っているだけで"大戦"だもんなぁ。開始数分で凄い弾幕バトルになってるし……
「オンバシラァ!!」
「鉄の輪ァ!!」
あ、オンバシラと鉄の輪が飛んできた
「取りあえずは回収っと」
収納用の次元にそのままボッシュートしておく
「オラオラオラオラオラァ!!」
「無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!」
あれ?いつの間にか接近してからのオラオラッシュと無駄無駄ラッシュになってる
いつの間にジ○ジョになったんだ?
「……まさか、三日三晩続くとかじゃないよな?」
いや、別に次元結界は星一つ壊すほどの威力でも無い限り破れやしないが、能力を使っている俺の体力が無くなってくる
それに、見てるだけじゃ暇だ
しょうがない、バ神と話でもしておくか
「おい、バ神」
………………
「バ神?」
………………………………
「おい、返事しろ」
『只今留守にしております。ピーとなったら……』
いや、家電?
はぁ、まぁいいか
「取りあえずは寝ずにあいつらを見ておくか」
一日目は殆ど弾幕による戦いだった
色鮮やかな神力による弾幕が空を埋め尽くしている
2Dだと風神録はそんなに難しくは無かったが……いや、喰らいボムの判定時間が長かったからそんなに難しくなかったのか
だが、3Dの弾幕はかわせる気がしない
どうやってあんなの避けろってんだよ
だが、弾幕は殆どお互いの弾幕で相殺されてるから相手に届いている弾幕は殆どないけどな
二日目は弾幕と接近戦だった
まぁ、あれだ
萃夢想とか緋想天や非想天則のような感じだった
オンバシラでホームランにしようとしたり、鉄の輪でぶっ飛ばそうとしてたり……
たまにメメタァとかパウとかドゴシャッとか聞こえてきたりしたが、そんなに重症になってないと願いたい
主に顔に傷が残らないことを願いたい
え?何故かって?
年頃の女の子の顔に傷が出来たら大変だろ?
え?あいつらはそんな年じゃない?
BBA?
いや、何いってるんだ
あいつらに聞かれたら殺されるぞ?
取り合えず、そんな感じだった
三日目はもう格闘戦だった
いや、弾幕なんて飛んでないし
「オラオラオラオラオラオラオラオラァ!!」
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!」
終始これである
そろそろ俺の体力が限界に近づいてきた頃、
「変則オンバシラアタック!!」
「あぶなっ!?」
オンバシラを避けた諏訪子に隙ができた
これを見逃すほど神奈子は疲れておらず、
「諏訪湖までぶっ飛べ!オラァァァァ!!!」
「へぶぅ!?」
決着
神奈子のオンバシラのフルスイングにより、諏訪子が諏訪湖までぶっ飛んでいった
腹にもろに入ったな
「さてと、迎えに行きますか」
次元に飛び込んで諏訪湖まで移動し、着水地点で待つこと数秒
「おっ、飛んできた」
目を回した諏訪子が飛んできた
「オーライオーライ……ナイスキャッチっと」
見事に腕の中に諏訪子が収まった
そのまま守矢神社に飛んでいく
「浮く程度の能力を使って諏訪子を浮かしながら運ばなくても普通に運べるか」
大体、2~30キロ……いや、それより少ないか?
それくらい軽い
「到着」
「ハァ……ハァ……次はあんたかい?」
「俺は分社を乗っ取ろうとするなら相手をするが、ここの神社のために戦うつもりは無い。ここはこいつの神社だ」
「そいつは嬉しい。あんたのような尋常じゃ無い程の霊力を持って、さらにあんな結界を能力で作れるような奴とは戦っても勝てる気がしないからねぇ……」
「ま、こいつにやれって言われたらやるけどな」
「いや、本当に勘弁してくれ……」
まぁ、そんな感じで諏訪大戦は史上通りに八阪神奈子の勝利で終わった
次回はまた日常パートです




