干からびかけたカエルは助けましょう
今回で旅路編は終わりです
どうも、暮羽だ
只今諏訪大社へ移動中だ
「速鬼、あとどれぐらいで着く?」
「もう少しだ」
「何か美味しいものあるかな~」
「沢山あるぞ?」
『早くいこ!!』
「……軽いやつ……」
「スイは行かないのか?」
「…………疲れた」
「さいですか」
スイは本ぐらいしか興味がないのか?
まぁ、別に構わないが
「……百励神社に帰ったら俺の知ってる本を情報操作でだしてやるよ」
「……約束?」
「約……」
『うわぁっ!?』
「……何事だよ」
また山賊か?
「何かあった……の……か?」
そこには、カエルのデカイZUN帽を被った金髪のロリっ子……
は?カエルのデカイZUN帽!?
「洩矢神!?」
「何で道端に倒れてんだよ!!」
「つんつん」
「ソル!木の棒でつんつんするな!!」
なんでケロちゃんが倒れてんだよ!
「……み…………ず……」
「は?」
「水……頂戴…………」
水っすか……
えっと、収納用次元から水筒を取り出して……
「ほれ、飲め」
「あり……がと……」
物凄い勢いでゴクゴク飲んでいく
どんだけ喉乾いてんだよ……
「ぷっはぁ!!いやぁ、助かったよ……って、ありゃ?速鬼?」
「お久しぶりです、洩矢神」
「全く、いい加減諏訪子って呼んでって何度も言ってるでしょ?」
最初に聞いてたが、ケロちゃんは結構フレンドリーに速鬼と話してるな
いや、ケロちゃんが人懐っこいのか?
鬼にもフレンドリーに接してるしな
「あ、自己紹介がまだだったね。私は洩矢諏訪子。近くの神社の神様をやってるよ」
「俺は桜庭暮羽だ。少し遠いが百励神社の神様をやってる」
「でも、霊力しかないじゃん」
あ、神力を出すの忘れてた
「これでいいか?」
「あ、ほんとだ……あ!思い出した!百励神社って、中々神様が帰ってこないって有名な神社じゃん」
「……そろそろ帰った方がいいかな…………」
そろそろ二代目巫女さん……名前は霊陽だったな
霊陽さんに神社を任せっきりなのは流石に不味いか
「あ、こっちの妖精は俺の仲間だ。赤いのがソル、黄色がムーン、青色がスイ、緑色がフウ、黒いろがテンだ」
「へぇ、妖精と旅をしてるんだ」
ケロちゃんがソル達をジーっと見る
そんなに珍しいか?
「まぁ、ここで会ったのも何かの縁だし、私の神社に寄ってく?一杯やってこうよ」
ケロちゃんがウインクしながら手で杯を持ってそのまま飲むジェスチャーを俺に送る
一杯やってこうというジェスチャーだろう
「いいな。一杯やらせてもらおうか」
「おっ、話が分かるねぇ、そっちの妖精達は?」
『飲む!』
「ボクは……ちょっと……」
多分、また爆睡すると思ってるんだな
「よし、なら案内するよ。着いてきて」
しかし、こんなところでケロちゃんに会えるとは思わなかったな
……あれ?何でこんなところに居たんだ?
「なぁ、諏訪子様?」
「諏訪子でいいよ。何?暮羽」
「何であんなところで倒れてたんだ?」
「散歩してたら干からびかけた」
…………どっちがだよ……
帽子か?本体がなのか?
それとも人体の方か?
……まぁ、追求は止めておこう
次回からまた新しい章に入ります
ちなみに、速鬼の伸長は180後半で、角は勇義姐さんと同じ場所に一本生えてる感じです
それでは、また次回