旅には地図とコンパスを持っていきましょう
基本的に暮羽は五妖精と戦闘以外では能力を使いません
「お~い、大丈夫か~?」
『お……お~』
どうも、桜庭暮羽だ
早速だが、迷った
別に次元を司る程度の能力で移動すればいいんだけど、それだと旅って感じがしないからな~
「いつになったら着くの?」
「さぁ……俺にすら分からん。その前に俺達が何処にいるかすら分からん……」
『ゑ?』
ちくせう……マジで何処だよ
その前に百励神社が日本の何処にあるかすら分からなかったからな……
デッカイ湖に行けば諏訪大社に着くだろうと思ってたが……無理だった……
ちなみに、現在森の中をさ迷っている……
「本読みたい……」
「頼む、我慢してくれ……」
五妖精も体力が限界だな……
「……ねぇ、何か声が聞こえない?」
「テン、マジで聞こえるのか?」
「うん……あっちから」
テンの指指した方に歩いていく
別に間違ってた所でテンを責めるつもりはない
俺が地図すら持っていかなかったのが悪いんだ……
俺、こいつらに半殺しにされてもいいと思っている
割とマジで
「あ!あれって!!」
『村だ!!』
よ、ようやく村を見つけた……
早速宿に行くぞ!!休みたい!!
……そう思っていたが…………
「何?このゴーストタウン……」
誰も居ない……
暫く歩いている内に宿っぽい所を発見した
早速そこに入ってみた
「失礼します、誰か居ませんか~?」
「おぉ、お客さんかい。珍しいね~。それに、そこの子達は妖精かい?まぁまぁ、珍しいこと」
おばあちゃんが奥の方から出てきた
「この村、何で人が居ないんですか?」
「居るんだけど、鬼が怖くて外をうろつけないんだよ」
鬼?
あの鬼か
酒や食い物を取られるし、見つかったら問答無用で勝負させられそうだな……
「だれか、退治してくれる人が居るといいんだけどね~ま、ゆっくりしていってくれ」
……あ、フラグですね
俺が行くフラグですね。分かります
「その鬼、退治しちゃってもいいんでしょ?」
「退治してくれると、楽になるけどねぇ……もしかして、あんた……」
「なぁに、ちょちょいのちょいですよ」
刀を見せてそう言う
「しかし……危険じゃよ……」
「退治したら、ここに一晩泊めてください」
「で、でも……」
「鬼ごとき、俺の敵じゃありませんよ……ソル、ムーン、スイ、フウ、テン。少し待っててくれ」
『は~い』
よし、早速退治だ
「鬼は何処に住んでるんですか?」
「いや……外を歩いていればその内自分の方から来ると思うが……」
よし、鬼退治だ
「それじゃあ、行ってきますよ」
またまた鬼退治です
ちなみに、テンが聞いたのは鬼の戦闘不足による欲求不満が溜まり、適当に叫んだ声です