11話「アルバムが紡ぐストーリー」
“しかし、僕は諦めない。少女の願いを受け入れるために。”(8話引用)
そんな言葉・・・よく言ったな僕。
我ながら恥ずかしいでひゅ。
あ、語尾かんだ。
そんなことを考えながら、僕はリストバンドを見ていた。
自分の指で机に無意味に楽斗、楽斗と自分の名前を書きながら。
あの後も僕は馬鹿な手段をとり続けた。
最初は指摘を貰えるなら正弥と思っていたが、そのうち風紋、天鐘寺、白雪にも指摘されるのではないかと思い始め、ついにはあの馬鹿で有名な、辰彦にすらなにか言われる気さえしてきた。
本当は、最初の手段をとった瞬間に、間違いなく辰彦以外には苦笑いされていた。
そんなこと僕には分らなかった。(いや、天鐘寺は笑わないか・・・)
自分の名前を机になぞるのが、12583回目になった頃には、僕はもう探し物をする気力が残っていなかった。
冒頭の文章など、もう頭から消えかけていた。
僕は、もう嫌になったので、休憩をとることにした。
なにか、新しいアイデアが浮かぶかもしれないし。
リストバンドから久しぶりに目を離し、床に寝転がる。
僕は、ゴロゴロするのは好きで寝転がると落ち着いた。
しばらくの間「ロー○ローラー!」、「ゼ○ダの伝説のトゲロー○ー!」や、「焼きトウモロコシー!」など、意味のないことを叫びながら転がっていた。
格好良く前転ではない、横に転がるのだ。
上記の3つどれか(たぶん、焼きトウモロコシ)になりきって転がっていると、障害物が目に入った。
その“障害物”は物なので、もちろん動くことはない。
そのため、“障害物”をよけるには僕(焼きトウモロコシ)が動かなくてはいけない。
しかし、トウモロコシは思ったよりも速く回転していた。
ぶつかる!!。これで、この焼きトウモロコシは売り物ではなくなってしまうのか!?・・・・。
僕がそんな馬鹿なことを考えるときには、すでに大量のアルバムの下敷きになっていた。
僕のぶつかった“障害物”はアルバムの山だった。
そして、ぶつかったときに崩れ落ちた。
それほど重くないので、両手でかきわけて脱出する。
「ふわぁ・・・暑かった」
真夏である、大量のアルバムの下敷きは暑かった。
「たくさんあるし、開けてみようかな・・・・」
暇なのもあり、てきとーな気持ちで近くにあったアルバムを手に取った。
プ・・プハハハハハハハ!!プハハハハハハハアアアアァァァ(笑)
ちょ・・・ちょこれ・・・プハハハハハハハアアア!!!
開始5分で笑いが止まらなくなった。
なぜ、といわれても、これがかなり面白いのだ。
小さい頃の自分が馬鹿な変顔をしていたり、友人との2ショットで友人よりかなり出しゃばっていたり。
これも面白いのだが、本当に笑えるのは他人の写真だ。
他人の写真で笑うのもどうかとおもうが、笑いが止まらない。
とくに笑ったのは、現在のクラスメイト正弥の写真が残っていたことだ。
僕と正弥は幼馴染であり、幼稚園が一緒だった。
その頃の秘蔵写真の数々。笑いが止まらない。
正弥が普段格好つけてるのが台無しになりそうなものばかりだ。
今度、これを使って正弥に頼みごとでもしようかな。
いつも、言われっぱなしだし。
ちなみに、頼みごとなんてスケールの小さいことを望むのは、身の安全のためである。
そんなこんなしながら、何冊ものアルバムをめくっていると、1枚の写真が目にとまった。
しかし、見た瞬間に、いままでと違う感情が芽生えた。
疑問、不安、などの感情である。
この写真は、僕ともう1人の人間の2ショットである。
誰かの秘蔵写真ではない。
小学校低学年の自分が、ニコニコ顔でピースをしている。
写真映りは何とも言えないが、この際そこはどうでもいい。
問題は、自分の隣にいる人間だった。
その人間は美形少女だった。
金髪の髪を背中まで伸ばし、肩のあたりを軽く青いリボンで結んでいる。
両目は青く、清楚な笑みを浮かべている。
どっからどうみても外国人だ。いや、人間じゃないのかも。
まず、思ったのは“おい、楽斗。お前いつの間にこんな美形少女と知り合ったんだ?”であり、その後が“楽斗、お前とこの美形少女はどういう関係だ?。2ショットなんか撮ってるけど。俺の納得する説明を述べよ”であった。
こんなことよりも、もっと重要なことがあるだろう、僕。
そう、僕の疑問は1つ。
「この人誰?」
こんにちは。蒲沢公英子です。
8,9,10・・3ヵ月ぶりですね。
11話遅くなってすいません。
今回の話は、これからに続く話になるはずでしたが・・・。
なぜか、ギャグが混ざりました。
本編に関係があるのは「そんなこんなしながら~この人誰?」の部分だけで、焼きトウモロコシやロード○ーラー。正弥君の秘蔵写真など・・・・。
全く本編と関係がありません。(番外になら関係する・・・かも?)
楽斗君でたくさん文を書きたいときは、笑いをまぜるといいんですね(よくないです)。
遅れたわりに、いつも以上のgdgd文章すいません。
これからも、遅いペースになると思います(本当にすいません!!)
でも、更新時期の偏りがひどいですね。夏休み、暇だったんだな。
あと、テキトーなお知らせです。
近々、新作小説を書こうと思っています。
晴嵐だけでも、いっぱいなのですが。
まぁ予定なので、鵜呑みにしないで頂ければ、助かります。
後書きも大変なことになっていますが、いつもの決まり文句に行きましょう。
では、今回はここまでです。
次回お会いできたら幸いです。(この2文が毎回変わらないため、勝手に決まり文句だと思っている自分)
次回予告
晴嵐読者なら、誰もが謎を抱く。
作者的本編最大の謎。
天鐘寺兄妹の正体を明かします!!。
晴嵐が昇る時に、12話「兄妹の告白」。
今作最大のカミングアウト!?