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2.矛盾を抱えたまま生き続けるのが人間だ。あれ?俺名言言ってる?

環状通東駅→元町 線路内

なあ聞いてくれよ、昔のことなんだがな。

俺はテレビでデットプールを見ていたんだよ。デットプール、わかるだろ?結構いい感じでアクションもかっこよくてギャグも面白い、めちゃくちゃはまってたんだよ。

だけどな、テレビで見てたら父親が聞いてくるんだよ。


ああ、ヒーローものな、子供向けのやつ見るんだな。って!


よりにもよってそれをデットプールでいうんだぜ?マジであり得ないよな。なんもわかってない。

だけどな、俺知ってんだよ。父親がテレビで見てたの、結構前のアニメでヒーローものなんだよ。

なんていったっけか?デンシマンだっけ?あのチャー研みたいな作画のやつ。


あれを見てたんだぜ?俺のこと言えないよな!一緒に見ちゃったけど、ああでも、作中でV3のポスター出たのはちょっとうれしかったな。


え?子供向けのやつ見るのかって?俺が子供向けのやつ見ないとかいつ言ったよ。


ってそうこうしてる間についたみたいだ。うわー、電車完全にぶっ倒れてんじゃん。やば


_____________________________________


元町駅、電車内


「おいおい死体だらけじゃんやべぇな。」


俺は、俺自身がぶち明けた扉から、電車内に入っていた。

ペルソナ5の序盤で出てくる電車のような倒れ方してる電車だが、どうやら中の機材まで完全にぶっ壊れたらしい。電車内の照明は完全に機能を停止してる。


「まあ逆にありがたいけどな。ってうわ、下半身以外食われているやつと、上半身以外食われているやつがペアでそろってやがる。合わせれば一人の人間になりそうだな」


この電車内に入ったのは2つ訳がある。あの影の情報が欲しかったのと、やつらのポケットに少しでも食料や物資を手にしたかったからだ。


ここで一つ豆知識、札幌の地下鉄ではコンビニが中に入っていたり、靴磨き屋が入っていたりする。だからそこで資源や食料を手に入れることが可能だ。この東豊線は別だがな、そもそもこの線は利用者が少ないから、大体が外にコンビニを設置したりと地上に店を構えている場合が多い、そしたらバスの利用者も来てくれるからな。


つまるところ俺は今、餓死を待つか、また奴らに食い殺されるか、運よく栄町駅にたどり着くかの3択しかない。


だが、ここで資源を回収できれば3択の選択肢は進化を遂げる。


耐えしのぎながら餓死を待つか、一矢報いて奴らに食い殺されるか、運よく栄町駅にたどり着くかに変わる。


全然変わってないだろって?いやいや、めちゃくちゃ変わってる。耐えしのげば、4択目が浮かんでくるかもしれないし、一矢報わずにそのまま殺せるかもしれない。


可能性ができるっているのはいいことだぞ?これ見てるお前ら、何歳か知らんが勉強しろよ。一番可能性が広がる。


「お菓子、乾パン、小型ナイフ、ベルトも持っていくか、衣服は...嫌だなメンタルに来る。よし、こんなもんか」


とりあえずの物資はこんな感じか


駄菓子3日分

乾パン3袋

小型ナイフ1つ

ベルト20本


なんでこんなにベルトを手に入れたって?簡単だ、まずこのベルトを体中に巻き付ける。

心臓とか、首とか、急所の部分を中心にまくんだぞ、そしたら急ごしらえの装備の完成だ。

これでゾンビにかまれても大丈夫になったわけだ。闇相手にはわからんが。


小型ナイフは、護身用に一応持っておこう、多分使う前に死ぬけど。

食料は4日は持つくらいか、それでも仕方ない。


「さて、次にやることは周辺の探索だ」


これは俺の考察になってしまうが、この環状通東駅には奴らはもうあまり来ないんじゃないかと踏んでいる。


みんな一話前を思い出してほしい。俺たちはあのサッカーボールの野郎の体を通ってしまったことで察知されて、闇に襲われた。

そして、俺が見たやつらの数は30体以上、電車にあった人間の死体は70人程度だ。


多分、この先にも人の死体がたくさんあることを考えると、奴らはせいぜい80人以上は食ってることになるわけだ、だがおかしくないか?


そもそもこの場所は生き物なんて人間くらいしか来ない。それも一年に一度でだ。

ここは現実だ、フィクションでも、マーベル映画でもない。奴らも生きている以上、地球のルールに縛られる。


食わなきゃ死ぬというルールにな、そもそも成人男性一人の体のカロリーは14万程度あるんだぜ?

あいつら消化できるのか?そんなカロリーを、サッカーボールの野郎は消化できるかもしれないが、他のやつには無理だ、だから体の半分や至る部位が食い残されているんだろう。


だが、一年に一度しか食事をとれないやつらが、次の日にこの死体だらけの列車に『あーはらへったー』って言って、食べに来ると思うか?俺は無理だね。俺は絶食した後に、こんなに食うの無理だ。日にちを開ける。


何が言いたいかというと、奴らは俺たちがやる絶食を、1年単位でやってる奴らだ。そんな奴らが食料が手に入ったからって頻繁に食事をとるなんてありえない。絶対間を開ける。つまり、しばらくはここには来ないってことだ。そう信じたい。そう信じないと詰む。


とりあえず、駅内で体を休める場所を探しに行こう。話はそれからだ。


元町駅-改札前


お前ら、やばいものを見つけた。

チュッパチャップスのUFOキャッチャーだ、俺は一瞬よっしゃと思ったんだ。

食料があったー!!って、だが違った。完全にくさってやがった。

どんな状態か説明しろって!?カビとゴミと虫の死骸を合わせたような光景だ。とにかく気持ち悪い。


あー!とにかく、俺は今改札前にいる。改札辺りにはとりあえず、駅員室があった。今入ってみたが、埃だらけだが、虫はいない未知の病気のリスクはやばいほどあるが、何とか寝れはしそうだ。


パソコンとか、なんか色々とあるよ、お?掃除ロッカーじゃん、探索終わったらここ掃除するか。


今、職場のディスクの中をあさっているが、訳の分からん書類と、鉛筆とか印鑑しかない。

って!おいおい仮眠室あるじゃん!ここ拠点にするか、奴らがここに来ない確証はないから、いざとなったらここに逃げ込むことにしよう。この仮眠室は絶対に掃除しつくそう。俺は寝たい。


って!!ベットの下に非常食がある!!ラッキー...ってほとんど残っていないな。それもカップヌードルだ、アニメで見たが、これお湯を入れないと食べれないんだろ?はずれだな。

まあ、栄養はあるだろうし、いざとなったらそのまま食うか、30年も前のものだから、本当にいざとなったらだな。


...お、はちみつだ。200mlが一つだけある。多分、ここにいたやつが逃げるときに持って生き忘れた物だな。蓋も明けていないし、これは持っておこう。はちみつには消費期限ないらしいし。


...よし決めた!今日はここの掃除に時間をかける。この駅員室を隅々まで探索して、使えそうなものを探しまくる!それと同時に掃除をする!そして寝る!


「よし、始めるか!」


______________________________


体感で悪いが、多分六時間程度探索と掃除をした、とりあえず使うだろう。机一つを仮眠室に移動し、仮眠室の中を徹底的に、駅員室を軽く掃除した。


さて、手に入れたものを一覧化してみよう。


・元町駅、マップ

・風邪薬やガーゼなどが入った救急キット

・元町駅内のカギ


使えるものに関してはこんな感じだ。ガチでやってよかったと思ってる。

元町駅内のマップはそもそも駅が小さいから使わないと思ったが、駅員用の通路や緊急用の場所も書いてあったため、逃げるときに使えそうだ。


救急キットがあったのもありがたい。薬は使えるかわからないが、ガーゼや絆創膏が入っていたのが本当に助かる万が一けがをしたときに何とかなりそうだ。


そして一番の収穫は、元町駅内のカギだ、逃げるときの駅員用の通路に入るときも使うが、何より線路内の緊急避難場所に入れる鍵でもある。

今まで、線路の上で奴らに見つかったら終わりだった。


だが、これがあれば隠れることができる。これのおかげで線路内の探索も何とかなりそうだ。


とこんな感じだが、さすがに疲れた。本当に、


俺は今日は仮眠室で眠ることにする。ああ、駅員室のシャッターを手動で閉じる方法も見つかったから、今日は閉じて寝るぜ。駅員室内に奴らがいないことも確認だから、ここは完全なセーフティーゾーンになったわけだ。


というわけで、さよならおやすみー!

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