アミテロスの魔獣狩り～草蔭魔術の深淵へ、シダ植物の魔法樹林をどこまでも旅する～

　蔭蔓《カゲル》は皮肉屋のシダ植物ヒカゲノカズラ系魔法使いである。

　10年前の戦争により、魔法文明国家ラルタロスでは魔法使いのほとんどが滅んだ。生き残った魔法使いの孤児の一部はラルタロス南にあるアミテロス島で保護され育てられた。

　蔭蔓《カゲル》もまた、その一人である。

　保護されてから9年の時を経たある春分の日のことだ。

　その日、蔭蔓《カゲル》は同期で親友の将器《ショウキ》、同じく親友で将器《ショウキ》の彼女のあずさとともに春分の日の祭りを楽しんでいた。

　しかし、アミテロス魔法学校は何者かに襲撃され、魔法学校は多大な被害を受けた。

　そして、その犯人は黒い全身ローブを身にまとう、蔭蔓《カゲル》と瓜二つの顔を持つ青年だった。その魔法使いは『ラルタロス魔法学校魔物部に来い』と蔭蔓《カゲル》に告げ、姿を消した。

　進路を決めかねていた蔭蔓《カゲル》は黒ローブの魔法使い、黒ローブの正体を確かめることに決めた。

　蔭蔓《カゲル》、将器《ショウキ》、あずさの三人はラルタロス魔法学校魔物部に進学し、そこで、優秀な魔法使い、神那《カンナ》と出会う。


　黒ローブはいったい何者なのか。

　というか、俺はいったい何者なんだ・・・・・・。

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お知らせ　本日（２０２１年９月１０日）は午後６時あたりから連投します。