第一の試練
僕はエリコに今月使えるおこずかいをすべてもって都内にあるゲームセンターに連れてこられた。
「今日の課題は、ufoキャッチャーです」
僕はこの言葉に驚愕する。
「ちょっ、お前普通悪魔てっいうのは何かキモい料理を作って食わせるとかじゃないのか?」
「ああ、それは一部の悪い悪魔がやっていることです。そんなことより早くufoキャッチャーをやりましょう。制限時間切れになりますよ」
一旦、僕の所持金を考えると1200円ufoキャッチャー12回分しかない......こんな少ない所持金で取れるのかと思ったりしたが考えても仕方がないのでさっそく始める。
ufoキャッチャーのBGMはディズニー映画で流れそうな感じだった。そうして横の距離を完璧な位置に合わした。
「結城さんうまいですね、これなら一発どりも可能じゃないですか」
そんなことは、ないと言っているような手振りをして少し照れる粋だった。
「こっからが僕の本気だ。目をつぶってもいける。」
「おお、期待してますよ」
そして粋は、言葉どうり目をつぶり念を込めてボタンを押した。
「こんなものか」
目を開けエリコの顔を見るとスゲーみたいな顔でガラス張りのなかをのぞきこんでいた。
僕は、この表情からよしとれたと思った。そしてufoキャッチャーの中を覗くとそこには王様きどりの景品がいるように見えた。
「なっ、バカなパーフェクトの位置に動かしたはずだ」
エリコは、呆れた顔で
「結城さん、マジでやれやれだぜ。本当、呆れますよ。横に動かす時は、うまっかったのになんで縦を動かすときは、ufoキャッチャー初心者みたいなプレーするんですか?」
「べっ、別にいいだろ。あの、その、ほんの小手調べだよ」
粋は、「次こそちゃんと取る」と宣言した。
100円玉を投入し、「さぁて、気をとりなおしていくか」と気合いを入れなおす。
横ボタンを押すと再びちゃっちゃっかとBGMが流れる。
「結城さん二回目だからといって気をぬいては、ダメですよ。」
「あぁ、分かってるさそんなこと」
再び、完璧な位置に合わせた。そして、粋はBGMをよく聞き縦をあわした。合わしたつもりだったが
エリコは、「結城さん一つ言わしてもらっていいですか?アホですか?」
僕はいきなり「アホですか?」と言われた意味がわからない。
そして、問う。「なんで僕をアホと言うんだよ」
エリコは、ハァと言うため息の後答えた。
「結城さんは、後ろを向いてプレーしました。はい失敗しました。二回目の挑戦でも同じことを繰り返しました。」
と淡々と怒り口調で話た。
「分かった。次のプレーから気をつけるよ」
「はい、ちゃんとやってくださいね」
僕は、怒られたあとしっかり前むいてプレーし、フィニッシュは押し技できめた。
そして、家への帰り道の途中にある小さな公園のベンチに座った。
「ふぅー、やっととれたよ。1200円使っちゃったけど」
「結城さん、ここで一つ報告があります」
何の報告なのかなと、エリコの方をじっと見つめる。この顔どこかで見たことがあるような......
「エリコ、お前と僕昔どこかであったことあったか?」
本来ならば、「おぉ、何だ」聞くところだが脳裏に浮かんだため、唐突に質問してしまった。
エリコは、「いいえ、結城さんと会ったのはほんの少し前じゃないですか。どうかしたんですか?」
「いや、何でもない......」
何か余韻を残すように粋は、言った。
拙い文ですみません。