登場人物
登場人物1
---主人公と、旅を共にする仲間たち---
◆アーサー
本名 アーク・H・アルザル(Arc・H・Erzal)
物語の主人公のひとり。通称は『落翼』。24歳。本名を略してArcherと名乗る。理由は不明。非常に高度な魔法を使いこなす天使。20歳の時、赤い悪魔の襲撃により、唯一の肉親であった兄を失った上に、天上界の至宝「緋石」を奪われる。その時の責任で落翼の罰に処され天上界を追放される。地上界では『コード無し』とも呼ばれ、謎のエージェントとして慈善活動を行いながら、緋石と赤い悪魔の行方を追っている。光の元素を用いた緊縛魔法と空間魔法を得意とする。
◆アシュレイ
本名 アシュレイ・ターナー(Ashley・Turnor)
物語の主人公のひとり。15歳の活発な人間の少年。大剣豪として名を馳せる父を尊敬していたが、その父が行方不明となったのを気に、剣士として立ち上がる。危機を救ってくれたアーサーを兄のように慕い、行動を共にする。非常にやんちゃで、アーサーからは「天才的トラブルメーカー」と評される。盾を自在に操る「護剣」を習得する。
◆ベル
本名 ベル・ルイ(Bell・Louis)
物語の主人公のひとり。魔法都市マディアナ出身の少年。16歳。特異体質により、普段はオオカミの姿をしている。その姿のせいで故郷では孤独を強いられて来た。都を訪れた際にアシュレイの仕掛けた罠にかかり、"ペットとして拾われ"、以来共生してきた。非常にやさしい心の持ち主だが気の弱い面もあり、アーサーからは「非常食」と揶揄される。基本4元素の魔法に加え、非常に珍しい月の元素の魔法を使用できる。
◆ユニ
本名 ユニ・ダット(Uni・Dot)
砂漠都市ガーディアの少女。16歳。武芸に秀で、特に槍と弓の扱いに長ける。反乱により父を失った悲劇の姫。自分と弟ルロイを救った宮殿兵士のサーの元で生活をしている。本当の記憶を失っているルロイを気にかけるあまり、過保護になっている節がある。ベルに対して恋心を抱いているが、打ち明けられずにいる。アーサー曰く「生徒会長」。雷の元素の魔法を得手とする。
◆ルロイ
本名 ルロイ・ダット(Leroy・Dot)
砂漠都市ガーディアの少年。12歳。ユニの弟で、ガーディアの王子だったが、反乱の最中に父と死別する。サーの記憶操作により、王子だった頃の記憶を失っている。現在はユニとサーとの3人暮らしをしている。アーサーが「ミニ・アシュレイ」と呼ぶだけあって、アシュレイとはDNAレベルで気が合うらしい。姉と同じく雷の元素に適応があり、神経や筋肉を電気で刺激し運動能力を向上させ、戦闘を行う。
◆サー
本名 不明(Sir・Dat)
通称 "盗人"
人の思考や記憶を盗み見る不思議な力を持っている。26歳。幼少期にガーディアの王ガルララに拾われ、後に宮殿兵士長を務めるようになる。戦火の混乱の中、ダット姉弟を救い出し、死に際のガルララによりサー・ダットの名を与えられる。現在はエージェントとして生計を立てながら、ダット姉弟の面倒をみている。アーサーとはウマが合わず、よく喧嘩をしている。魔法は使わないがあらゆる武具に精通している。
◆ハヤブサ
本名 不明(Hayabusa)
3秒までの先の「未来」を予知することが出来る少年。10歳。古代都市メソで「神の生まれ変わり」として崇められていたが、窮屈な生活と自分の能力への嫌悪から、都市を逃げ出し孤児となる。彷徨っているうちに空腹に倒れるが、通りすがりのアクセラに助けられ、アクセラのことを本物の神と勘違いする。後にアクセラと共にサーの門下に入り、その際に「ハヤブサ」と名付けられる。好物はオニギリ。
◆アクセラ
本名 不明(Accelar)
クールな少年。『爆弾魔』の通称を持つ17歳。故郷、近代都市メタリカで起きた戦争に巻き込まれ発狂した過去を持つ。いつ死ぬかわからない恐怖心から、風の元素を用いた爆発魔法の能力が半自然的に発現した。焦土と化した故郷を捨て彷徨っていたところ、死にかけのハヤブサと出会い彼を助ける。以降、ハヤブサと共に孤児院を転々とするが、最終的にサーに引き取られる。アクセラという名は、「前を向いて生きろ」という願いからサーが命名した。アシュレイにライバル視されている。
---協力者たち---
◆ブラームス
本名 ブラームス・ロール(Brahams・Role)
貴族都市セントテラスの街で働く国政官。CA依頼査定を職務のひとつとして持っていたために、アーサーに目をつけられた。アーサーとの契約により、一般公開前の依頼目録を毎週彼に届けている。紆余曲折を経てアーサーとの間には固い信頼関係が出来上がっている。アーサーの過去を知る数少ない人間のうちの一人で、緋石について独自の情報網を駆使し調査を行い、アーサーを助けている。
◆ウェイン
本名 ウェイン・インシム(Wein・Insim)
エルフの里の戦士長。126歳(人間に換算するとおよそ42歳)。アシュレイの父、シュリを育て、護剣の技術を教えた男。一般的なエルフ族の例に漏れず、基本的に人間が嫌いである。故にアーサーが人間でないことに気付き、誠実なアーサーとはいい友人関係となる。アシュレイの生意気さに腹を立て怒鳴りつけることも多いが、根はやさしい。
◆老いぼれ
本名 不明
最高齢のエルフ。おそらく地上界一番の高齢者。詳細な年齢は不明だが、本人曰くぎりぎり3ケタ内であることは間違いないらしい。本名についても「いつ忘れてしまったのか忘れた」らしく、一人称が「この老いぼれ」のため、周囲も彼のことは「老いぼれ」と呼んでいる。自分のことは色々忘れてしまっているが、地上界の歴史については非常に詳しい。
---天上界の住人---
◆アスター
本名 アスタ・H・アルザル(Asta・H・Erzal)
『大天使』と謳われたアーサーの兄。享年30歳。ミドルネームを「気取った天使の悪しき見栄」と嫌い、短くして、Astaherと名乗る。アスタと呼ぶと何故か怒る。天上界で彼の名を知らない者は居ない程、優れた天使であったが、赤い悪魔との戦闘の中で致命傷を負い、死んでしまった。
◆シェル
本名 シェル・S・エジルソン(Shell・L・Ezirson)
『門番』の異名を持つアスターの親友。35歳。沈着冷静な策士で、かつ結界魔法を得意とする天使。赤い悪魔の襲撃事件以降、アーサーを庇い彼のために奔走するが、努力空しくアーサーは天上界を追放されてしまう。天上界の古いしきたりや融通の効かなさに疑問を抱いている。
◆バスター
本名 バスター・C・カリストロ(Buster・C・Cristro)
『暴君』と恐れられたアスターの親友。34歳。熱血漢で、広範囲を焼き尽くす熱魔法を得意とする。天上界の「伝説トリオ」として、アスターとシェルと共に名を上げた。屈強な肉体を持ち、魔法無しのケンカになるとアスターですら立ち向かいようがなかったらしい。
---その他---
◆キング・ガルララ
本名 ガルララ・ダット(Galrara・Dot)
ユニとルロイの実の父であり、サーの養父。砂漠都市ガーディアの王として良政を敷いていたが、何者かに扇動された民たちの反乱を受け、戦火の最中で命を落とす。ルロイと同じく、電気により自身の運動能力を飛躍的に高めることが出来た。
◆レイ
本名 レイ・ソル(Ray・Sol)
迫害を受け絶滅寸前となった人種『スピリトロ』の少女。17歳。スピリトロは、先祖の霊の力を借りることにより、魔法(霊術)を使用する。アシュレイの初恋の相手。
◆"エクソシスト"
本名 不明
殺人鬼。年齢や出身など一切不明。死者を一時的に蘇らせ、自在に操ることが出来る。アシュレイの事を「お気に入り」と呼び、彼が強く育った頃に殺害し「武器」にしようと目論んでいる。
◆サイ
本名 サイ・シアトル(Xi・Xiatol)
先代王室家の生き残り。シアトル王家の政権復帰と全人類の支配を目論む。アーサーはサイの中に「澄み切った悪意」を感じ、最も恐ろしい人間としてサイの名をあげている。サイ自身には戦闘力はないが、巧みに人心を掌握する術を身につけており、"エクソシスト"を味方に付けている。